［E for All］Novint Technologiesの体感デバイスにピストル型グリップも登場

　Novint Technologiesのハプティックス（触覚）インタフェース「Novint Falcon」は，2006年3月のGDC （Game Developers Conference）で初公開されて以来，徐々にゲーム業界に浸透している，非常に変わったデバイスだ。三つのアームを束ねるドアノブのようなグリップを指で操作することで，画面上のオブジェクトを操作できるだけでなく，映し出されるオブジェクトの形状や素材，重量に合わせて，指へのフィードバックも微妙に異なってくるという個性的なコントローラである。
　Novint Falconは今年の6月に正式にリリースされ，CompUSAなど大手の販売経路にも乗るなど，滑り出しはそれほど悪くない模様。定価は189ドル（約2万2000円）と結構な値段ではあるが，Novint Technologiesでは，将来的にマウスやジョイスティックなどのデバイスを圧倒できるはずだと強気の構えを見せている。

Novint Falcon用に開発されたMOD「Haptic-Life: Episode One」。今後，Episode Two用MODも制作するとのこと

　さて，E for All Expoで展示されていたFalconは，さらに進化を続けている模様だ。ピストル型のグリップが装着でき，なんとこれで「Half-Life 2: Episode One」などのシューティングが遊べるようになっていた。ただしこのゲーム，実際には「Haptic-Life 2: Episode One」というNovint Technologiesが開発したMODを導入しており，実際にはHalf-Life 2シリーズを購入するだけでなく，MODのダウンロードが必要になる。
　Novint Falconには，ゴルフやビリヤードなど自社開発のゲームソフトパック「Feelin' It Sports Pack Game Pack」と，24種類のミニゲームが入った「Newton's Monkey Business Game Pack」が同梱されており，これだけでも十分に遊べる。
　このデバイスをサポートするゲームタイトルは，来年（2008年）初頭までに発売されるものを含めて合計40作を超えているが，残念ながらそのほとんどは無名の独立系ゲーム会社が制作したもの。このほか，「World of Warcraft」や「Second Life」用のパッチもリリースされる予定になってはいるが。
　今後，どれだけのゲームソフトがNovint Falconに対応するかは未知数だが，ハプティックス・デバイスとして，ゲームばかりでなくさまざまな応用も考えられる。日本での正式リリースはまだ未定だが，気になるPCゲーマーも多いのではないだろうか。