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「Ice Lake」の統合GPUで,ゲームはどの程度プレイできるのか。IntelがIris Plus Graphicsの性能を紹介
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印刷2019/10/02 19:39

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「Ice Lake」の統合GPUで,ゲームはどの程度プレイできるのか。IntelがIris Plus Graphicsの性能を紹介

 2019年10月2日,Intelの日本法人であるインテルは,東京・秋葉原にて報道関係者向けイベント「インテル テクノロジー・ショーケース」を開催した。
 このイベントは,COMPUTEX TAIPEI 2019やIFA 2019といった海外イベントで同社が展示した技術デモを,日本国内で披露するもので,今回は開発コードネーム「Ice Lake」こと,ノートPC向け「第10世代Coreプロセッサ」搭載PCをはじめとする最新製品が披露されていた。本稿では,その中からゲーマーの興味を惹きそうな部分を紹介する。


Ice Lakeではゲームのフレームレートが最大1.8倍に向上


 ノートPC向けの第10世代Coreプロセッサには,10nm製造プロセスを用いる開発コードネーム「Ice Lake」と,14nm製造プロセスによる開発コードネーム「Comet Lake」の2種類がある。このうちIce Lakeでは,Intelの定義で第11世代となる統合型グラフィックス機能(以下,iGPU)を搭載することが見どころの1つになっている。
 Intelによると,第8世代Coreプロセッサに統合する第9世代iGPU「UHD Graphics 620」と比べて,第10世代Coreプロセッサの上位モデルに採用する「Iris Plus Graphics」では,ゲームにおけるフレームレートが最大1.8倍に向上したという。

Intelは,Ice Lakeのセールスポイントとして,Iris Plus Graphicsを強くアピールする
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Iris Plus GraphicsとUHD Graphics 620を比較して,ゲームのフレームレートが最大1.8倍に向上したという
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 ただし,Iris Plus GraphicsとUHD Graphics 620を比較したグラフを見ると,描画設定が「中」や「低」でも30fps前後のタイトルが多く,60fpsを超えるのは「Counter-Strike: Global Offensive」くらいだ。

ゲームタイトルごとに,Iris Plus GraphicsとUHD Graphics 620の性能を比較したグラフ。性能は大きく向上しているが,本格的なゲームプレイは難しそうだ
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インテル 技術本部 部長の安生健一郎氏
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 第10世代Coreプロセッサの製品紹介を担当したインテル 技術本部 部長の安生健一郎氏は「より高い画質設定でゲームをプレイする方は,ゲーマー向けPCを選ばれると思うが,Iris Plus Graphicsは薄型のモバイルノートPCでゲームを楽しみたいというニーズに応えるもの」と説明する。

 イベント会場の展示エリアでは,CPUに「Core i7-1065G7」を搭載した薄型ノートPC「Razer Blade Stealth 13」(以下,Blade Stealth 13)の2019年後半モデルで,「Halo: Reach」が動作していた。
 Core i7-1065G7は,iGPUにIris Plus Graphicsを統合して,TDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)15WのCPUなのだが,Razerでは,PCメーカー側がTDPをカスタマイズできる「Configurable TDP」(cTDP)を利用して,TDPを25Wまで引き上げて性能の向上を図っている。

Blade Stealth 13の2019年後半モデル
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 Halo: Reachの動作設定は,解像度が1920×1080ドット,描画設定プリセットを「Performance」に設定していたが,この状態でフレームレートは40台前後となっていた。FPSを本気でプレイするには少し物足りないといったところだ。
 ゲーマーとしては,Iris Plus Graphicsに対して過度の期待を抱かずに,これまでの薄型ノートPCよりは,ゲームがプレイしやすくなったくらいの理解でいるといいだろう。

プレイ中のフレームレートは40台前後だった
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 そのほかの展示エリアでは,2枚のディスプレイを備えたノートPCのプロトタイプであった「Honeycomb Glacier」や「Twin River」,常に利用可能なPCを目指す「Mohawk River」を展示していた。

 Honeycomb Glacierは,キーボードの上にサブディスプレイを設けており,たとえばゲームでは,メインディスプレイに操作中の画面を,サブディスプレイにマップやアイテムなどの情報を表示するといった使い方が想定できる。
 同じコンセプトを採用する,ASUSの「ZenBook Pro Duo」や,HPの「OMEN X 2S 15」も記憶に新しいところだ。

Honeycomb Glacier。2つのヒンジによって,サブディスプレイも角度を付けられる。
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 一方のTwin Riverは,2枚の液晶ディスプレイを折りたたんだようなプロトタイプとなる。デモでは電子書籍を表示していたが,サブディスプレイ側をスクリーンキーボードとして使うなど,アプリケーションごとに表示内容を柔軟に変えられるという。天面と底面にファブリックを用いており,PCらしくない手ざわりというところもユニークだ。

こちらも2枚のディスプレイを備えたノートPCのプロトタイプとなるTwin River。余談だが,2011年にAcerが14インチ液晶パネル2枚を使って,同じようなコンセプトのノートPC「ICONIA」を発売したことがある
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 最後のMohawk Riverは,Intelが「ambient PC」と呼ぶコンセプトモデルで,ノートPCを閉じた状態でもユーザーが通知を確認できるなど,常時利用を指向したものとなる。展示機では,筐体の手前側に小さな液晶ディスプレイを備え,そこに通知を表示する機能を備えているそうだ。

Mohawk River。今回は通知を表示するデモはなかった
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Intelの日本語公式Webサイト

  • 関連タイトル:

    第10世代Core(Ice Lake,Comet Lake)

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