「FFXIV」第72回プロデューサーレターLIVEレポート。「無人島開拓」や「ヴァリアントダンジョン」など，新コンテンツの詳細が明らかに

　スクウェア・エニックスは2022年8月12日，「ファイナルファンタジーXIV」（PC / PS5 / PS4 / Mac）の情報番組「第72回プロデューサーレターLIVE」（以下，PLL）を配信した。今回は先月行われた第71回PLLに続く「パッチ6.2コンテンツ特集Part2」。パッチ6.2「禁断の記憶」のより詳細な情報が，実機でのデモンストレーションをまじえて紹介された。本稿ではその模様をレポートしよう。

出演は，「ファイナルファンタジーXIV」プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏（左）と，「ファイナルファンタジーXIV」グローバルコミュニティプロデューサーの室内俊夫氏（右）

パッチ6.2「禁断の記憶」公開予定は2022年8月23日！

　冒頭で「禁断の記憶」のトレイラーが披露され，配信日が2022年8月23日となることが明らかになった。配信当日には，恒例のパッチノート朗読会も開催される。
　コンテンツ内容的にはかなりボリュームがあるのだが，メンテナンスは同日中に完了予定とのことだ。



　続いて，パッチ6.2で実装される項目のおさらいへ。すでに公開されているように，サブストーリークエスト「タタルの大繁盛商店」は「シャドウ・オブ・マハ」のクリアが前提となっているので注意。また，新たな武器強化クエストでは「マンダヴィルウェポン」を強化していくことができる。

友好部族クエスト・オミクロン族のスクリーンショット。友好部族クエストについては，番組の後半で実機を使っての紹介もあった（詳細は後述）

討伐・討滅戦はパッチ公開当日まで非公開

「万魔殿パンデモニウム：煉獄編」は前回のPLLで言及されたように，今回から零式が1週間後に公開となる予定。難度は高めだが，ノーマルでの装備産出の影響など，プレイヤーからのフィードバックも欲しいとのこと

「万魔殿パンデモニウム：煉獄編」のスクリーンショット。パッチトレイラーにもあった場面だが，床の“線”にも意味が……!?

メインクエスト改修について。「皇都イシュガルド防衛戦」など，ボスのギミックだけでなく，カットシーンにも手を入れて，大きく変化したものもあるそうだ。興味がある人は「強くてニューゲーム」などを使って体験してみてほしいとのこと。「善王モグル・モグXII世討滅戦」も大きくリニューアルされ，非常に分かりやすくなっている

ジョブ関連などのバランス調整に関しては，パッチノートと同タイミングで，調整意図や詳細を公開予定とのこと。また，無人島開拓，ヴァリアントダンジョン，アナザーダンジョンについては，番組後半で実機を用いて解説されたので，そのレポートも確認してほしい

作成済みポートレートのデータは失われるとアナウンスされていたが，アドベンチャラープレートやギアセットに紐づけたポートレートは引き継がれることになった。使い続けたいポートレートは，パッチ適用前にいずれかに紐づけておくようにしたい

パッチ7.0に向けてグラフィックスアップデートが行われることはすでに伝えられているが，その基盤づくりとして，グラフィック処理に関するアップデートが行われる。どちらもプレイアビリティが改善されるものだ

ジョブ関連調整に関連して，クリティカル＆ダイレクトヒットにも調整が

　ジョブ関連調整については，前述のように，パッチノート公開と同タイミングで，詳細や調整意図の公開が予定されている。公開場所はジョブガイドを予定しているが，お知らせなどからリンクで飛べるように，案内も行われるそうだ。


　ジョブ関連調整では，クリティカルヒットとダイレクトヒットにも手が入る。これまで，クリティカルヒットやダイレクトヒットが確定しているアクションでは，発生率増加系のバフ/デバフの影響は得られなかったが，今回の調整により，確定アクションに関しては，発生率増加系の効果に応じてダメージ量が増加するようになる。ダイレクトヒットに関しては，自身のダイレクトヒットの値が高いほど，与えられるダメージ量も増加するため，DH確定アクションを多く使うバトルスタイルであるならば，ダイレクトヒットの数値を意識することで与ダメージのアップが図れるのだ。

