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Intel 4
  • Intel
  • 発表日:2008/06/04
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[COMPUTEX 2008#14]Intel,「Intel 4」チップセットを正式発表し,最終仕様を公開
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印刷2008/06/06 12:11

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[COMPUTEX 2008#14]Intel,「Intel 4」チップセットを正式発表し,最終仕様を公開

Intel G45 Express MCH
画像集#002のサムネイル/[COMPUTEX 2008#14]Intel,「Intel 4」チップセットを正式発表し,最終仕様を公開
 Intelは,COMPUTEX TAIPEI 2008会期中の2008年6月4日,デスクトップPC向けの新世代チップセットシリーズ「Intel 4」を正式発表した。同シリーズを搭載するマザーボードは,2008年3月のCeBIT 2008などで公開されているが,ようやく,公式に発表の日を迎えたことになる。
 Intel 4シリーズチップセットは,同社製チップセットで初めて,65nmプロセス技術を採用して製造されるのが大きな特徴。高い性能と低い消費電力の両立が謳われ,さらに,PCI Express 2.0がエントリー〜ミドルクラス製品にももたらされるなど,機能強化も図られている。

 今回発表されたのは,以下に挙げる4製品だ。従来同様,「P」は,グラフィックス機能を持たないチップセット(以下,ディスクリートチップセット)で,「G」がグラフィックス機能統合型チップセットになる。

  • Intel P45 Express
  • Intel P43 Express
  • Intel G45 Express
  • Intel G43 Express

PCIe 2.0,XMP,Turbo MemoryをサポートするP45


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P45は,PCI Express 2.0やデュアルグラフィックスをサポートする
画像集#004のサムネイル/[COMPUTEX 2008#14]Intel,「Intel 4」チップセットを正式発表し,最終仕様を公開
発表会では,Intel Extreme Tuning Utilityを使って,CPUクロックを3GHzから3.6GHz,メモリクロックを1333MHzから1600MHzにオーバークロック動作させるデモが行われた
 実のところIntelは,グラフィックス機能統合型チップセットをIntel 4シリーズの目玉に据えているが,ゲームプラットフォームとしての利用を考えると,自作派PCゲーマーは,Intel P45 Express(以下,P45)が気になるところだろう。
 P45は,PCI Express 2.0 x16をサポートし,8レーン×2構成でのデュアルグラフィックス環境をサポートするのが大きな特徴だ。つまり,2-way ATI CrossFireXをサポートするわけである。
 内蔵するメモリコントローラはDDR3/DDR2両対応で,DDR3-1333のXMP(eXtreme Memory Profile)もサポート。“純正オーバークロックツール”ともいうべきパフォーマンスチューニングソフトウェア「Intel Extreme Tuning Utility」にも対応する。COMPUTEX TAIPEI 2007のときに開催された「Intel 3」シリーズチップセットの発表会において,Intelは「Intel P35 Express」(以下,P35)でXMPとIntel Extreme Tuning Utilityをサポートする意向を示していたが,ついに実装されぬまま,主力チップセットの座を譲ることになった。

 マザーボードベンダー関係者によると,XMPの利用時は,メモリチャンネル当たり1スロットしかDIMMを差せない仕様になっているという。そのため,ほとんどのマザーボードベンダーはメモリ周りの回路設計をリファレンスから見直し,PC3-10600メモリモジュール4枚構成でも安定した動作を実現できるよう,製品開発を行っているとのことだ。

画像集#005のサムネイル/[COMPUTEX 2008#14]Intel,「Intel 4」チップセットを正式発表し,最終仕様を公開
Intel 4シリーズを紹介する,IntelのEric Menzer副社長(Vice President, Mobility Group, General Manager, Chipset & Graphics Development, Intel)
画像集#006のサムネイル/[COMPUTEX 2008#14]Intel,「Intel 4」チップセットを正式発表し,最終仕様を公開
Intel Turbo Memory Dashboardを利用すると,起動時間を短縮したいアプリケーションをユーザー側で任意に指定できる
 またP45では,同社のフラッシュメモリ活用技術である「Intel Turbo Memory」(以下,Turbo Memory)の新しい使い方も提案された。
 Intelでチップセットおよびグラフィックス開発事業を統括するEric Menzer副社長は,「高速に起動をしたいアプリケーションを,ドラッグ&ドロップで登録できる管理ソフト『Intel Turbo Memory Dashboard』を提供する」として,より積極的にTurbo Memoryを利用できる環境を整える意向を示す。これは,起動時間を短縮したいアプリケーションを指定するなど,Turbo Memoryの積極的な活用を実現するソフトウェアだ。ゲームを指定したとき,ローディング時間の削減に効果がありそうである。
 正直なところ,Turbo Memoryモジュールだけでなく,市販のUSBフラッシュメモリでも同機能を使えるとありがたいのだが,まあ,それを望むのは厳しいだろう。

