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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第428回「“楽しい”は正義」
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印刷2017/04/27 18:00

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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第428回「“楽しい”は正義」

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著者近影
画像集 No.002のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第428回「“楽しい”は正義」
 「そして何より,楽しい」
 なんてステキな響きでしょう。エンターテイメントに携わる人にとって,これ以上,甘美な響きの言葉はないわ。

 衣食住。これは人間の生活における基本的な要件ね。簡単に言えば,これらが確保されていれば,人間は生きていけるってこと。で,ですよ。私は職業としてはプロレスラーでして,そうすると衣食住という,人間にとって必要なものを作り出す仕事をしているわけではないのです。まあ,ゲイムもそうと言えばそうなんだけど。
 ここにエンターテイメント産業に従事する者のコンプレックスというかジレンマというか,世の中に直接必要なものではないという自覚が生まれることがあるのですよ。例えば東日本大震災のとき。多くのエンターテイメント産業の人がそういう考えを持ったと思うの。結果,しばらく自粛という言葉が横行するようになった。
 一方,これは私の実体験なんだけど,被災者の方から「また東北にプロレスをしに来てください!」ってメールをいただくこともあったわけで。自粛といつもどおり,どっちが正しいかなんて分からない。それは,犠牲者が多ければ多いほどそう。いろんな考えの人がいて,いろんな人達の状況があって,いろんな人達がそれぞれ求めているものがある。そこが分かっているからこそ,エンターテイメント産業の我々は,“自分達ができること”的な問いについて考えてしまうのね。
 ただ,日本も豊かになったもので,衣食住に加えた産業も必要とされているのもまた事実。ここで私が出すケツ論としては,衣食住は身体,それ以外が心。こういう位置付けでいかがでしょうか,と。
 人間,身体は問題なくても心が弱るときってあるからね。そうでなくとも「楽しみだから来週まで頑張ろう」って思ってもらえれば,エンターテイメント産業に大きな存在意義が生まれる。そういうもんなのよね。ありふれた意見だとお思いでしょう。でもね,ここで言いたいのは「実はエンターテイメント産業の人も,社会においての自分の居場所を探してる」ってこと。
 通常時はいいの。当たり前のように活動を行って,当たり前のように楽しんでもらう。これに越したことはない。そういう仕事だし。問題は有事の際。ホラ,どうなるか分からないけど,今,世界情勢が怪しい感じになってきてるじゃない。何が起こっても不思議じゃない。もちろん状況にもよるけども,何かがあった場合でも,当たり前のように活動できればいいなと思うのです。エンターテイメント産業は,日本の豊かさの上に成り立っているわけだから。個人的にも,そもそもの飯のタネだし。

 ……とここまでは比較的真面目に書いてしまったのだけど,ハッキリ言ってしまうと落としどころの調整ミスですな。「ゲイムに救われた」ってことを書こうとして,思いのほか真面目な方向になってしまったんで言い出しにくくなった感じ。
 まあ,私が今週ゲイムに救われたって話なんですよ,言いたかったのは。私,基本的にストレスなく生きているんだけど,ここ最近は40歳になるまでの1か月以内に形だけでも結婚しなきゃいけないのではないかというプレッシャーと,花粉に悩まされて夜眠れない日々が続いているのよ。そんな私の夜を埋めるのがゲイムなの。
 ただひたすら何も考えずにゲイムをプレイし続けて,いつの間にか寝落ちしている。そのおかげで,結局は変わらずストレスを抱え込まずに生きていられるのよね。逆に言うと,プレッシャーを誤魔化しているだけだから結婚なんてできないよね。そればかりか,別に男が好きだし根本的には結婚したくないしって開き直れるところまでリフレッシュできてるよね,精神状態。
 こういう効果があって頑張れるから,やっぱりゲイムおよびエンターテイメントは現代人に必要なんだなって思うわよね。必要だからあるの。モノも人も。もちろん正しいに越したことはないけど,正しくなくてもいいのよ。法のラインさえ越えなければ。あと,迷惑をかけようとしなければ。ここにいる理由を考えるよりも,いるんだからとりあえず頑張ろうよ。
 ……っていうのを冒頭の話と絡めるつもりだったんだけど,人生うまくいかないもんで。ま,ゲイムのおかげでストレスなく生きていますゲイレスラー男色ディーノですどうぞよろしく。

