コーエーテクモゲームスから2015年3月26日に発売予定のニンテンドー3DS用ソフト「
新・ロロナのアトリエ はじまりの物語 〜アーランドの錬金術士〜」(以下,新・ロロナのアトリエ)。本作は,駆け出しの錬金術士である主人公のロロナが,アトリエを守るために王国からの依頼をこなしていくという錬金術RPGだ。そんな本作の特徴は,錬金釜に材料を入れてかき混ぜるだけで,どんなアイテムでも作ってしまうというところ。
一方で,1986年に誕生したクラシエフーズのロングセラー商品
「ねるねるねるね」といえば,魔女のお婆さんが高笑いをしながら材料をかき混ぜ,最後に出来上がったねるねるねるねを一口食べて,「うまい!」と快哉を上げるCMを覚えている人も多いだろう。テーレッテレー!(効果音)
そんなロロナが錬金釜をかき混ぜる様子と,魔女がねるねるねるねを作る姿が似ているんじゃないかという,これまでありそうでなかった発想から,
新・ロロナのアトリエとねるねるねるねのコラボが決定した。意外なことに,ねるねるねるねがゲームとコラボするのは,これが初めてなのだとか。
ゲーム内に登場する「ねるねるソーダ」(左)と「ねるねるブドウ」(右)。再現度の高さにびっくり
 |
 |
 1ばんのこな |
 2ばんのこな |
 カラフルラムネ |
 キャンディチップ |
材料を集めて,ねるねる……じゃなくて調合すると完成!
 |
 |
もちろんアイテムとしても使えます
 |
そして今回は,なんと大阪にあるねるねるねるねの製造工場を見学するという稀有な機会が得られたので,そのフォトレポートをお届けする。はっきり言って,ゲームメディアである4Gamerとしては前代未聞の展開だ。筆者の予想が正しければ,ねるねるねるねは魔法で作られているに違いない。魔女はどこかなー?
やって来ました,クラシエフーズ高槻第一工場。ここのどこかに,CMで見た魔女がいるはず
 |
左から,今回工場内の案内をしてくれた,クラシエフーズ 生産管理課長 小林哲也氏,同マーケティング室 菓子グループ部長代行 中島船行氏,同工場長 藤井正一氏,同マーケティング室 マーケティンググループ係長 森本郁子氏
 |
衛生管理が厳重な食品工場内のため,まずは全身白一色のつなぎに着替えた取材陣。帽子を2重に被り,マスクを付けると,もはや誰が誰だか分からない……。さらに靴を履き替え,その靴にもシートを被せるという徹底ぶり。右は,風を吹きつけて服に付いたホコリなどを取り除くための小部屋。こういうの,テレビで見たことあります! このほかに,入念な手洗いや,壁から伸びた掃除機のようなクリーナーを使ったホコリの吸い取りなども行っており,衛生管理は万全
 |
 |
場違いなところに来てしまったことに内心びくびくしながら,いよいよ実際の生産現場に潜入
 |
ねるねるねるねが膨らむ原理は,果物にも含まれる「クエン酸」と,ふくらし粉などに入っている「重曹」が反応してできる炭酸ガスを利用しているという。こちらは,それらの原材料を混ぜ合わせるための機械。原材料を入れた容器がぐるぐる回転する
 |
よく混ぜ合わされた容器は隣の部屋に運ばれ,こちらの装置に接続される。これは,粉末を小袋に封入するための機械だ
 |
上の装置を反対側から見たものがこちら。ねるねるねるねの素を詰めた小袋が,ものすごい速さで次々と吐き出されてくる。これはもしかして魔法かな? と思ったが全然そんなことはなかった
 |
続いての工程は,複数の種類がある小袋を1つずつバラして容器にセットし,それを輪転機のような機械で包装するという作業。これまた,科学の力で目にも止まらぬスピードで出来上がっていく
 |
包装されたねるねるねるねは,最後にX線探知機を使って異物が混入していないかをチェック
 |
異常がなかったねるねるねるねはこちらの機械で箱詰めされ,無事出荷される……アレッ?
 |
 |
取材を終えて,退出する取材陣
 |
というわけで,
残念ながら魔女は発見できなかったが,ねるねるねるねが実際にどのように作られているのかはお分かりいただけたかと思う。ちょうどお昼時だったから,魔女さんも休憩していたんじゃないかな……。
工場見学の終了後に,ねるねるねるねについて少し話を聞くことができたので,ここで簡単に紹介しておきたい。まず,ねるねるねるねがどのようにして生まれたのかを質問してみたところ,子供が砂遊びをしているところを見た開発担当者が,そこから発想を得たのがきっかけだったという。
そしてネーミングについては,「ねるねる」と「ねるねるねる」の2つが最終案として残ったものの,今一つインパクトに欠けるということで,最後にもうひと押し“ね”を重ねることで,現在の「ねるねるねるね」という名前に決まったのだとか。ナイス判断だと思います!
また,これまで30種類近くの風味が発売されてきたねるねるねるねの中で,とくに変り種の風味について聞いてみたところ,以前には
「梅あられ味」なるものを発売したこともあったそうだ。これは,その名のとおり梅干し味の“ねるねる”に,ラムネやキャンディチップではなくあられをつけて食べるというもので,社内では大評判だったものの,残念ながら子供受けはしなかったとのこと。まあ,さすがにちょっと渋すぎかと……。
クラシエフーズが製造・販売を手掛けるお菓子の一部。「フリスク」や「甘栗むいちゃいました」のパッケージが写っているのを見て,「えっ」と思った人も多いのでは。ちなみに,甘栗は中国の工場で1つずつ手作業で皮をむいているとのこと。マジですか!
 |
「梅あられ味」はともかくとして,子供達の心をつかんで離さないねるねるねるねではあるが,一方で「体に悪いんじゃないか?」と心配する親御さんがいることも事実。この点について,あえて質問をぶつけてみたところ,ねるねるねるねを始めとする同社の「知育菓子」シリーズでは,
保存料や合成着色料を一切使用しておらず,まったく心配ないとのこと。
ねるねるねるねの色が変わる原理も,pHによって色が変化する色素の性質を利用したもので,その原料についてもすべて安全性が確認されたものが使われているのだ。
そんな,子供にとって楽しく,親御さんも安心なねるねるねるねが登場する「
新・ロロナのアトリエ はじまりの物語 〜アーランドの錬金術士〜」は3月26日の発売が予定されており,「ねるねるねるね」は全国のスーパーや一部コンビニエンスストアで販売中。子供の頃に夢中になったという人も,知っていたけど食べたことがないという人も,ぜひゲームとセットで楽しんでみてほしい。
「知育菓子」はクラシエフーズの登録商標です。
(C) 2015 Kracie Foods,Ltd.
(C)コーエーテクモゲームス All rights reserved.