ベクターは本日(12月1日),同社内にて発表会を開催し,新作および今後のブラウザゲーム展開についての説明を行った。いくつかトピックがあるが,なかでも注目はブラウザだけで遊べる新作MMORPG「
まじかるブラゲ学院」の発表だ。本作は,ブラウザゲームという特性を最大限に生かし,より手軽,より気軽に遊べるよう随所に工夫がほどこされている。
短時間でもOK! お手軽MMO「まじかるブラゲ学院」
まじかるブラゲ学院は,ベクターのブラウザゲーム専門ポータルサイト「
ブラゲタイム」に新作として追加されるMMORPGだ。プレイヤーは学院の生徒となり,学院にまつわるさまざまな冒険を繰り広げる。
基本システムはランダムエンカウントでターン制バトルというオーソドックスなRPGであり,とくにマニュアルを読まなくてもすぐに始められるライトな仕様となっている。一番の特徴としては,出現するモンスターはすべてペット化可能という点。また,ジミ婚やハデ婚などバリエーションに富んだ結婚システム,他プレイヤーの評価によって増える「人気度」によるランキングなども用意されている。ちなみに,人気度ランキングが上位になると称号がついたり,運営からのプレゼントが届いたりするのだ。
ブラウザの手軽さを最大限に活かす各システム
そのほか,採取や生産,強化,ギルド,オークションなど,およそ現行のMMOにある基本要素はほとんど揃っている。クライアントを起動する従来のゲームでは若干手間がかかったオークションの入札,落札などの監視も,ブラウザなら表示ページを切り替えるだけで簡単に確認できてしまう。これは便利だ。
さらに「自動戦闘」と「訓練」がある。自動戦闘はその名のとおり戦闘をオートで行うもので,移動やそのほかの操作は手動。プレイヤーが使用スキルや回復の頻度なども設定できるため,狩りをするエリアのレベルと自分の強さによって戦い方を調節できる。
訓練はまったく操作をせずに経験値を稼げるコマンドで,訓練する時間を入力し,一定量のゲーム内マネーを支払うことで勝手にレベルが上がっていくのだ。効率では手動戦闘におよばないものの,画面を見るどころかウィンドウをアクティブにしておく必要すらないのは楽チンだ。
用意されている学派(クラス)は6種類
選択できるクラスは,魔法を弾に込めて撃ち出す「魔銃士」,物理攻撃を得意とする「剣士」「闘士」,ヒーラーの「聖職者」,バフで支援する「魔楽師」,ペット関連のスキルが豊富な「戦工士」の6種類。豊富に用意されたペットの扱いに長ける戦工士が,従来のMMOではあまり類を見ないクラスではあるが,ビジュアル的には魔銃士が目立っている印象だ。
剣士
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聖職者
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闘士
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戦工士
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魔楽師
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魔銃士
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12月10日のオープンβテストに向けて今すぐ事前登録だ
本作のオープンキャンパステスト(オープンβテスト)は,12月10日から実施される予定で,本日から公式サイトで入学願書受付(事前登録)が受け付けられている。まじかるブラゲ学院は従来のブラウザゲームによく見られるHTMLベースではなく,Flashベースで作られているため(2Dではあるものの)グラフィックスやサウンドはなかなかの仕上がりだ。にもかかわらずロースペックのマシンでも問題なく動かせるというお手軽仕様。アカウントさえ作っておけば,ブラウザを見られる環境があればどこでも遊べるというのは,大きな利点といえる。本格的なRPGは敬遠していたライトプレイヤーや,ちょっとした空き時間にすぐ遊べるRPGを探していた人は,さっそく今からID登録しておこう。
大好評「ドラゴンクルセイド」の今後の展開&さらなる新作ブラウザゲームも発表
 梶並伸博氏 |
4月23日に正式サービスを開始した「
ドラゴンクルセイド」が好評を博しており,タイトルを「The Seventh Dragon」と変えての海外展開を,本日開始したことも明かされた。ID登録の受付が公式サイトだけでなく,「facebook」「myspace」「twitter」「Gmail」いずれかのアカウントを持っていれば,そのまま登録できるというお手軽さだ。ID登録の敷居を可能な限り下げることで,できるだけ多くの新規ユーザーを獲得する戦略だという。
また,携帯電話で楽しめる「ドラゴンクルセイド Mobile」の開発が,2010年春のサービスインを目指して進められていることも明かされた。本作は,本家ドラゴンクルセイドとはまったくの別ゲームとなり,データの共有などは実施されない。あくまでも携帯電話向けにUIなどを再設計したものとなる。
そのほか,携帯電話やmixiアプリで人気の「恋する私の王子様」に続く女性向けゲーム「乙女デスク」や,中国で人気ランキングの上位を争っているブラウザゲーム
「熱血三国」「武林英雄」などの準備も進められている。すべて来春までにはサービスインされる予定なので,年明けあたりから続々と情報が出てくるのではないだろうか。
ベクターの代表取締役社長である梶並伸博氏によると,同社のオンラインゲーム事業は着実に成長しており,現在では同社売り上げの約半分をオンラインゲームが占めるようになってきたのだという。とくに今年スタートさせたブラウザゲームが好調で,それをさらに発展させるために,新たなブラウザゲームが投入されたわけだ。もちろん,クライアント型のオンラインゲームも新作が予定されているので,オンラインゲーム事業に本腰をいれてきた同社の動向に注目したい。