
レビュー
Core Ultra 9 285HX&GeForce RTX 5090搭載の最強ゲームノートPCの実力を検証
MSI Titan 18 HX AI A2XWJG
IntelのノートPC向けCPU最上位モデルと,NVIDIAのGeForce RTX 50シリーズ最上位モデルを搭載して,最高クラスのスペックを備えたゲーマー向けノートPCが,MSIの「Titan 18 HX AI A2XWJG」(以下,Titan 18 HX)だ。
現状最高性能のCPUとGPUを積んだノートPCは,どれくらいのゲーム性能を有するのか。実機を試用できたので,概要と実力を検証してみたい。
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冒頭で述べておくが,Titan 18 HXは本稿を執筆している時点で国内モデルの実売価格が約100万円。多くのゲーマーにとって,ゲームだけを目的に買うのは現実的ではない製品だ。製品名のとおりのAIワークステーション用途や,高い性能を活かしクリエーター向けのアプリを利用しながら,ゲームもプレイしたいというユーザーに向けたノートPCという位置づけになるだろう。
買う買わないは別として,現在のノートPCにおける機能や性能がどれほどの領域に到達しているのか,参考にしてもらえれば幸いだ。
ハイエンドのCPUとGPUを組み合わせた大型ノートPC
Titan 18 HXは,解像度3840×2400ドット,アスペクト比16:10の18インチ液晶ディスプレイを搭載した大型のノートPCだ。18インチという画面サイズから推測できるとおり非常に大きく,幅は40cmを超えている。
ノートPCというよりは,どちらかといえば折り畳んで収容できるディスプレイ一体型デスクトップPCというイメージの製品だ。
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Titan 18 HXのおもなスペックをまとめておこう。
採用するCPUは,IntelのノートPC向けCPU「Core Ultra 200HX」の最上位モデル「Core Ultra 9 285HX」だ。
デスクトップPC向けCPUのCore Ultra 200Sシリーズと同じ,開発コードネーム「Arrow Lake」ベースのCPUで,高性能なP-coreを8基と,消費電力あたり性能比を重視した高効率コアE-coreを16基組み合わせたハイブリッドアーキテクチャを採用する。
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なお,AI処理専用アクセラレータとして「NPU」(Neural Processing Unit)も搭載しているが,その性能は「14 TOPS」で「Copilot+ PC」の基準には達していない。Titan 18 HXのAI性能を支えるのは,おもに単体GPUと考えていいだろう。
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ただ,デスクトップPC向けGPUである「GeForce RTX 5090」と同じナンバーを持つとはいえ,ノートPC向けGPUは,消費電力を抑えるためにデスクトップPC向けのGPUに比べると,少しスペックが低いことに注意が必要だ。
GeForce RTX 5090 Laptop GPUのGPUコアは,デスクトップPC向けのGPUでは「GeForce RTX 5080」や「GeForce RTX 5070 Ti」に採用されているのと同じ「GB203」である。シェーダの規模を示すシェーダコア数(CUDA Core数)は,デスクトップPC向けGeForce RTX 5080よりも256基少ない10496基だ。また,GPUコアのブーストクロックは1597MHzで,デスクトップPC向けGeForce RTX 5080に比べて約1GHzほど低く抑えられている。
その一方で,メモリクロックは1750MHzと,デスクトップPC向けGeForce RTX 5070 Tiと同じだった。以上を総合するに,GeForce RTX 5090 Laptop GPUのグラフィックス性能は,デスクトップPC向けGeForce RTX 5070 Tiと同程度か,やや低い程度になりそうだ。
具体的な性能は後段で検証するが,GeForce RTX 5090という名称が想像させるほどではないにしても,現時点のノートPCでは,最高のゲーム性能が得られることは間違いない。
これらハイエンドのCPUとGPUを採用していることに加えて,Titan 18 HXは,ノートPC最高峰モデルらしく,ストレージやメインメモリも贅を凝らした構成となっている。
メインメモリ容量は64GB。DDR5-6400設定のデュアルチャンネルで構成されていた。なお,今回,試用した機材は,米国向けモデル(製品型番:Titan 18 HX AI A2XWJG-614US)だが,日本国内モデル(同Titan 18 HX AI A2XWJG-5950JP)だと,メインメモリ容量は96GBと多い。
