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[GDC 2010]クラウド・ゲーミング時代がますます加速! 〜 あの「OnLive」の対抗馬となる「Gaikai」がGDCに登場
「Gaikai」(社名,サービス名同じ)は,2008年11月にオランダのアムステルダムで設立された会社で,チーフ・クリエイティブ・オフィサーとして参加したのが,「Earthworm Jim」や「Matrix: Path to Neo」などで知られたベテラン開発者,デビッド・ペリー(David Perry)氏である。Gaikaiサービスも,OnLiveと同じくすでにβテスト段階にあるとされ,年内にローンチされる可能性が高い。
Gaikaiは,欧米のインターネットにおける広告技術の“プッシング”のようなシステムになっており,例えば,ちょっと気になるMMORPGのニュースを読むため,ニュースサイトを閲覧していると,突然ゲームへのお誘いアートがポップアップしてくる。興味がなければクローズしてしまえばよいし,興味があればクリックすれば,もう次の瞬間にはゲームで遊び始めることが可能になっているのである。たったの1クリックで,World of Warcraftが開始するのだ。今回のペリー氏の説明だけでは,その仕組みはよく分からなかったのだが,「登録は後からできる」とのこと。おそらくは,World of Warcraftの「お試し期間」に相当するものだろう。
強調しておきたいのは,お試し期間にしろGaikai公式サイトでユーザー登録を済ませているにしろ,プッシングされた広告をクリックした途端にゲームが動き始めるということであろう。ダウンロードもなければ起動アクションもなく,Yes/Noを押し続ける各種の警告や承諾許可がまったくない。プレイしたくなったら,瞬間的にプレイ画面に移動できるというのが,このGaikaiの魅力なのである。
ビジネスモデルがはっきりしないが, EVE OnlineやWorld of Warcraftのような固定料金タイトルとのタイアップが行われているため,そのあたりの折り合いはつけていくはず。詳しいことは,今後序々に明らかになっていくはずだ。
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