DRTCM37。全面ラバーコートの黒モデル1製品で展開される
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クラストが運営するゲーマー向け周辺機器ブランドDHARMAPOINT(ダーマポイント)は,光学センサー搭載のワイヤードマウス「
DRTCM37」と,レーザーセンサー搭載のワイヤードマウス「
DRTCM38」を,それぞれ
2012年12月14日に発売すると発表した。メーカー想定売価は両製品とも
7980円(税込)となっている。
DHARMAPOINTにとって,完全新作は2010年7月以来。運営母体の変更などを経て,2年半近くぶりのマウス投入ということになる。
DRTCM38。つや消しの黒でコーティングされた黒カバーのモデル「DRTCM38BK」と,ラバーコートされた青カバーの「DRTCM38BL」が用意される。本体側面のグリップ部はドライサンド加工済み
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DHARMAPOINTのマウス製品型番は,末尾2桁の1桁めが形状,2桁めがセンサーを示しているため,DRTCM37とDRTCM38の形状は同一ということになるが,端的に指摘するならば,両製品はいわゆる「
IntelliMouse Explorer 3.0」(以下,IE3.0)クローンである。68(W)×124(D)×39(H)mmという公称サイズは,同70(W)×131(D)×41(H)mmのIE3.0より若干小さめだが,本体真上から見たとき右方向に広がるスカートの形状や,本体左側面に2つ並ぶサイドボタンのデザイン,メインボタンが本体のカバーから独立しているあたりは,なんともIE3.0的といえるだろう。
ちなみにこの形状は,複数の「
日本国内屈指のプレイヤー」(※リリースより原文ママ)の意見と,従来製品に対して寄せられたフィードバックを基に決定されているとのこと。ゲーマーが好む形状を突き詰めたらIE3.0クローンになった,といったところか。
左から順にDRTCM37,DRTCM38BK,DRTCM38BL。まったく同じ形状ではあるのだが,本体色やスクロールホイール周辺の色によって,それぞれ見た目は微妙に異なる
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DHARMAPOINTによるメインボタンの説明(左)とスイッチの写真(右)
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もちろん,単なるIE3.0クローンというわけではない。いま挙げたセパレート式のメインボタンには,産業用製品で実績のある
ZIPPY TECHNOLOGY製スイッチを採用することで,従来製品と比べて,滑らか,かつ軽快なクリック感を実現し,耐久性も向上させているという。セパレート式のボタンと新型スイッチにより,
タップ撃ちに最適なメインボタンに仕上がったというのがDHARMAPOINTの主張だ。
ちなみにボタン構成は左右メインとセンタークリック機能付きスクロールホイール,左サイド×2,標準ではCPI変更用として機能するスクロールホイール手前×1の計6個。従来のDHARMAPOINT製マウス上位モデルではスクロールホイールにチルト機能が用意されていたが,こちらもまたIE3.0同様の,純粋なスクロールホイールとなっている。
もっとも,DHARMAPOINTの公式Webサイトから入手できる設定ツール「ダーマコントロール2.1」を利用すれば,以上6ボタンだけでなく,上下スクロールにも機能を割り当て,最大5プロファイルをマウスへ保存しておき,出先でもその設定を利用できるようになっている。なので実質的には8ボタンと紹介することもできるだろう。
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DRTCM37とDRTCM38ではソールの貼られているところが溝を切ったような格好になっているだけで,フラットになっているため,溝の形を気にせずともソールを貼れる |
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DRTCM38のセンサーについてDHARMAPOINTは,前後中央よりも前寄りに配置されているため,マウスを持ち上げるときに素速くセンサーの動きを止められるとしている。DRTCM37に関する言及はないので,こちらは中央付近に置かれているのではなかろうか |
また,
本体底面でソールを貼る場所に余計な段差が設けられていないため,貼り替えが容易とされているのは面白い。ゲーマー向けマウスを長く使っていくうえでソールの張り替えは必須とも言えるだけに,サイズや形状を気にせず,好きなソールを貼れるというのはポイントが高そうだ。
気になるセンサーは,DRTCM37がトラッキング速度60IPS,最大加速度20G,フレームレート6400fpsで最大3500CPI設定が可能なもの。DRTCM38がトラッキング速度150IPS,最大加速度30G,フレームレート12000fpsで最大8200CPIが可能なものとなっている。CPI設定は1CPI刻みで設定できるようになっており,前述のCPI変更ボタンを利用すれば,最大で2つのCPI設定を切り替えながら利用できる。
というわけで,DRTCM37とDRTCM38からは,IE3.0クローンを2012年の技術でまじめに開発したらこうなった,といった雰囲気が強く感じられる。形状面での不安はまずないと言っていいだけに,総合的な完成度がどの程度に達しているのか,発売が実に楽しみだ。
●DRTCM37の主なスペック
- 基本仕様:光学センサー搭載ワイヤードタイプ
- ボタン数:6(左右メイン,センタークリックボタン機能付きスクロールホイール,左サイド×2,スクロールホイール手前×1)
- トラッキング速度:60IPS
- 最大加速度:20G
- フレームレート:6400fps
- 画像処理能力:未公開(※おそらく約5.8Mpixels/s)
- トラッキング解像度:400〜3500CPI(※1CPI刻み。一部エミュレーション動作)
- レポートレート(ポーリングレート):125〜1000Hz
- データ転送フォーマット:16bit
- リフトオフディスタンス:調整可能
- 本体サイズ:68(W)×124(D)×39(H)mm
- 重量:約120g(※ケーブル含む)
- マウスソール:PTFE
- ケーブル長:約1.7m
- 対応OS:Windows 8・7・Vista・XP
- そのほか:ファームウェアアップデート機能搭載,スリープモードなし
●DRTCM38の主なスペック
- 基本仕様:レーザーセンサー搭載ワイヤードタイプ
- ボタン数:6(左右メイン,センタークリックボタン機能付きスクロールホイール,左サイド×2,スクロールホイール手前×1)
- トラッキング速度:150IPS
- 最大加速度:30G
- フレームレート:12000fps
- 画像処理能力:未公開(※おそらく約10.8Mpixels/s)
- トラッキング解像度:200〜8200CPI(※1CPI刻み)
- レポートレート(ポーリングレート):125〜1000Hz
- データ転送フォーマット:16bit
- リフトオフディスタンス:調整可能
- 本体サイズ:68(W)×124(D)×39(H)mm
- 重量:約127g(※ケーブル含む)
- マウスソール:PTFE
- ケーブル長:約1.7m
- 対応OS:Windows 8・7・Vista・XP
- そのほか:ファームウェアアップデート機能搭載,スリープモードなし