ストレージには,容量約2TBのM.2 SSDを3枚内蔵しており,Intel独自のストレージ技術「Intel Rapid Storage Technology」を利用して,RAID 0(ストライピング)構成にすることで,Windows 11上では約5.7TBの単一ドライブとして扱っている。これだけの容量があれば,AAAタイトルを複数本インストールしても,余裕があるだろう。
ただし,Core Ultra 200シリーズの仕様で,PCI Express(以下,PCIe) 5.0 x4で接続しているのは,3基のSSDのうち1基のみ。残る2基はPCIe 4.0接続だ。
RAID 0構成だけに,ストレージの性能は非常に高く,CrystalDiskMarkでは逐次読み出し(シーケンシャルリード)で約15GB/s,逐次書き込み(シーケンシャルライト)でも約9.5GB/sを記録した。ストレージ性能も最高クラスのノートPCと評価できるだろう。
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Titan 18 HXのそのほかの仕様を表にまとめておく。日本向けモデルと異なるのはメインメモリ容量だけで,それ以外は米国モデルでも同じだ。
CPU | Core Ultra 9 285HX 24C/24T(P-core×8,E-core×16),P-core定格クロック2.8GHz,最大クロック5.5GHz) |
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メインメモリ | DDR5-6400 64GB |
グラフィックス | GeForce RTX 5090 Laptop GPU |
ストレージ | Samsung Electronics MZVLC |
液晶パネル | 18インチ ミニLED液晶,解像度3840×2400ドット, |
無線LAN | Intel Killer Wi-Fi 7 BE1750 |
Bluetooth | 5.4対応 |
有線LAN | 2.5GBASE-T |
外部 |
Thunderbolt 5×2 |
キーボード | 英語配列100キー(※電源ボタン除く) |
スピーカー | スピーカー:4,ウーファースピーカー:2 |
インカメラ | 搭載(Windows Hello対応IRカメラ,約207万画素) |
バッテリー容量 | 99.9Whr |
ACアダプター | 最大出力400W |
公称本体サイズ | 約404(W)×307.5(D) |
公称本体重量 | 約3.6kg |
OS | Windows 11 Pro |
大柄なボディを生かして優秀なキーボードやスピーカーを装備。ミニLED液晶ディスプレイも高画質
Titan 18 HXの外観を見ていこう。
サイズについては先に軽く触れたが,本体のフットプリントは,実測で405(W)×308(D)mmだった。机上にかなりのスペースが必要な大型のノートPCだ。
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本体天面は,つや消しブラックで塗装されたアルミ合金製で,中央はMSIのゲーマー向け製品では定番であるドラゴンのエンブレムがあしらわれている。
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Titan 18 HXは英語101キー配列(※電源ボタンを除くと100キー)に準拠した,SteelSeries監修の10キー付きキーボードだ。[Page Up/Page Down]や[Delete]キーなどの位置が,一般的なキーボードとは異なるものの,キーボード部分の面積が実測約350(W)×100(D)mmもあるので,19mmピッチのキーが余裕を持って並んでいる。
Cherry製の薄型メカニカルキースイッチ「Cherry MX ULP」を採用しているおかげで,非常にタイプしやすいキーボードだ。なお,Titan 18 HXは日本国内モデルもキーボードは英語配列のみだ。日本語配列モデルはラインナップされていない。
キーボード手前のパームレストも広く,実測115mmほども奥行きがある。パームレストと一体化されているので,写真だと分かりにくいと思うが,パームレスト中央に100(W)×80(D)mmサイズの大型タッチパッドが組み込まれている。
タッチパッドとキーボードの各キー,そして天板のドラゴンエンブレムには,カラーLEDイルミネーションが埋め込まれていて,光らせるとタッチパッドが浮かび上がる仕組みだ。LEDイルミネーションは,プリインストールされている設定ツール「SteelSeries GG」を使って,発光色や発光パターンをカスタマイズできる。