PvPは新シリーズに突入！　報酬交換の利便性も向上

　PvP関連のアクションにも調整が入るが，こちらもジョブ調整関連同様に，パッチノート当日に詳細と調整意図が公開される予定。また，「ヒドゥンゴージ」が再開となる。こちらには大きく手を入れており，プレイした感想などのフィードバックも欲しいとのこと。

　PvPはシリーズ2がスタートするため，報酬ラインナップが一新され，シリーズレベルとシリーズEXPはリセットされる。ただし，シリーズ1の報酬受取はシリーズ2期間でも可能だ。


　「クリスタルコンフリクト」は，シーズン3が開幕。今回から「降格」が導入されることが発表された。クリスタルランクの場合はポイント0の状態で負ける，ダイアモンドランクの場合は星が0の状態で負けると，それぞれひとつ下のランクに降格となる。
　ただし，シーズン中の最高到達階級（最高到達クリスタルポイント）が最終成績となるため，たとえ降格してシーズンを終えたとしても報酬などに影響はない。なお，この変更により，クリスタルコンフリクトの階級を持つキャラクターはすべて「ブロンズ3/勝ち星0」の状態からのスタートになるそうだ。

マッチングの幅は，メンテナンスやパッチの配布なしに運営側で調整が行えるよう改善。プレイヤーの進行状況に応じて柔軟に調整が可能になるとのこと

報酬に関しても，到達した順位・階級以下のものをすべて獲得できるように変更される。報酬のために階級を止めておく必要はなくなる

「万魔殿パンデモニウム：煉獄編」最初のボスは「プロトカーバンクル」!?

　ここからは実機も使ったコンテンツ紹介に。まずは「万魔殿パンデモニウム：煉獄編」が公開された。

最初は名称を隠そうとしていたものの，なんだかんだで公開された「プロトカーバンクル」。プレイヤーが召喚するカーバンクルとは似ても似つかない凶悪な外見だが……

序盤に行われる前方180度に展開する攻撃。フィールドが狭いこともあって，事前に知っていると安心できそう

その後，フィールドの半分に障壁のようなものが……？

　関連して，いくつかの新装備がチラ見せされた。


　なお，「万魔殿パンデモニウム零式：煉獄編」では，2層で獲得できる「煉獄の断章：第2片」と防具の交換レートがこれまでよりも引き下げられ，装備を獲得しやすくなる予定だ。

友好部族クエスト・オミクロン族

　パッチ6.25で公開予定の「友好部族クエスト・オミクロン族」を，実機プレイをまじえて紹介。ギャザラー向けの友好部族クエストではあるが，物語的にはパッチ6.0のアフターストーリー的な内容になっている。やや遠い場所で行きにくいと思われるかもしれないが，トランスポーター的なものも設置してあるので利用してほしいとのこと。

新マウント「ミゥ・ミーシュ」。謎の生物（？）の内部に取り込まれるような感じで浮遊する，これまでになかったタイプのマウントだ

隙間時間にのんびり遊べる「無人島開拓」

　パッチ6.2で公開となる「無人島開拓」を実機にて紹介。無人島開拓は，条件的にはメインストーリーの6.0クリアで開放されるコンテンツだ。PLL中何度も発言があったが，このコンテンツは急いでクリアを目指すものではなく，空いた時間に楽しめるように開発されたもの。採取や製作もあるが，ギャザラーやクラフターとは関係していない。無人島自体はプレイヤーキャラひとりにひとつずつ与えられるインスタンスエリア（最大同時15人を招待可能）だが，コンテンツファインダーの待ち時間などに進めることもできる。

　無人島開拓では独自のUIが使われるため，ていねいなチュートリアルが用意されている。また，ヘルプも充実しているので，分からなくなったら読んでみてほしいとのこと。今回はチュートリアル序盤を実際に進める様子が公開された。なお，チュートリアル自体は全部で2時間半くらいかかるとのことだ。

