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人の位置に合わせて音の聞こえ方が変わるサウンドバー「Leviathan V2 Pro」や4K解像度の高画質WebカムをRazerで体験してみた
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印刷2023/01/07 16:43

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人の位置に合わせて音の聞こえ方が変わるサウンドバー「Leviathan V2 Pro」や4K解像度の高画質WebカムをRazerで体験してみた

Razerは,CES 2023の主会場「Las Vegas Convention Center」の中央ホール入ってすぐにブースを構えていた
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 米国時間2023年1月5日,Razerは,同日に開幕した大規模展示会「CES 2023」で,同日に発表した2023年の新製品多数を披露した。残念ながら,ゲーマー向けチェアに取り付けるヘッドレスト型スピーカー「Project Carol」は,実動する展示機がなかったので体験できなかったが,それ以外の新製品については,実機を交えたデモを体験できた。
 2023年に注目すべきRazerの新製品についてレポートしたい。

Project Carol
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[2023/01/06 03:00]


ビームフォーミングによるヘッドトラッキングはゲームサウンドを変えるか?


 まずは,2023年2月に世界市場へ向けて発売予定のサウンドバー「Razer Leviathan V2 Pro」から見ていこう。

ディスプレイの手前,キーボードの奥に見えるのがLeviathan V2 Proだ
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 Leviathan V2 Proは,Razer製サウンドバー「Leviathan」シリーズの最上位に位置付けられる製品だ。2022年に登場した「Razer Leviathan V2」「Razer Leviathan V2 X」は,サウンドバー本体の横幅が約400mmと,サウンドバー製品の中でもコンパクトなほうであった。一方のLeviathan V2 Proは,上位モデルということもあってかサイズは大きめで,幅は約600mmと,一回り以上大きくなっている。

フルキーボードよりも幅が少し大きくなったLeviathan V2 Pro
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 筐体サイズが大きくなったことにより,Leviathan V2では,内蔵するスピーカードライバーが左右に2基ずつの計4基だったのに対して,Leviathan V2 Proでは中央に1基を追加した計5基となった。なお,初報では「Leviathan V2 Proにはパッシブラジエーターがあるようだ」と記述していたが,これは筆者の誤解だったようである。

 黒い大きな立方体状のサブウーファーは,机の下に設置されていた。このサブウーファーは,ワイヤードでサウンドバー本体とつなぐこともできるが,ワイヤレスでも動作するそうなので,サブウーファーを置きやすいところに置くのに役立ちそうだ。

サブウーファーはワイヤレス接続が可能とのこと
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 さて,Leviathan V2 Proにおける最大の特徴は,コンパクトなサイズに加えて,音声を聞くユーザーがスピーカーの前のどこら辺にいるかを,ヘッドトラッキング用赤外線センサーによって検出して,ユーザーの位置に最適化したサラウンドサウンドを出力できる点にある。この特徴を持って,RazerはLeviathan V2 Proを「The World's first beamforming Soundbar」(世界初のビームフォーミングサウンドバー)であるとアピールしているわけだ。

 Leviathan V2 Proにおけるヘッドトラッキング用センサーは,本体中央の上側面手前側に組み込まれており,2つの赤外線発振部と,1つのカメラの組み合わせで実現している。

Leviathan V2 Proのヘッドトラッキング用センサー。その上には操作用のボタンや音量調整ダイヤルなどが並ぶ。赤外線発振部が紫色に光っているが,これはデジタルカメラで赤外線発振器を撮影したため。他社の赤外線センサーソリューションでは,このようにう見えることが多い
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ヘッドトラッキングが発生すると,左右に並ぶ5つずつのLEDが,内側から外側に向かって流れるように点灯する
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 実際に,Leviathan V2 Proの前で,体を左右に動かしてサウンドバーに対する位置を変えてみると,赤外線発振部の左右に並ぶ5つのLEDが短時間点灯した。これは,「頭が動いたので,ヘッドトラッキングを行って調整しましたよ」というサインだ。

 操作ボタン類は,本体天面に並んでおり電源ボタンを兼ねる音量調整ダイヤルに並んでおり,左から「Audio Equalizer Button」「3D Audio Mode Button」ダイヤルを挟んで「Source Button」「Chroma Mode Button」となっている。
 今回重要なのは,3D Audio Mode Buttonだ。これは,ビームフォーミングサラウンドの効果を切り替えるもので,押すたびに「Stereo」(サラウンドなし)「Virtual Headset」「Virtual Speaker」「Room Fill」とオーディオモードが切り替わる(※さらに押すとStereoに戻る)。なお,Razerの統合設定ソフトウェア「Razer Synapse」上で,オーディオモードを切り替えることも可能だ。

3D Audio Mode Buttonを押すと,オーディオモードが切り替わる。とくに重要なのが,Virtual HeadsetとVirtual Speakerの2つだ
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SynapseにおけるLeviathan V2 Proの設定。オーディオモードの切り換えだけでなく,入力音源の選択や,Leviathan V2 Proで再生するか,それともLeviathan V2 Proの背面ポートに接続したアナログヘッドセットで再生するかを切り換える設定もある
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不鮮明な写真で恐縮だが,Leviathan V2 Proの背面インタフェース部。左から電源コネクタ,サブウーファー用出力端子,3.5mmミニピンヘッドセット端子,USB Type-Cポートの並び
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 4種類のモードのうち,Virtual HeadsetとVirtual Speakerは,Razer傘下の音響技術企業であるTHXのノウハウを生かしたサラウンドサウンド技術「THX Spatial Audio」を用いたサラウンドサウンドモードである。
 Virtual Headsetは,読んで字のごとくで,スピーカーのある前方からではなく,ヘッドセットでゲームサウンドを聞いているかのように,耳に直接サウンドが入ってくるかのように聞こえるというモードだ。そのため,とくにゲームや,バイノーラルサウンド(※たとえばASMRの音)を聞くのに適するという。
 一方のVirtual Speakerは,5.1ch分のサラウンドスピーカーを使っているかのように,後方を含む周囲からサウンドが聞こえてくるかのように聞こえる動作モードであるとのことだ。