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バックライトで浮かび上がるタッチパッドは,視覚的には美しいものの,実用性では疑問を感じた。指先の感触で,パームレストとの境界が分からないので,画面を見ながら操作していると,タッチパッドの枠外を撫でているという状況が頻繁に発生したからだ。慣れかもしれないが,ルックスにこだわり過ぎのような気もする。
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ちなみに,プリインストールソフトウェアのディスプレイ設定ツール「MSI True Color」を使えば,色域の設定やカラーキャリブレーションも可能だ。クリエイターが利用するノートPC型ワークステーションとしても,満足できるディスプレイと言えるのではなかろうか。
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スピーカーは,キーボードの左右に2基ずつ計4基のステレオスピーカーを内蔵。さらに,本体底面には2基のサブウーファーが組み込まれており,スピーカー総数は6基となかなか豪華だ。
これらのスピーカー群は,ハイエンドオーディオメーカーであるDynaudio(ディナウディオ)監修である。ノートPCの内蔵スピーカーとしては,音質は非常によく,音楽や動画を豪華なサウンドで楽しめるのはさすがだ。
動画再生程度だと冷却ファンも低速のままなので,ほとんどファンの騒音もなく快適である。ゲームだと,さすがに相応の騒音が聞こえる。ゲームのサウンドは,ヘッドセットで聞くのが適切だろう。
インタフェース類は,豊富と言うほどではないが,Thunderbolt 5ポートやUSB 3.2 Gen 2 Type-Aポートなど,IntelのCore Ultra 200搭載機らしい最新インタフェースをひととおり装備する。
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本体背面には,2.5GBASE-T対応の有線LANポートも装備。無線LAN機能には,ゲーマー向けノートPCでは定番の,「Intel Killer Wi-Fi7 BE1750」を搭載するなど卒がない。
若干の違和感があるタッチパッドを除けば,十分にハイエンドノートPCらしい装備をもつといえるのではなかろうか。
デスクトップPC向けRTX 5070を超えるゲーム性能を確認
Titan 18 HXの性能を,いくつかのベンチマークやゲームで確認しておこう。
MSI製のゲームノートPCは,プリインストールされている「MSI Center」を使って,利用シナリオごとに性能のカスタマイズができる。ゲーム向けにGPUのオーバークロックも可能だが,今回はオーバークロックを行わない標準設定のみの性能を検証することにした。
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デフォルトでは,利用状況に合わせてAIベースの機能が最適な性能に自動チューニングしてくれるという「AI Engine」設定になっている。今回は,AI Engine設定の性能を測定してみた。
なお,Titan 18 HXでは,Core Ultra 200が対応するゲーム性能の向上機能「Intel Application Optimization」(Intel APO)が,デフォルトで有効化されていた。Intel APOの標準では,対応ゲームの性能しか向上しないが,今回は非対応ゲームの効果を期待して,テスト時に「Advanced Mode」も有効化している。
実行したテストは,4Gamerベンチマークレギュレーションから,「3DMark」(Version 2.31.8385)と「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」(以下,FFXVI 黄金のレガシー ベンチ)「F1 24」「Cities: Skyline II」を選択した。
また,次期レギュレーションを先取りする形で「モンスターハンターワイルズ」公式ベンチマーク(以下,モンハンワイルズ ベンチ)も実行している。そのほかに,3DMarkでは,Core Ultra 9 285HXの性能を見るために,CPUベンチマークである「CPU Profile」も追加でテストした。
ゲームにおける解像度は,いつものように3840×2160ドット,2560×1440ドット,1920×1080ドットの3パターンだ。本機の内蔵ディスプレイは,アスペクト比が16:10であるが,一部タイトルで定番の解像度を選択できなかったので,ゲームのテストはすべて外部ディスプレイを接続している。グラフィックス品質は,すべて高画質化寄りの設定だ。
まずは3DMarkから見ていこう。グラフ1がDirectX 11の性能を検証する「Fire Strike」の総合スコアで,グラフ2がDirectX 12の性能を検証する「Time Spy」の総合スコアだ。