上から見るとかなり広いことが分かる無人島。ちなみにマウントのフライングを開放するには，ある程度開拓を進める必要があるそうだ

無人島開拓ではガイドである魔法人形「ねこみみさん」が案内＆解説役をしてくれる

無人島開拓はコンテンツに必要な道具を作成するところから始まる。前述のとおり，ギャザラーやクラフターとは関係なく，どのキャラでも素材を集めて道具を作成できる

無人島開拓に必要な素材などは専用のポーチに収納される。インベントリを圧迫しないのでありがたい

集めた材料からハチェットを作って，そのハチェットを使ってさらに素材を集め，まずは開拓拠点の建築を完了。こういった建物などは，序盤のうちは即時完了するが，開拓が進んでいくにつれてリアル時間で数時間かかるものなども出てくるようになる

分からないことがあったら開拓管理ボードの「？」をクリックしてヘルプを確認してみよう。文字検索なども可能になっている

沈む夕陽など，雄大な自然も見どころのひとつ。撮影スポットとしても活用できそうだ

目標を達成するなどして開拓経験値が一定数に達すると開拓ランクがアップ

開拓拠点にはオーケストリオンがあったり，報酬のコインで購入できるアイテムを売っているNPC「おみせやさん」がいたりする

　ここで，報酬として獲得できる装備などがチラ見せされた。

装備だけでなく，マテリジャなども購入可能。進めていけばキャラクターのパワーアップにも貢献してくれそうだ

拠点ができたら次は耕作地。ちなみに，NPCの魔法人形たちは「たがやすくん」「ぼくちくくん」といった感じで，あえてわかりやすさ重視のネーミングにしているという

無人島開拓では，行いたいアクションに応じて開拓管理ボードのモードを切り替える。モードに対応したマーカーが表示され，そこへアクセスすることで作業が可能になるという形式だ。たとえば耕作地なら「種まきモード」で種を選択して種まき。その後「水やりモード」で水をあげる作業を行う

水をあげた耕作地は色が変化している。水をあげないでいると作物の成長はストップしてしまうが，枯れることはないとのこと。また，無人島に雨が降った場合は水やりをしたのと同じ効果となり，作物の育成が継続される。ものぐさな方は雨を待つだけでもいいとか

次は「放牧地」を建設。これで島内の動物を捕獲・育成が可能になる

動物のいる場所に行き，捕獲モードに切り替える

捕獲網を使ってオポオポを捕獲。放牧地で飼育可能に。捕獲網は消耗品だが，最初はNPCからもらえる。もちろん，なくなったら自作して補充する必要が出てくる

放牧中の動物には餌やりモードで餌やりが可能。動物たちからはお礼に畜産素材がもらえることがあるそうだ。その他，動物を愛でるための「なつかせモード」や「手招きモード」などもある

放牧地の動物には自由にニックネームをつけられる

無人島はいくつかのエリアに分けられているが，合計40体のミニオンを放し飼いすることができる

島の中ではリキャストタイムの短い「アイルスプリント」，拠点に即時転送が可能な「アイルデジョン」などが使えるほか，マウントの速度も通常より早くなっている。広い島内の移動がストレスにならないよう配慮されているわけだ

複数のルート分岐が楽しめる「ヴァリアントダンジョン」

　ここからはパッチ6.25にて公開予定になっている「ヴァリアントダンジョン」が紹介された。まずは前回のPLLでも紹介されたものも含め，概要から。



　ロール不問で挑戦できるコンテンツになっており，不足するアクションは5つの「ヴァリアントアクション」から2つを選んでセットできる（ダンジョン内でも変更可能）。ヴァリアントアクションはリキャストタイムも短めでなかなか強力。ヴァリアントダンジョン自体，挑戦人数に応じて敵のパラメータが変化するので，たとえソロでも十分クリアできる難度に自動調整される。

ヴァリアントダンジョンと，後述するアナザーダンジョンは，通常のコンテンツファインダーではなく，「コンテンツ情報」の「特殊ダンジョン探索」から選択する

専用インタフェースが表示され，上部のタブでヴァリアントダンジョンとアナザーダンジョンを切り替え可能。ヴァリアントダンジョンはNPCとともに挑戦するストーリー重視のダンジョンになっている。パッチ6.2で実装される「シラディハ水道」はナナモとともに挑戦

クリアすると，そのルートのストーリーが手記という形でまとめられる。何度も挑戦し，異なる分岐ルートを選択することですべての手記が埋まり，それによって隠されていた真実が見えてくることもあるようだ