 実際に,音楽やゲームプレイの様子を録画した映像でVirtual HeadsetやVirtual Speakerを試聴してみた。サウンドを聞きながら,体を左右に動かしてみると,体の位置に応じて音の聞こえ方ははっきり変わるのを確認できた。サウンドバーでこの感覚が得られるのは,なかなか新鮮だ。
 ただ,体験時間が短く,試したコンテンツも限られていたので,Virtual HeadsetとVirtual Speakerの聞こえ方がどう違うかまでは確認できなかった。日本にLeviathan V2 Proが入ってきたら,改めて試してみたい。

RazerのLeviathan V2 Pro製品情報ページ(英語)



ゲームパッド付きのAndroidゲーム機「Edge」


 次に紹介するのは,Razerが2022年10月に発表した携帯型Androidゲーム機「Razer Edge」だ。

Edge。MicrosoftブースでXbox Cloud Gamingのデモに使われていたものだ
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 Edgeは,スマートフォン型の本体に,着脱式ゲームパッド「Razer Kishi V2 Pro」を組み合わせた製品だ。Android端末として,Android向けゲームをプレイするのにも使えるが,Razerが考える主な用途は,クラウドゲームやリモートプレイ用の携帯型端末という位置付けのようである。
 実際,Razerブースのほか,MicrosoftのブースでもEdgeはプレイ可能な状態で展示されていたが,RazerではXbox Series Xを母艦としたリモートプレイの,MicrosoftではXbox Cloud Gamingのデモに使われていたほどである。
 そのため残念ながら,Androidゲームの仮想ゲームパッドに,Edgeのアナログスティックやボタン操作を割り当てられるかどうかは,確認できなかった。

中身は通話機能のないAndroid端末なので,当然ながらAndroid用アプリも動作する。操作はアナログスティックとボタンで行う
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 ゲームパッドとセットになっているので,両手に持った重さは,さすがにスマートフォンよりは重い。しかし,最近流行りの携帯型ゲームPCに比べれば断然軽いので,クラウドゲームやリモートプレイ用には,これで十分という印象も受ける。
 ボタンやスティックの作りも,Razer製品らしくこなれたもので,操作感は良好だった。

Edgeの背面側。左右トリガーボタンの隣に,[M1/M2]と書かれた小さな追加ボタンがある。小さいので押しやすくはない
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Edgeの背面。ゲームパッド部分は,左右に分かれた本体をバー状の部品でつないでいる。もちろん取り外しも可能だ
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 今のところ,Edgeの販売地域は北米のみの予定であり,日本での発売があるのかは,まったく分からないとのこと。通話機能がない(※音声通話アプリを使えば別だが)ので,スマートフォン代わりにするのは難しく,純粋なゲーム端末として本機が日本市場で受け入れられるかは,正直難しそうではある。
 ただ,Razer製のAndroidゲーム機という点にひかれるガジェットマニアな人はいるだろう。日本展開も期待したい。

RazerのEdge製品情報ページ(英語)



デジタル一眼レフ並みの画質で撮れる大型Webカメラ


 最後に紹介するのは,新型Webカメラ「Razer Kiyo Pro Ultra」だ。ソニー製の1/1.2インチ,約830万画素の撮像センサー「STARVIS 2」を採用して,デジタル一眼レフカメラ並みの高解像度映像を撮影できるというのが大きな特徴である。

Kiyo Pro Ultra
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 ただし,センサーが大きいこともあって,Webカメラとしては異例とも言える大きさだ。24インチ級の液晶ディスプレイに載せると,異質なほどの存在感がある。

Kiyo Pro Ultraのデモスペース(左)。24インチ級ディスプレイの上にKiyo Pro Ultraを載せているが,ちょっとWebカメラには見えない大きさだ(右)
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 撮影できる映像の最大解像度は,3840×2160ドットの4Kで30fpsの圧縮映像か,同解像度で24fpsの非圧縮映像とのこと。さらに,2021年に登場した「Kiyo Pro」譲りの自動露出,自動ホワイトバランス調整機能を備えている。照明環境の良くないデモ環境で試した限りでは,確かに顔をかなり鮮明に,かつ自然な色味で撮影てきていた。Razerの説明員も,「Kiyo Pro Ultraであれば,別途,顔を明るく照らすための照明を設置する必要はありません」と自信を示していたほどである。

SynapseでKiyo Pro Ultraの設定と映像を確認しているところ。フラッシュを光らせたので色味が変わってしまっているが,オッサンの筆者も鮮明に写し出し。しかも背景は適度にボケている
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 背景をボカす処理は,Synapse上で設定可能で,そのほかにも露出やホワイトバランス調整を顔中心にするか,それとも映像全体を見るかの切り換えも,Synapse上で行える。

特徴のひとつである可動式シャッターは,レンズを取り巻くダイヤルを手で動かして開け閉めする仕組み。ここはあえて手動操作にしてある
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 ゲーム配信者では,ゲーム映像の隅に載せる自分の姿を4K解像度で映したいという人は,あまりいないかもしれない。しかし,顔出しがメインの配信や動画作成を行っている人なら,デジタル一眼レフカメラよりも安価で,設置場所にも苦労しないKiyo Pro Ultraに価値を認める人もいるのではないだろうか。

RazerのKiyo Pro Ultra製品情報ページ

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