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[GDC 2010]立体視ゲーム環境は普及するのか? 会場で見つけた各種方式のステレオ3Dデバイスをレポートする
それぞれについて,どのように立体に見えるのか,立体デジカメによる直撮りで掲載してみた。裸眼立体視の平行法で実機の立体感が再現できるので,画質は著しく損なわれているが,雰囲気だけでも味わっていただければ幸いである。
CryENGINE 3
立体視の方式は,専用ディスプレイと偏光メガネを使ったもので,左右の分離は良好。CryENGINE 3のディテール感あふれるデモ映像はなかなか見応えがある。使用されていたディスプレイはHyundai製だ。
ATIブランドのグラフィックスカードでも大丈夫とのことで,ドライバ周りはどこが作っているのか気になったが,Crytekブースでは確認できなかった。
ddd.com
ドライバ周りについて聞いてみても,詳細については「このURLを見ろ」というだけで,
www.ddd.com
先ほどのCrytekとの共通項を見ると,ディスプレイが同じということで,両社ともTriDefのドライバが使用されている可能性が高い。GPUを選ばず,Windows XPでも使えるなど,汎用性の高い立体視ドライバを作っているところである。さて?
Sony Computer Entertainment
立体視の方式としては,120MHz対応の倍速液晶ディスプレイを組み合わせた液晶シャッター方式となっている。
ゲーム自体はほとんど3Dを使う必要のないものなのだが,背景などが派手に動き回る。ディスプレイもソニー製だ。画面はクリアな印象で,チラツキもほぼ感じられない。
NVIDIA 3D Vision Suround
方式は液晶シャッター式で,ディスプレイはAcer製のフルHDパネルのものを3台使っている。他方式と比べると,メガネをかけた段階での暗さがなぜか際立った。ソニーも液晶シャッター式メガネだったのだが,3D Visionよりは明るかった感じがする。
動画は,ただでさえ暗めなのに夜のシーンということもあって,細部が分かりにくいものになってしまった。
VUZIX
画面を見ても分かるように,1画面内の左右に,左右の目に対応した画像を横方向に圧縮して,2枚並べて表示するようにしておき,デバイス側で左右のそれぞれを引き伸ばして,左右の目に独立して表示させる方式を採用している。
個人的には懐かしい方式で,10年ほど前に同じ仕組みのデバイスを知り合いに作ってもらったことがある。この実装では右目画像を右側,左目画像を左側に描いているようだが,これはちょっと甘い。左右の組み合わせを逆にしておけば,立体視交差法ができる人ならメガネがなくてもステレオ画像を楽しめるのだ。
視野角は狭めだが,まあまあ我慢できるといったところ。以前東京ゲームショウでレポートしたときと同じく,メガネを頭部に固定させる(ずり下がり防止)策が必須という印象だ。
残念ながら立体デジカメとはレンズの位置が合わず,直撮り画面の撮影には成功していない。
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