手軽に立体音響が体感できる「MM Gear リアルサラウンドヘッドフォン」 - 02/28 16:00


 2002年12月から秋葉原のT-ZONEで発売されている,LGジャパンの4スピーカー塔載ヘッドフォン「MM Gear リアルサラウンドヘッドフォン」。本製品は,韓国の「MM Gaer」が開発したもので,左右に二つずつスピーカーを塔載することで,バーチャルサラウンドヘッドフォンでは実現できない"明確な音の方向性"やクリアな音質を実現している。この技術は同社が韓国で特許を取得したもので,映画や音楽,そしてゲームなどさまざまな場面で恩恵が受けられるというもの。
 まずは,製品概要をば。

■LGジャパン「MM Gear リアルサラウンドヘッドフォン」
価格:8900円
付属品:
 Y-jack(2ch出力機器をサポートするための変換コネクタ)
 クリップ式マイク

販売元:
 T−Zone(AKIBA PLACE/PC-DIY)※店頭販売およびWeb販売
 新日エレクトロニクス
 Kiyoman-Games
 インプレスダイレクト

 ヘッドフォンは,左右のハウジング部分に耳かけ用のハンガーをセットした「ネックバンド方式」。アーム部分は特殊な材質でできており,サイズの微調整はなんとアームを直接曲げて行うという面白い作りだ(このアームによる微調整,本家韓国版にはマニュアルに記載されておらず,サイズ調整方法に関しての問い合わせが殺到したとか)。

 さて実際の音質のほうはというと,ズバリ"良い"といえる。既存のバーチャルサラウンドヘッドフォンは複数方向からの音を2ch出力でエミュレートしているため,どうしてもエコーが気になるし,音の方向性が曖昧になりがち。しかし本製品では,前後左右の音の分離度がかなり高いのだ。
 筆者もDVDムービーなどでこのヘッドフォンを試してみたが,主人公の左右でささやかれる声や遠くで鳴り響く銃声などの位置を明確に認識できた。また「アンリアル トーナメント 2003」では,次々と兆弾するショットガンの弾丸の位置までが把握できたのだ。3Dサラウンドに対応したタイトルが多いFPSゲームなどでは,抜群の臨場感が得られるだろう。

 ヘッドフォンの入力端子は,ステレオのミニプラグが二つ。PCのサウンドカードならばフロントとリアにそれぞれ接続するだけでOKだ。
 また別売りの4ch対応ヘッドフォンアンプ(写真右:3980円)を購入すれば,このリアルサラウンドヘッドフォンを二つ接続できるので,ハイクオリティな音質でコンシューマ機のゲームを二人で楽めるのだ。

 PCゲームで軽視されがちな(?)サラウンド環境だが,こうも手軽に,そして安価に立体音響が楽しめるのであれば,購入を検討してもいいかも。ウン万もする現行のバーチャルサラウンドヘッドフォンに手が届かないという人には,ぜひともお勧めしたい製品だ。(Gueed)


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