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デスクトップPC向けGeForceの過去データと比較してみると,おおむね「GeForce RTX 5070」の1.1倍前後,GeForce RTX 5070 Tiの0.8〜0.9倍前後のスコアが並んでいる。先述のとおり,Titan 18 HXが搭載するGeForce RTX 5090 Laptop GPUは,GeForce RTX 5070 Tiと同じGPUコアでクロックとシェーダコア数を削減したモデルだ。そう考えると意外に健闘しているスコアと言えるのはなかろうか。
続くグラフ3には,新しいDirectX 12 Ultimateベースのグラフィックス性能を検証する「Steel Nomad」「Speed Way」「Port Royal」の結果をまとめた。
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レイトレーシングを含まないSteel Nomadのスコアは,デスクトップPC向けGeForce RTX 5070の約1.2倍ほどで,GeForce RTX 5070 Tiに比べると約0.9倍と,Fire StrikeやTime Spyと整合性のあるスコアになった。
一方,レイトレーシングを含むSpeed WayとPort Royalは,GeForce RTX 5070とほぼ肩を並べる程度で,GeForce RTX 5070 Tiに比べると,約0.8倍のスコアにとどまる。レイトレーシングは,GPUクロックの影響を受けやすいということだろう。
3DMarkの最後に,追加で行ったCPU Profileのスコアを,グラフ4に示しておこう。CPU Profileでは,CPUを用いた物理演算の性能を「Max threads」から「1 thread」まで6パターンで実行してテストを行う。Max threadsはCPUが実行できる最大スレッド数で,Core Ultra 9 285HXでは24スレッドだ。それ以外は,スレッド数決め打ちでテストを実行する。
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Titan 18 HXのスコアは,過去に検証したデスクトップPC向け「Core Ultra 9 285K」と比べて,ごくわずかに低い程度となった。ノートPC向けのCore Ultra 9 285HXは,Core Ultra 9 285Kよりもややクロックが抑え気味であることを考えると,Titan 18 HXの冷却システムの優秀さを示すスコアと言えるかもしれない。
Core Ultra 200シリーズは,ゲーマーには必ずしも評判がいいCPUではないが,CPUに高い負荷をかける3Dレンダリングソフトの性能は,極めて高いことが知られている。デスクトップPC向けの最高峰であるCore Ultra 9 285Kとほぼ肩を並べる程度のCPU性能が得られそうであれば,ゲーム用途だけでなく,クリエイター向けソフトを目的にTitan 18 HXを選択する価値は十分にありそうだ。
以上を踏まえたうえで,ゲームでの性能を3つのタイトルで確かめよう。まずはモンハンワイルズ ベンチからだ。
今回は,グラフィック品質のプリセットを「ウルトラ」として,DLSSは有効,フレーム生成はオフ,レイトレーシングもオフというウルトラプリセットのデフォルトを採用した。
グラフ5は,モンハンワイルズ ベンチの総合スコアをまとめたものだ。
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カプコンは,モンハンワイルズ ベンチにおいて,20000を超えるスコアを最高評価としている。結果はグラフのとおり,3840×2160ドットを含めた全解像度で,最高評価を記録した。少なくとも,レイトレーシングがオフというデフォルトの設定であれば,ウルトラ品質でプレイできるわけで,さすがノートPC最高峰の性能だ。
グラフ6はモンハンワイルズ ベンチにおける平均,および1パーセンタイルのフレームレートをまとめたものだ。なお,1パーセンタイルのフレームレートは,フレームレート計測ツール「CapframeX」を利用して,ベンチマーク開始後,2分間のデータから得た結果である。
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グラフのとおり,3840×2160ドットでも平均は60fpsを超えており,最小フレームレートも約40fpsが記録した。十分に快適にプレイできるだろう。
グラフ7は,FFXVI黄金のレガシー ベンチの総合スコアをまとめたものだ。
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過去のデータと比較すると,おおむねGeForce RTX 5070と同程度と言える。ここまでの全般的な傾向からすると,疑問を感じるスコアだが,Core Ultra 9 285HXが少し足を引っ張った可能性が高い。デスクトップPC向けCore Ultra 200シリーズは,FFXVI黄金のレガシー ベンチをとても苦手にしていて,旧世代の第14世代Coreプロセッサにさえ及ばないスコアしか残せないからだ。
