ミュージック フロム ゲームワールド：Track 133 「英雄伝説 閃の軌跡III」「8BIT MUSIC POWER FINAL -RIKI collection-」

Illustration by しなぷう

　せっかくNintendo Switchを持っていることだし……と自分に言いわけしつつ，「シノビリフレ -SENRAN KAGURA-」をダウンロード購入しちゃいました。長時間プレイしているとだんだん妄想と現実がごっちゃになり，やがて本当に人肌を感じられる……ようには，残念ながらなりませんでした。でも，ハードの特性を生かしたアイデア勝負のゲームっていいですよね！

　それでは気を取り直して，今週も「ミュージック フロム ゲームワールド」で素敵なゲームミュージックサントラをお届けしましょう！

すべてのファルコムファンに贈る「閃の軌跡」最新サントラ

「英雄伝説 閃の軌跡III オリジナルサウンドトラック 上下巻〜完全版〜」

タイトル	英雄伝説 閃の軌跡III オリジナルサウンドトラック 上下巻〜完全版〜	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2017年11月15日
価格	4000円（税込）
発売元	日本ファルコム
コピーライト	（C）2017 Nihon Falcom Corporation. All rights reserved.

　今週の1枚めは，日本ファルコムから発売中の「英雄伝説 閃の軌跡III」の楽曲をCD4枚組に詰め込んだ「英雄伝説 閃の軌跡III オリジナルサウンドトラック 上下巻〜完全版〜」を紹介します。

　まずは上巻から。DISC1の1曲めは，プロローグで流れる「Spiral of Erebos」のショートバージョン。イントロのピアノとバッキングのヘビーなエレキギターが孤高の雰囲気を作り上げ，バイオリンが奏でるリードフレーズへとつないでいくクラシカルロックチューン。新しい物語の幕開けを予感させる，ワクワク感がたまりません。2曲めの「行き着く先」は，ボーカルを担当する佐坂めぐみがエモーショナルに歌い上げるオープニング曲です。

　これ以降も，繊細なメロディをハードなロックサウンドで仕上げた「Brave Steel」，ぬくもりを感じさせるミディアムテンポの「スタートライン」，ピアノとバイオリンが交互にシックなメロディを奏でていく「STEP AHEAD」など，注目曲が盛りだくさん！

　また下巻には，しっとりとしたアコースティックサウンドを聴かせる「Little Rain」，ツーバスとリードギターが火を吹く高速メタル「Proud Grudge」，クライマックス感を盛り上げるトランスチューン「DOOMSDAY TRANCE」など，こちらも良曲揃いです。末廣優里が歌うパンキッシュなエンディング曲「嘆きのリフレイン」も熱い！

　3年ぶりとなる「閃の軌跡」シリーズの最新作は，ゲーム本編だけでなく，音楽面でも期待以上の充実度。全力でオススメできる，日本ファルコム渾身の1枚です！

「英雄伝説 閃の軌跡III」公式サイト

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実機で聴くオリジナルチップチューンアルバムのCD第2弾

「8BIT MUSIC POWER FINAL -RIKI collection-」

タイトル	8BIT MUSIC POWER FINAL -RIKI collection-	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2017年10月25日
価格	2778円（税抜）
発売元	日本コロムビア

　今週の2枚めは，FC/FC互換機上でチップチューン楽曲を楽しむロムカセットアルバム「8BIT MUSIC POWER FINAL」をCD化した，「8BIT MUSIC POWER FINAL -RIKI collection-」をご紹介。CDには，18人のゲームミュージックコンポーザーによるチップチューン楽曲，全18曲を収録。FC/FC互換機を所有していない人でも，このアルバムがあれば「8BIT MUSIC POWER FINAL」の全楽曲を満喫できます。

　1曲めはTappy氏による「Shooting☆Starlight」。特徴的な音符の並べ方が耳に残るテクノミュージック系のシーケンスを取り入れた，カッコよさとコミカルさの両方を感じさせる仕上がり。2曲めの「MONKEY MONKEY」は，ハッピーなメロディと四つ打ちのリズムでハイになれる，ヒゲドライバー氏のポップチューン。中潟憲雄氏による6曲め「Star Falsion 2」は，得意のプログレ要素をところどころに取り入れた曲展開に要注目！

　アルバム後半も，宇宙空間を舞台にしたシューティングゲームを連想させるnaruto氏の「AI Bomb 8MP Edit」，「東方Project」のZUN氏による，これぞZUN節とも言えるメロディを堪能できる「Mysterious Shrine」，ファミコンのコナミサウンドを思わせる，TECHNOuchi氏による上質なポップチューン「REAL ADVENTURE」など，聴いていると架空の8bitゲームの場面が思い浮かぶような楽曲が続きます。そしてラストは，チップチューンアーティストhally氏による，クールで軽快な「Red-White Planet」で締めくくり。

　チップチューンならではの持ち味を最大限に生かした「8BIT MUSIC POWER」シリーズ。“FINAL”なんて言わずに，ぜひ今後も新作をリリースしてください！

「8BIT MUSIC POWER FINAL」紹介ページ

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■■風のイオナ■■ マーベルランド産まれのフェアリーランドで育ちで現在はNEO TOKYO在住のフリーライター＆編集者。ゲーム＆ゲーム音楽に加えて邦楽インディーロック＆サブカルアイドル追跡，自転車旅行，広島東洋カープの応援などが趣味。所有CDは5000枚以上の廃人音楽オタ。2017年からは自らメンバーを集めて結成したアイドルグループ，DORCA（ドルカ）のプロデュースもしています。