 なお,P45の下位モデルとして位置づけられるIntel P43 Express(以下,P43)だが,デュアルグラフィックスサポートとXMP対応は省かれる一方,PCI Express 2.0をサポートするなど,スペック面ではP35を上回る。実際,P45をハイエンドと位置づけ,P43をP35の後継と位置づけるマザーボードメーカーもあるほどだ。


 P45,P35と,Intel 3シリーズとのスペックを表1にまとめたので,参考にしてほしい。

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統合型シェーダアーキテクチャ採用のG45


Intel GMA X4500HDのブロックダイヤグラム。シェーダユニットに相当する実行ユニットを10個搭載し,50スレッドの同時処理を実現するほか,HDビデオのハードウェアアクセラレーション機能も搭載する
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 グラフィックス統合型チップセットとなる「Intel G45 Express」は,Intelの第6世代グラフィックスコアとなる「Intel GMA X4500HD」を内蔵し,3Dグラフィクスと高解像度ビデオコンテンツのアクセラレーションをサポートする。
 もう少し具体的に述べると,Intel GMA X4500HDでは,統合型シェーダに相当する演算ユニットの数が(「Intel G35 Express」に統合されたグラフィックス機能である)「Intel GMA X3100」の8基から10基へと引き上げられている。各演算ユニットは5スレッド処理が可能なので,最大50スレッドの同時実行が可能だ。また,CPUに負荷をかけることなく,Blu-rayなどの高解像度ビデオコンテンツ再生を行うため,処理を行うデコーダパイプラインも別途実装されている。

左はIntel GMA X4500HDのビデオでコードパイプラインを示したスライド。右はG45と,単体グラフィックスカードを差したPCとで,Blu-rayビデオコンテンツ再生を行ったときの消費電力を比較するデモだ。G45の52Wに対し,グラフィックスカード搭載システムでは消費電力が95Wに達する
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動作デモに用いられた,G45ベースのシステム。右の写真に示したMini-ITXマザーボードを搭載している
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 主なスペックは表2のとおりだ。

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チップセットはコプロセッサへ


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Menzer氏は「Connecting to Processing」と,各種接続を司るチップから,CPUのコンパニオンチップへと,チップセットが進化していく見通しを示す
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ICH10
 Menzer氏は,さらに将来のチップセットの進化についても言及する。
 氏はまず,チップセットがLANコントローラやSerial ATAなどのストレージコントローラ,サウンドコントローラなどを統合しながら進化を重ねてきた過去を振り返り,「チップセットは革新のときを迎えようとしている。これからのチップセットは,インテリジェントなコプロセッシング(Co-Processing)機能を統合していくことになるだろう」と述べた。

 Intelが目指すコプロセッシング機能とは,すでにチップセットへの統合が済んでいるAMT(Active Management Technology)やQST(Quiet System Technology),パワーマネジメント機能などの延長線上にあるようだ。CPUから独立して制御できる,特定の用途に特化した機能をチップセットに統合することで,さらなる進化を目指す。
 2008年末にも登場する見通しの次世代CPUアーキテクチャ「Nehalem」世代では,CPU側にメモリコントローラが移されるため,Intelプラットフォームにおけるチップセットの役割は,大きく変わっていくことになる。その意味では,特定用途向けといえども,チップセットが“知能”を持ち,CPUのコンパニオンチップとしてパフォーマンスを向上させていくというビジョンは,実に現実的な進化の方向性といえそうだ。

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