「非常に快適」の目安となる15000を超えたのは,解像度2560×1440ドットまで。3840×2160ドットでは「快適」という判定になった。プレイ自体は,3840×2160ドットでも問題なくできる性能を持つと見ていい。
グラフ8はFFXVI黄金のレガシー ベンチの平均および最小フレームレートである。
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3840×2160ドット時に,最小フレームレートが60fpsを割り込んでいるが,50fps台は超えているので,プレイは十分スムーズだろう。最高画質設定で,より快適にプレイしたいなら,2560×1440ドットがおすすめだろうか。
グラフ9は,F1 24の平均および最小フレームレートだ。F1 24では,グラフィック品質のプリセットに「超高」を選択したうえで,DLSSはオフでテストしている。
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快適にプレイする目安は100fpsで,2560×1440ドット以下で目安を十分に超えている。また,3840×2160ドットも,DLSSを有効化すれば100fpsを超えることができるだろう。合格といえるスコアだ。
ゲームの最後に,Cities Skyline IIの結果を見ておこう。Cities Skyline IIでは,グラフィック品質のプリセットに「中」を選択し,DLSSの設定を「クォリティ」としてテストを実行した。結果はグラフ10だ。
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快適にプレイできる目安である平均30fpsをすべての解像度で超えている。Cities Skyline IIは極めて描画が重いゲームなので,この結果はさすがと見ていいだろう。Core Ultra 200シリーズは,Cities Skyline IIを得意としていることも,この結果に寄与していると考えられる。
以上,Titan 18 HXのゲーム性能を見てきたが,デスクトップPCと比較するなら,おおむねGeForce RTX 5070とGeForce RTX 5070 Tiの中間くらいの性能を有すると考えていい。ノートPC向け最高峰であるGeForce RTX 5090 Laptop GPUを搭載したノートPCのモデルケースとしても,参考になるのではないだろうか。
ゲームよりはクリエイターにお勧めか?
参考までに,ログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いて,システム全体の最大消費電力を計測した結果をまとめておこう。テストにあたっては,ゲーム用途を想定し,無操作時にもディスプレイ出力が無効化されないよう指定したうえで,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点をタイトルごとの実行時,OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」として記録した。また,アイドル時の消費電力測定はディスプレイの輝度を50%に設定している。
結果はグラフ11である。
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最大の消費電力を記録したのは,F1 24実行時の約375Wだった。ACアダプタの出力容量が400Wであることを考えると,余裕は25Wほど。大幅なオーバークロックは,少し難しそうだ。
一方で,同程度のグラフィックス性能が得られるGeForce RTX 5070やGeForce RTX 5070 Tiを搭載したデスクトップPCに比べると,ピーク時消費電力が100〜200W程度も低いことは,特筆に値する。十分に規模が大きいGPUコアを,低いクロック周波数で駆動させた結果だろう。電力あたりのゲーム性能は,かなり高いといえる。
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とはいえ,なにしろ100万円に迫るPCなので,ゲーム以外での利用も想定したいところだ。CPU性能が極めて高いので,やはりお勧めはクリエイター向けではないだろうか。3Dレンダリングを十分にこなせる小型のPCとして活用できるだろう。
また,24GBという余裕のあるグラフィックスメモリを活用して,スタンドアロンで生成AIを利用すると言った用途も視野に入るだろう。そうした用途を考えているゲーマーなら候補に上げていいPCというあたりが妥当なまとめになりそうだ。
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