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  • 発表日:2010/03/02
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ASUS,COMPUTEXで展示予定の新型マザーボードを公開。RS785Gに,ROGの新作も
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印刷2009/05/26 16:49

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ASUS,COMPUTEXで展示予定の新型マザーボードを公開。RS785Gに,ROGの新作も

画像集#006のサムネイル/ASUS,COMPUTEXで展示予定の新型マザーボードを公開。RS785Gに,ROGの新作も
 ASUSTeK Computer(以下,ASUS)は,2009年6月のCOMPUTEX TAIPEI 2009で展示予定となっている新型マザーボードの一部を,国内の報道関係者に公開するイベント,「ASUS COMPUTEX Japan 2009」を開催。台湾のASUS本社から,マザーボード製品全般の開発に関わる主任エンジニアのGeorge Chen(ジョージ・チェン)氏と,マザーボード製品のプロダクトマネージャーを務めるJulia Ho(ジュリア・ホー)氏が来日し,新製品の概要や,ASUS製マザーボードが持つ技術的な優位性を紹介した。
 本稿では,そのなかから,PCゲーマー的に興味深い部分をかいつまんでお届けしたいと思う。

画像集#008のサムネイル/ASUS,COMPUTEXで展示予定の新型マザーボードを公開。RS785Gに,ROGの新作も
George Chen氏(Principal Engineer, Project Dept., Motherboard Div.1, ASUSTeK Computer)
画像集#007のサムネイル/ASUS,COMPUTEXで展示予定の新型マザーボードを公開。RS785Gに,ROGの新作も
Julia Ho氏(Product Manager, Product Marketing Dept.1, Motherboard Div.1, ASUSTeK Computer)


RS785G(AMD 880G)搭載マザーにROGの新作,

OC Station,Mini-ITXマザーがズラリ


 というわけで以下,展示されたマザーボードについて,両氏の解説を挟みながら,写真を中心にお届けしていきたい。

●M4A785-M EVO


 AMDの未発表チップセット「RS785G」(開発コードネーム。RS785,のような気もするが,Chen氏はこう言っていた)に,SB710サウスブリッジを組み合わせた,microATXマザーボードだ。Chen氏いわく「AMDの最終決定を待つ必要はあるが,RS785Gの製品名は『AMD 880G』になる見込み」とのことである。

搭載するCPUソケットはSocket AM2。AM3/AM2+パッケージのCPUに対応する
画像集#002のサムネイル/ASUS,COMPUTEXで展示予定の新型マザーボードを公開。RS785Gに,ROGの新作も

I/Oインタフェース一覧。D-Sub 15ピン,DVI-D,HDMI出力を持つ
画像集#009のサムネイル/ASUS,COMPUTEXで展示予定の新型マザーボードを公開。RS785Gに,ROGの新作も
 またHo氏が示したスライドによると,RS785Gは,開発コードネーム「RV620」を統合したチップセットになる。「AMD 780G」で統合されている「RV610」(=ATI Radeon HD 3200)と比べると,搭載するビデオ再生支援機能「UVD」が第1世代から第2世代へ移行したのが,主なトピックといったところ。3D性能の引き上げは,AMD 780Gと比べて,そう劇的なものにはなっていないようだ。

※2009年6月8日追記:
初出時,ここに3点のスライドを掲示していましたが,ASUSから,諸事情による削除の要請が来たため,カットしました。Ho氏によれば,「890FX」とされるチップセットを搭載した,「M4A89FX」シリーズのマザーボードが,2009年末から2010年第1四半期にかけて登場の見込みになっているとのことです。


●Crosshair III Formula&ROG OC Station


 ゲーマー向けブランド「ROG」初のAMDチップセット採用マザーボードとなるのが,「AMD 790FX+SB750」仕様となる本製品だ。Crosshairシリーズはこれまで「AMD製CPUに対応したNVIDIA製チップセット搭載モデル」だったが,第3世代でチップセットが切り替わったことになる。
 また,搭載するCPUソケットはSocket AM3で,もちろん対応メモリモジュールはDDR3。従来の命名ルールだと,「Formula」はDDR2メモリ対応だったのだが,こちらも切り替えられた格好だ。
 なお展示機は,先日発表されたROGシリーズ用のオーバークロック制御ツール,「ROG OC Station」と接続されていた。

Crosshair III Formula。Intel製CPU対応の上位モデルで見られるような16フェーズPWM仕様ではないようだ
画像集#011のサムネイル/ASUS,COMPUTEXで展示予定の新型マザーボードを公開。RS785Gに,ROGの新作も

左はI/Oインタフェース,右はROG OC Station接続コネクタ周辺。先の記事では,LCD Posterコネクタと接続するというASUSのコメントを紹介しているが,展示機だと,「GP」と書かれたピンヘッダと,USBピンヘッダの二つで接続されていた
画像集#012のサムネイル/ASUS,COMPUTEXで展示予定の新型マザーボードを公開。RS785Gに,ROGの新作も 画像集#013のサムネイル/ASUS,COMPUTEXで展示予定の新型マザーボードを公開。RS785Gに,ROGの新作も

