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クトゥルー神話がベースのリアル脱出ゲームが新宿に登場。SCRAPの新作リアル脱出ゲーム「狂気の山脈からの脱出」の東京公演に参加してきた
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印刷2025/10/31 19:11

イベント

クトゥルー神話がベースのリアル脱出ゲームが新宿に登場。SCRAPの新作リアル脱出ゲーム「狂気の山脈からの脱出」の東京公演に参加してきた

 数多くの脱出ゲームを手がけてきた謎解きゲーム大手,SCRAPによる新作リアル脱出ゲーム「狂気の山脈からの脱出」の東京公演が,10月9日にスタートした。イベント期間は2026年1月18日までの予定で,以後大阪と名古屋での公演も予定されている。

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 タイトルから想像がつくとおり,今回のイベントは1936年に発表された「狂気の山脈にて」をはじめとした,アメリカの怪奇小説家H・P・ラヴクラフトの作品世界――いわゆるクトゥルー神話の世界観を下敷きとしたリアル脱出ゲームだ。

 タイトルにもなっている「狂気の山脈にて」は,1930年から翌年にかけて行われたとされる,米ミスカトニック大学の南極遠征を描いた作品だが,脱出ゲームの舞台となるのは2025年10月,つまり現在。プレイヤーは,第37次調査隊のメンバーとして,とある目的を遂行するために,数多の遠征隊員の命を飲み込んできた狂気の大陸に足を踏み入れることとなる。
 アクシデントが次々と襲い来る中,孤立したパーティに与えられた時間はわずかに50分。1時間に満たぬリミットまでに,先遣隊の残した手がかりを読み解いて,遠征の目的を達成し,この狂気の山脈から脱出せねばならない。

 クトゥルー神話研究家でもある筆者としては,なんとも心躍るシチュエーションではないか。となれば,いてもたってもいられない。かくして筆者は友人2名と共にパーティを結成し,このイベントに挑戦することにした。そして悪意に満ちた闇黒(あんこく)と吹雪に囲まれたテントの中,人類の命運をかけた謎に挑み――,一人として再び文明社会の土を踏むことはなかったのである。
 ……とまあそんなわけで,本稿ではこの挑戦の模様をレポートすることにしよう。

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歌舞伎町から吹雪吹きすさぶ北極へ


 かくして筆者らのパーティがやってきたのは,新宿は歌舞伎町にある東京ミステリーサーカス。今回のイベント会場となるアミューズメント施設だ。細長いビルの地下1階から地上4階までの各フロアで,脱出ゲームが1年中開催されているという,脱出ゲームファン垂涎の施設で,ビルの1Fには関連グッズを販売するショップも展開されている。


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1Fのショップでは,今回の「狂気の山脈からの脱出」のグッズも販売されていた
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 「狂気の山脈からの脱出」の会場は4Fとなっていて,1パーティあたりの最大人数は4人である。ゲームはスペース内に立ち並ぶテントの中で進行し,特定のイベントが発生した場合を除いては,ゲームが終わるまでテントから出ることはない。指示はテント内に用意されたタブレットを通して伝えられるので,それに従って謎を解いていく形である。

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 謎解きというゲームの都合上,本稿で内容を明かすわけにはいかないのが残念だが,それぞれの謎の歯ごたえはかなりのもの。こうしたイベントにちょくちょく参加しているという友人1名を除き,筆者を含む2名は,これが脱出ゲーム初体験だったということもあって,時間配分を間違え,序盤の謎解きに手間取ってしまった感がある。
 ただ,ありがたいことにテント内にはヒント集が用意されていて,所定の時間が経過するごとに,これを見るように促される。未経験者でもゲームを最後まで楽しめるよう,配慮されているわけだ。

 とはいえ最後の最後の謎解きにチャレンジできるの1回こっきりだ。そのため筆者らの場合,あえなくバッドエンドとなってしまった。なおエンディングにはいくつかのパターンがあるようで,ゲーム終了後に渡されるQRコードから,ほかのエンディングも確認できるようになっていた。

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 ちなみに,今回は図体のでかいおっさん(筆者)が1人いたこともあって,3人でテントに入るとなかなか窮屈なことになってしまった。現地で実際に目にした感じ,脱出ゲームファンは若い女性が多いようなので問題なさそうだが,成人男性のグループが参加する場合は,装備を軽めにしたほうがいいかもしれない。
 まさか本当に南極に行くような格好で参加する人はいないと思うが,冬場でもできるだけ身軽な格好をオススメしたい。それこそ平日の会社帰りに,ちょっとチャレンジしてみるかくらいのノリで参加するくらいでちょうどいいだろう。

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 なお1Fのショップでは,ゲームの設定資料やメインディレクターを務めた福本彩夏氏のインタビューなどが掲載されたパンフレットや,「脱出成功/脱出失敗」と2種類のシール,「神話生物注意」のキーホルダーなどが販売されていた。これらは必ずしもゲームに参加せずとも購入可能なので,クトゥルー神話フリークの人はお見逃しなく。

星海社「狂気の山脈にて」(リンクはAmazonアソシエイト)
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 前述のとおり,本作の世界観と物語はH・P・ラヴクラフトの小説を下敷きにしている。ゲームを進める上で必要な情報は,すべてプレイ中に提示されるので,とくに予習が必要ということはないが,原作を知っていればより楽しめることは間違いない。
 またパンフレットには作中世界の年表や詳しい設定も記載されているので,プレイ後はこちらもチェックしてみよう。なおシナリオのベースとなっているのは「狂気の山脈にて」だけではないのだが……これ以上はネタバレになってしまうので,ここでは伏せておくことにしよう。

 ちなみにゲーム終了後に1Fのショップ店員さんから話を聞いてみたところ,脱出ゲームの常連プレイヤーと「クトゥルフ神話TRPG」を遊び慣れているプレイヤーでは,引っかかるポイントが異なるようで,ゲームの進行にも違いが出てくるとのことだった。どう違うのかまでは聞けなかったが,機会があればそのあたりを関係者に確認してみたいところだ。

 「狂気の山脈からの脱出」のチケットは現在,Webと現地の両方で販売中だが,売り切れも多いためWebでの事前購入をオススメしたい。また冒頭でも触れたように,東京公演後は大阪と名古屋での公演も予定されており,さらには他地域での開催も検討中とのこと。関東圏外に住んでいる人も楽しみにしつつ,公式サイトでの情報公開をお待ちいただきたい。

  • 関連タイトル:

    リアル脱出ゲーム

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