画像集 No.003のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第428回「“楽しい”は正義」
 さて,そのプレイしていたゲイムを紹介しましょうかね。「プロ野球 ファミスタ クライマックス」。これね,いい感じで作業なの。何も考えずに延々と同じ作業の繰り返し。私,ニンテンドー3DSになってリバイバルされた「ファミスタ」シリーズが大好きなの。リアルじゃないのがいい。攻めるほうは来た球を打って,ランナーを進める。守るほうはボールを投げて,野手を動かす。非常にシンプル。今作では演出は増えたけども,ヤることは変わっちゃいない。
 もう,開き直っているのよね。野球のルールこそ踏襲しているものの,実際のプロ野球における駆け引きだったりのリアルさはほとんどない。私に言わせると,そこがいい。私も,こういうプロレスをしたい。相手をいかに倒すか。格闘技の魅力ってそこなんだけど,私はそうじゃないところで勝負したい。すなわち,“この方法で相手を倒したら面白い”っていう。
 プロレスラーには“相手の技を受け止めるかどうか”という選択肢が常にあるの。受け止めたほうがお客さんが喜ぶならば,受け止める。受け止めないときには受け止めない。その受け止めるか否かのチョイスが,いわゆるセンスだったり個性だったりするんだけど。プロレスは,相手が受け止めてくれる可能性があるから,私のような唇や股間を狙った攻撃が成立するのね。
 だから,リアルな野球かどうかはどうでもよくて,プレイしていて楽しいかどうかに焦点を絞っているファミスタのようなプロレスを,私はしたい。見ていて楽しいと思えるか,またお金を払って見に来ようと思えるか。そこで勝負をしたいのよ。

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 ファミスタは「あんなの野球じゃない!」ってもはや誰も言わないじゃない。仮に言われても「そうは言っても野球だし,分かりやすくて何より面白いよ」って思えちゃう。私もよく「あんなのプロレスじゃない!」って言われるタイプの選手だけど,ファミスタくらいまでの認知度になれば,「それで?」って言えると思うのよね。そうなれるよう頑張りたいものね。
 で,ゲイムの話に戻るけども,ファミスタはシンプルであるがゆえに考えずにプレイできるのがいいわよね。ガチャで選手を集めるってコレクション要素も男心をくすぐるし。考えずにダラダラとプレイできる,でもコレクションという目的があってプレイが無駄にならない,そして何より楽しい。“楽しい”は正義なの。この世界では。楽しませ方がいろいろあるだけで。どの方法でも,楽しければそれで良し。法のラインを越えなければ,そして人に迷惑をかけようとしなければ。

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 てなわけで,今週のゲイムライフとしては,ダラダラと何も考えずにゲイムをプレイしていましたっていう報告でございました。とはいえ,ファミスタと同時に「ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王」も買ったんで,こちらではちっとは脳を使いながらプレイしたんだけどね。その話はまた来週にでも。
 ひとまずはまた再来週! 40まであと3週間とちょっと!

今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「三國志13 with パワーアップキット
PlayStation Vita:「ダマスカスギヤ 西京EXODUS
Nintendo Switch:「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド
ニンテンドー3DS:「プロ野球 ファミスタ クライマックス」
iOS:「実況パワフルサッカー

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手が所属するDDTプロレスは,今週末の4月29日に後楽園ホール大会「MAX BUMP 2017」を開催します。ディーノ選手は当日,高山善廣選手とのタッグで,船木誠勝選手&坂口征夫選手が持つKO-Dタッグ選手権に挑戦する予定です。ベルト奪取に向けた意気込みをディーノ選手に聞いてみたところ,「パンクラチオンもびっくりの本能に忠実な妥協なきファイトで,他団体に上がれない体にしてやるわ」と語っていました。意味深ですね。
  • 関連タイトル:

    プロ野球 ファミスタ クライマックス

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