ROG OC Station(左)。5インチベイ2段占有ということで,かなり大きな印象を受ける。右はそのインタフェース類。ファン用の電源ピンヘッダと,給電用の4ピンコネクタが見える
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別の角度から。車載用の2DIN型オーディオユニットのような雰囲気だ。フロントパネルは傾けたようなシルエットになっているが,これは0〜30度の範囲で任意に設定可能となっている
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●AT3GC-I


 ASUS初のMini-ITXマザーボードとなるのが,「Atom 330/1.60GHz」を搭載した「AT3GC-I」だ。世界市場では「2009年6月中の登場予定」(Ho氏)だが,これといった特徴がないため,日本で販売される可能性はあまり高くないかもしれない。
 面白そうなのは,「Celeron 220/1.20GHz」に,NVIDIA製のノートPC向けチップセット「MCP7A-LP」を組み合わせて,7月にも市場投入予定とされる「C2N7A-I」のほうか。

AT3GC-Iと,その主なスペック。搭載するチップセットは「Intel 945GC Express」。グラフィックス出力インタフェースはD-Sub 15ピンのみである
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Ho氏が示したスライドから再び一部を抜粋。第3四半期後半にC2N7A-Iが予定されている。7月を予定しているとはHo氏の弁だ
画像集#020のサムネイル/ASUS,COMPUTEXで展示予定の新型マザーボードを公開。RS785Gに,ROGの新作も


Chen氏によるASUSTeK Computerの優位性解説


 ところで本イベントでは,マザーボードの紹介に先立って,「ASUS製マザーボードの(主に某G社製品に対する)優位性」が,Ho氏とChen氏の口から語られた。その主なポイントは以下のとおりだ。なお,あくまで両氏の主張なので,その点はご承知おきを。

1.他社で,12フェーズPWMの搭載を謳うマザーボードが存在するが,実際にオシロスコープで測定すると,波形は6種しか観測できない。つまり「見た目は12フェーズでも,実際には6フェーズ回路」というわけである。この点,ASUSの16フェーズは,16パターン,すべてずれた波形が観測できる,真の16フェーズ回路だ。

「ASUSの16フェーズPWMは正真正銘であり,どこぞのバーチャルな12フェーズとは違うのだ」というスライド群。CPU周りの冷却にも,「Xtreme Phase」と呼ばれる多段PWMは効果があるという
画像集#021のサムネイル/ASUS,COMPUTEXで展示予定の新型マザーボードを公開。RS785Gに,ROGの新作も 画像集#022のサムネイル/ASUS,COMPUTEXで展示予定の新型マザーボードを公開。RS785Gに,ROGの新作も

2.他社で,フェーズ数を1段階刻みで切り替えられることがウリになっている。ASUSの16フェーズだと,切り替えは4と16の2段階なので,他社のほうが優れていると思うかもしれない。だが,1段階ずつ切り替えると,切り替えのロスが大きく,実際の電力効率は決して高くない。

ASUSの16フェーズだと,電力効率は96%を実現するとのこと。8フェーズ回路を採用したマザーボードでも,「はっきりとした数字は憶えていないが,94〜95%程度は実現する」(Chen氏)。これに対して,多段フェーズ切り替え機能を持つG社の製品だと,切り替えのロスが大きく,ASUS製品ほどの電源効率は実現できていないと,Chen氏はホワイトボードに図を書いて説明した
画像集#023のサムネイル/ASUS,COMPUTEXで展示予定の新型マザーボードを公開。RS785Gに,ROGの新作も 画像集#024のサムネイル/ASUS,COMPUTEXで展示予定の新型マザーボードを公開。RS785Gに,ROGの新作も

3.Core i7システムにおけるDDR3メモリのオーバークロックに当たっては,CPUソケットの中央から,メモリスロットの両端までの距離を等しくし,全体の配線長をできる限り短くした「Golden Symmetry」が効果を発揮する。最近,他社がマネをし始めたが,それこそ,ASUSの技術力が優れている証である。

いわゆる等長配線から一歩進んだデザインとして,ASUSはGolden Symmetryを訴求する
画像集#025のサムネイル/ASUS,COMPUTEXで展示予定の新型マザーボードを公開。RS785Gに,ROGの新作も

このほか,Xtreme Phaseは電圧の変化に対する反応速度が速いことや,BIOSに用意された「Load Line Calibration」を有効化すると,システム負荷に関わらず一定の電圧をCPUにかけ続けることで,オーバークロック時の安定性を向上させられることなども紹介された
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 ……以上,駆け足でお伝えしてきたが,4Gamerでは今年も(新型インフルエンザなどが理由で渡航禁止命令が出たりしない限り),COMPUTEX TAIPEIのレポートを現地からお伝えする予定だ。今回紹介した製品以外にも,きっとASUSはいろいろと出してくるはずなので,このあたりは来週をお楽しみに。
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