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印刷2010/03/04 21:57

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ASUS,超ハイエンドからEee PCまで,全レンジでゲーマー向けPCを推進へ

Johnny Shih氏(CEO,ASUSTeK Computer)
画像集#002のサムネイル/ASUS,超ハイエンドからEee PCまで,全レンジでゲーマー向けPCを推進へ
 ASUSTeK Computer(以下,ASUS)は,CeBIT 2010の初日となる現地時間2010年3月2日,ハノーバー市のハノーバーメッセにおいて発表会を開催し,同社の最新製品とその開発コンセプトなどを披露した。
 同発表会のメインを務めたのは,ASUS創業者の一人でもあるJohnny Shih(ジョニー・シー)会長。氏は,2010年の同社が製品開発の柱と位置づける三つのテーマ「グリーン(エコ)」「ゲーム」「音」を挙げ,テーマごとに,取り組みと,ノートPCを披露してみせた。
 今回はそのなかから,もちろん,ゲームに関する部分をピックアップしてお伝えしたい。


R.O.G.をトップブランドに,

ミドル&エントリーゲーム市場へも製品を展開


 ゲームに関してShih氏は,「一言で『ゲーム』と言っても,さまざまなジャンルがあり,ユーザーごとに,製品に対する要求は異なる」と,“ゲーマー向けPC”を三つの層に分けて開発を進める理由を説明する。

ゲームはライフスタイルの一部だ。だから,個人個人のプレイスタイルに合わせて,ゲーム用のプラットフォームを提供していく必要があるとShih氏
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 まず一つめ,コアゲーマー向けのカテゴリには,同社のゲーマー向け製品ブランド「R.O.G.」(Republic of Gamers)のマザーボードやグラフィックスカードといった,ASUS創業以来のコンポーネント製品が,これまでどおり当てられる。
 そんなR.O.G.ブランドの新製品で注目は,「ATI Radeon HD 5870」(以下,HD 5870)を2基搭載した「ARES/2DIS/4GD5 Limited Edition」(以下,ARES)になるだろう。

ARES/2DIS/4GD5 Limited Edition
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ATI Radeon HD 5970との性能比較
画像集#007のサムネイル/ASUS,超ハイエンドからEee PCまで,全レンジでゲーマー向けPCを推進へ
 「ATI Radeon HD 5970」デュアルGPUソリューションの場合,搭載するGPUは,Streaming Processing Unit数こそ1600基のフルスペックながら,動作クロックは「ATI Radeon HD 5850」相当だったが,ARESは文字どおりの“デュアルHD 5870”仕様。HD 5870のリファレンスクロックと同じコア850MHz,メモリ4.8GHz相当で動作し,3DMark Vantageのスコアでは,HD 5970比で23%高い値を叩き出すという。

 また,ARESでは,オリジナルのGPUクーラーを採用することで,冷却能力はHD 5970リファレンスクーラーの6倍を実現し,動作音も37dBまで下がっているとのことだ。
 ただ,HD 5870を2基搭載することで,その消費電力はかなり増えているようで,PCI Express外部給電コネクタ仕様は8ピン×2+6ピン×1。驚きの3系統である。
 容量2GBのグラフィックスメモリとHD 5870 GPUを2セット,1枚のPCB上でまとめている以上,その消費電力は400W近くなるはずなので,パフォーマンスがモンスター級なら,その消費電力も怪物クラスになると思われる。

画像集#008のサムネイル/ASUS,超ハイエンドからEee PCまで,全レンジでゲーマー向けPCを推進へ
オリジナルデザインのクーラーにより,風量は6割増し。動作音も耐えられるレベルにまで下がっていると謳われる
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PCI Express外部給電コネクタは,史上初の3系統! しかも,8ピン×2+6ピン×1という“超豪華仕様”である

PCI Express x16×4,PCI×2というスロット構成を採用するCrosshair IV Formula
画像集#010のサムネイル/ASUS,超ハイエンドからEee PCまで,全レンジでゲーマー向けPCを推進へ
 一方,R.O.G.シリーズのマザーボードとしては,AMDの次期フラグシップチップセット「AMD 890FX」を採用した「Crosshair IV Formula」「Crosshair IV Extreme」が公開されている。両製品とも,AMD 890FX+SB850の組み合わせにより,6ポートのSATA 6Gbpsをサポート。また,NECの「μPD720200」により,USB 3.0にも対応する。
 AMD 890FXはPCI Express(以下,PCIe)2.0 x16×2とx1×6,計38レーンをサポートするが,Crosshair IV Formulaでは,まず,ノースブリッジに近いほうから1本めのx16スロットを16レーンで,4本めを4レーンでそれぞれ固定。続いて2本めと3本めをx1/x16またはx8/x8とし,x16 ×2の2-way,x16/x8/x8の3-way,x16/x8/x8/x4の4-way ATI CrossFireXを構成可能にしている。

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赤いコネクタがSATA 6Gbps対応ポート
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μPD720200を搭載することでUSB 3.0にも対応
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ユニークなレーン構成を実現するx16スロット

AMD系フラグシップモデルとなるCrosshair IV Extreme。パッシブクーラーの強烈なデザインが目を引く
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 さらに,フラグシップモデルとなるCrosshair IV Extremeでは,基板上のシルク印刷を確認する限り,4本のPCI Express x16スロットすべてを16レーン動作できるよう設計されているようだ。おそらく,大型ヒートシンクの下にPCI Express 2.0ブリッジを搭載し,x16 ×4を実現しているものと思われる。
 これら,次世代のR.O.G.シリーズ製品は,2010年第2四半期の市場投入予定とのことだ。

 Shih氏は,「最新ゲームタイトルを積極的にプレイする人や,トーナメントを戦うプロゲーマーのシビアな要求を満たすPCのベースになる」と,R.O.G.ブランドのパフォーマンスと信頼性に,絶対の自信を見せていた。


見た目にもこだわるゲーマーに向けて

ノートPCやEee PCを展開


ASUSが「メインストリーム」というミドルクラスの市場には,R.O.G.ブランドのノートPC「G73」を紹介する
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 続いて,ミドルクラスのゲーマーを「製品に見た目のよさを求めながらも,最新ゲームタイトルを楽しみたい」層だと位置づけたShih氏は,ゲーマー向けノートPC「G73」を中心に,3Dグラフィックスやストレージ性能に優れたノートPCを展開していく意向を示す。
 さらに,カジュアルゲーマー向けには,Netbook/Nettopブランドの「Eee PC」から,「Atom N470/1.83GHz」を搭載した高機能モデル「Eee PC 1018P」を,選択肢として位置づけていく。指紋センサーを搭載するなど,明らかに一般的なNetbookとは雰囲気が異なる同製品,液晶パネル部には「Eee PC Premo」というロゴも見られた。

本体側面のD-Sub 15ピン端子がはみ出すほど薄く仕上がっているEee PC 1018P。カジュアルゲーマー向けということで期待したのだが,グラフィックス機能は,「Intel NM10 Express」の統合型。仮にこのままの仕様で製品化されるとすると,2Dのオンラインゲーム以外は厳しそうだ
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ASUSブースで展示されていた,3D立体視対応の液晶ディスプレイ「PG275H」
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 さらに,Shih氏は,ITや家電市場における3D立体視技術の盛り上がりも指摘。ASUSが2009年末にリリースした「NVIDIA 3D Vision」対応ノートPC「G51J 3D」が,ノートPC市場におけるパイオニア的な存在になったとし,すでに400タイトルを超える3D立体視対応ゲームを支えるべく,今後も積極的に取り組んでいく姿勢を見せた。

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