［gamescom］さらに美しくなった自由な冒険を。「Mount & Blade II: Bannerlord」のライブデモが初公開

　トルコのデベロッパTaleWorlds Entertainmentは，日本でもコアなゲーマーから定評のあるアクションRPGの最新作「Mount & Blade II: Bannerlord」のライブデモを，gamescom 2015会場の専用ブースにて，プレス限定で初公開した。

　「マウント＆ブレード ウォーバンド」より200年前のカルラディアが舞台となる本作では，これまで同様，メインストーリーのほかに自由度の高いプレイにより，主人公の“生き様”が描かれることになる。今回は，1つの都市の周囲に5つ程度の集落が存在し，1つの地域を表現するというシステムになっている。それぞれの集落では「馬牧場」「羊牧場」「鉄鉱山」「塩鉱山」「林業」「漁業」といった，異なる産業を最大で4つ育成できるほか，「城」の建築によって外敵からの侵入にも対処できるなど，地域のマネージメント要素が追加されている。


　こうした集落の資源は，近隣の他勢力との交易や特定のアイテムの生産に利用できるだけでなく，他勢力と集落をまるまる交換してしまうことで，突出して危険な集落を売ってしまうとか，足りない資源を確保するといったことに利用できる。もちろん，それぞれの集落には宿屋などの施設も完備されており，ここでクエストをプレイヤーに与えてくれるコンパニオンキャラクター達と出会ったり，オセロのようなミニゲームを楽しめるようになっていた。


　コンパニオン達と仲良くなると，それぞれのスキルを利用して戦闘に参加してくれるようになる。現時点で，配下に入るコンパニオンの数に上限はないらしいが，中にはお互いの出自や思想から相反するキャラクターもおり，プレイヤーがどちらの肩を持つかによって出奔してしまうといった状況も起こり得るので，大量のコンパニオンを従えるのは容易いことではないとのことだった。


　こうした進化の感じられるAIは各勢力にも見られ，それぞれが異なる戦術を利用するのも特徴的だ。
　さらに，今回は攻城戦にも変化があり，プレイヤーは戦闘の開始時点で自分の持ち込んだ兵器を好きな地点に設置して，攻略に取り掛かることになる。このとき，兵器を操作するのは配下の兵士だが，兵器を使う必要がなくなったら，それぞれが剣や弓を手にしての戦いにスイッチしてくれる。ちなみに攻城兵器も，プレイヤーの勢力下にある都市や集落の特産品，コンパニオンのスキルにより，生産できるものは変化するようだ。

　グラフィックスは自社開発の最新ゲームエンジンで表現されており，雨や雪などの気象効果や四季の変化がダイナミックに表現されている。雨が降ると田畑などの低地がぬかるみになってしまうなど，戦術面にも影響が及ぶことになるという。また，武器のクラフティング要素もあり，その重量や形状，左右のバランスといった細かい項目により，数百万種のパターンの武器も開発することが可能になっているそうだ。
　そのほか，ゲーム内の戦闘シーンを，カメラ位置を変えながら撮影できるなどの新フィーチャーもファンにとっては気になるところかもしれない。


　今のところ，その発売時期などは明確にされていないが，今回はパブリッシャに頼らず，デジタル配信による自社販売に踏み切る予定とのことで，TaleWorlds Entertainmentの自信と活力がしっかりと感じられた。マルチプレイモードの進化など，まだ発表されていない部分も多く，その続報には注目していきたいところである。