さっそくシラディハ水道に挑戦すると，入口から3分岐が登場。パーティーメンバーが複数いる場合は，選択矢印マークを選択した人数や，その上に留まっていた時間などを加味して決定されるとのこと。ここではナナモは右を選んでいるが，毎回同じところを選ぶわけではないらしい。もちろん，ナナモの選んだものとは別のルートに進むことにしても構わない

恐れるものなどないかのようにずんずんと奥へ進んでいくナナモ陛下。ただし，敵がいるところではプレイヤーにお任せ。ダメージを受けない代わりに戦闘には加わらないようだ

戦闘では，前述したヴァリアントアクションを利用して自身の弱点を補い，敵を殲滅していく。ヴァリアントダンジョンでは，もともとプレイヤーキャラはタンク並のHPに調整されているので比較的安心。道中NPCがしゃべりまくるので，会話などをじっくり読みたいという場合はソロで挑むのもいいかもしれない

敵を全滅させつつ進んでいくと，ほどなくしてボスが登場。道中にいる敵をすべて倒さないとボスは出てこないので注意。なお，ボスは何種類かいるが，1ルートごとに2種類程度が登場する

ボス戦ではNPCがヒントをくれることも!?

ギミックはさまざまなものが用意されている。選んだルートによっては，同じ姿のボスであっても，戦い方がまったく異なる場合もあるとか

新マウントも紹介に。ヴァリアントダンジョンやアナザーダンジョンで登場するボスの一種らしい

高難度の「アナザーダンジョン」

　ここからはヴァリアントダンジョンと同様にパッチ6.25にて公開予定の「アナザーダンジョン」を実機にて紹介。ヴァリアントダンジョン同様，まずは概要から。

　アナザーダンジョンには零式コンテンツが存在し，今回の例では「異聞シラディハ水道」と「異聞シラディハ水道零式」となっている。異聞の時点ですでに高難度コンテンツになっているのだが，零式ではさらに縛りがキツく設定されている。

ヴァリアントダンジョンと同様に「特殊ダンジョン探索」から専用UIを開き，上部タブをアナザーダンジョンに切り替える

異聞零式ではあらかじめ4人でパーティーを組んで挑戦する（オートマッチングはない）

異聞ではパーティー人数が足りない場合，オートマッチングが発生する。また，ヴァリアントダンジョンとは違い，利用できるヴァリアントアクションは「ヴァリアントレイズII」のみ。「ヴァリアントレイズII」には回数制限があるが，ダンジョン内の特定タイミングで使用可能回数が回復することもある

今回は特殊な開発用コマンドを使って吉田氏のキャラ1名で「異聞シラディハ水道」に挑戦。敵を全滅させないと先に進めないのだが，吉田氏も珍しく「戦いたくないなぁ」とボヤくほど。どうやらかなりの強さの模様。時間の都合上，やはり開発用のコマントで敵を一撃で倒して先へ

ダンジョンとしては長いわけではないとのことで，敵数体を倒したところでボス戦へ。さきほどマウントとして紹介されたモンスター「シルキー」が登場

可愛い外見をしているわりにエゲつない攻撃を連発してくるシルキー。周囲に出現するシルキーズ・ボンボンの挙動も気になる

　なお，異聞零式は異聞の上位互換的な設定になっており，異聞のほうで練習を積んでから異聞零式に挑むのがオススメ。異聞零式では敵の攻撃の予兆が見えないなど，しっかりギミックを頭に叩き込んでおかないとまともに戦うことすら難しそうな予感。ちなみに，ボス戦における戦闘時間については8人バトルよりも短めになるよう調整されているとのことだ。

　最後に，今回のパッチで登場するハウジングアイテムなどが紹介された。

大好評のオーケストラコンサートや14時間生放送のお知らせなど

　恒例のお知らせで番組の締め……なのだが，今回は12月にオーケストラコンサートの実施，10月には14時間生放送，無人島開拓を記念してイギリスの農場とコラボした謎のインターネット生放送などいろいろ盛りだくさんな内容になっていた。

　ちなみに，オーケストラコンサート関連で販売される「フラワーライト＜エルピスの花＞」はコンサートとは別に単品販売も実施される予定。

「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」公式サイト