［TGS 2016］レゴブロックのサンドボックスゲーム「LEGO Worlds」は2017年の正式リリースを目指して開発中。ワーナーの新作プレゼンレポート

　千葉・幕張メッセで，2016年9月15日から18日にかけて開催されている東京ゲームショウ2016（一般公開日は17，18日）。開幕日となった9月15日，ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメントは，メディアに向けた新作タイトルのプレゼンテーションを，幕張メッセ近隣の施設で行った。本稿では，その模様をお伝えしよう。

オリジナルストーリーを収録する「LEGO スター・ウォーズ／フォースの覚醒」

レゴゲームを紹介してくれた，TT Gamesのアソシエイト・プロデューサーであるTim Wileman（ティム・ワイルマン）氏

　レゴシティ アンダーカバーシリーズやLEGO ニンジャゴーシリーズ，マーベル・コミックやDCコミックスとのコラボシリーズなど，さまざまなアプローチで展開されているレゴゲーム。その最新作が，映画「スター・ウォーズ／フォースの覚醒」とコラボレーションした「LEGO スター・ウォーズ／フォースの覚醒」（PS4 / PS3 / Wii U / PS Vita / 3DS）だ。

　本作はレゴゲームの中ではアクション性が比較的高く，格闘戦におけるコンボ攻撃や，スター・ウォーズらしい「ブラスターバトル」といった要素を持つ。
　ブラスターバトルとは，簡単に言えばTPSモードで，いわゆるカバーアクションのシステムが採用されている。TPSと聞くと場合によっては本格シューティングといった印象を持ってしまうが，本作は子供でも楽しめるように調整しているとのことだ。

　これまでのレゴゲームにおけるビルドは，パーツのセットから組み立てられるオブジェクトは1種類だけだったが，本作では組み立てるオブジェクトを複数種類の中から選択できるようになった。そのため，たとえば「オブジェクトAを使ってフィールドに新たな足場を作り，オブジェクトAを解体してオブジェクトBに組み換え，オブジェクトBで足場に登る」といったような，少し頭を使うシーンが登場する。この点も本作のポイントかもしれない。

　個性的なビークルの数々も，スター・ウォーズの魅力の一つだ。本作には20種類以上のビークルが登場し，それらは「フライトセクション」で活躍する。映画で見せたような迫力あるマニューバも再現されており，たとえばミレニアム・ファルコンだと急旋回や横回転などが可能となっている。


　オープンフィールドを探索する「アリーナセクション」にはさまざまなフィーチャーが隠されており，コレクティブアイテムを集めたり，「ピクニックしているストームトルーパー」を発見したりと，さまざまな楽しみが存在するという。

　本作は単に原作映画をなぞるだけでなく，「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」と「スター・ウォーズ／フォースの覚醒」をつなぐ，「ブリッジコンテンツ」と呼ばれる物語も楽しめる。この物語は，マーベルのコミックで明らかにされた「C-3POの腕が赤くなったエピソード」のほか，エピソード7以前にハン・ソロに起こった事件などが描かれるという。

レゴゲームらしいコミカルなアレンジが随所に見られる一方で，原作の再現も徹底的だ。オープニングのテキストは，角度，行間サイズ，スクロール速度など，原作映画のものを忠実に再現している

　登場キャラクターは約200種類で，英語版のボイスキャストは原作のキャストに準拠。日本語版のボイスキャストはセルビデオ版に準拠する（劇場公開版とは一部が異なる）という。日本に向けたPS4版，PS3版，Wii U版には，日本語音声と英語音声，日本語字幕が収録される予定だ（PS Vita版とニンテンドー3DS版は日本語のみを収録予定）。

「LEGO スター・ウォーズ／フォースの覚醒」公式サイト

レゴの世界を自由にビルドできる「LEGO Worlds」

　「LEGO Worlds」は，Steamにてアーリーアクセス版が配信されているタイトルだ。インタフェースは日本語に対応しており，Steamでの正式リリースは2017年内の予定。リリース後は数年をかけて，コンテンツの追加やブラッシュアップを行っていくという。

　本作は，オープンワールドの世界を舞台に，探索やビルドを楽しめるアドベンチャーゲームとなっている。これを聞いて「Minecraft」や「Terraria」などの流行を受けて作られたサンドボックス系ゲームと思われるかもしれないが，実のところ本作は，“レゴゲーム研究開発用のプロジェクト”から発展して生まれたものであるとのこと。サンドボックス系の定番要素である「素材の採掘」や「サバイバル」などはそれほど重視されておらず，自由かつ軽快なビルドを重視したものとなっている。ワールドの地形がランダムに生成される点はサンドボックス然とした要素だが，先に挙げたサンドボックス系の2タイトルとは，デザインが根底から異なっているのである。


　子供のころに宇宙を舞台にしたフュートロンやエムトロンなどのレゴシリーズが好きだった筆者としては宇宙基地を建設できたら嬉しいところなのだが，今のところ本作の舞台となるのは地球上のみ。ただし，雲や月もレゴブロックでできているので，高所に家などを建築していくことも可能となっている。
　ちなみに，LEGO スター・ウォーズ／フォースの覚醒では原作再現のため地形や草木はレゴブロックになっていないが，LEGO Worldsでは世界のあらゆる物がレゴブロックで構築されている。

　本作は画面上に極めて多数のブリックが表示されるため，かなりのマシンパワーを必要としそうだが，画質設定を下げればある程度のスペックを持つPCなら十分にプレイできるとのこと。
　またPS4やXbox Oneへの移植については，「技術的に可能か否か」でいえば可能であるそうだ。

Steamの「LEGO Worlds」ストアページ

ゴッサムシティの頂点を目指す「バットマン：アーカム・アンダーワールド」

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　ゴッサムシティを飛び回る爽快感や原作のダークな雰囲気を巧みに再現し，世界的に高い評価を得ている，Rocksteady Studios開発のバットマン：アーカムシリーズ。「バットマン：アーカム・アンダーワールド」は，同シリーズの流れを汲むiOS用のストラテジーゲームだ。

　本作の主役はバットマンやロビンではなく，彼らと敵対するヴィラン達となっている。プレイヤーは，ゴッサムシティの頂点に立つべく，強盗や暗殺といった裏稼業に精を出す。ハーレイ・クインやMr.フリーズといったキャラクターは「スーパーヴィラン」と呼ばれ，戦闘に有利な固有アクションを持っているのもポイントだろう。
　ゲームモードとしては，特定のステージに挑戦する対CPU戦のほか，ほかのプレイヤーのアジトを襲撃する，あるいは自分のアジトがほかのプレイヤーから襲撃を受けるという形となる間接的なPvPも搭載している。
　ゴッサム・シティの裏の支配者として君臨したいという人は，本作を試してみるといいかもしれない。

現在「バットマン」のヴィラン達を主役とした映画「スーサイド・スクワッド」が上映中。バットマン：アーカム・アンダーワールドには，同映画をイメージした「スーサイド・スクワッド・ミッション」が収録されている

「バットマン：アーカム・アンダーワールド」ダウンロードページ

4Gamerの東京ゲームショウ2016特設サイト