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印刷2021/08/19 20:43

リリース

ゲームエイジ総研,中国製アプリゲーム4タイトルの動向レポートを公開

中国モバイルアプリゲームの動向
配信元 ゲームエイジ総研 配信日 2021/08/19

<以下,メーカー発表文の内容をそのまま掲載しています>

毎月のように日本に上陸する中国モバイルアプリゲームの動向は!?戦略的に狙ったターゲット層にリーチする中国ゲーム
〜 日本で受け入れられるようなデザイン性もユーザー獲得の大きな要因 〜

8月3日、 中国の国営メディアは、 オンラインゲームやインターネットを、 子供を蝕む「精神的アヘン」であると警鐘を鳴らしました。 それにより中国の一部ゲーム企業の株価が低下するなどの影響が出ています。 そのような情勢変化の中にあっても、 昨今多くの中国製のアプリゲームが日本モバイル市場に展開しています。 今回はその中から5月、 6月にリリースされた中国製アプリゲーム『ブラック・サージナイト』、 『アカシッククロニクル〜黎明の黙示録』、 『白夜極光』、 『フィギュアストーリー』の4タイトルの動向をiGageのデータから見ていきます。

株式会社ゲームエイジ総研(代表取締役社長:光井誠一)は、 国内唯一の「ゲームビジネスに特化したマーケティングリサーチ&コンサルティングファーム」として様々な分析を行っています。 ゲームマーケットを総括した定期刊行レポートとして「Monthly Game Trend Radar(マンスリー・ゲームトレンドレーダー)」の発刊。 プラットフォーム別のアクティブユーザー数や、 ネットワークサービスでのゲームに関する情報取得などのデータを収集しております。 また弊社が運用しているマーケティングデータサービス「iGage(アイゲージ)」では約240万名のスマートデバイスのユーザーのログを自動取得し、 アクティブ動向やトレンドなどを観測しております。

8月3日、 中国の国営メディアは、 オンラインゲームやインターネットを、 子供を蝕む「精神的アヘン」であると警鐘を鳴らしました。 それにより中国の一部ゲーム企業の株価が低下するなどの影響が出ています。 そのような情勢変化の中にあっても、 昨今多くの中国製のアプリゲームが日本モバイル市場に展開しています。 今回はその中から5月、 6月にリリースされた中国製アプリゲーム『ブラック・サージナイト』、 『アカシッククロニクル〜黎明の黙示録』、 『白夜極光』、 『フィギュアストーリー』の4タイトルの動向をiGageのデータから見ていきます。

iGageの詳細はこちら: https://www.gameage.jp/igage/

画像集#001のサムネイル/ゲームエイジ総研,中国製アプリゲーム4タイトルの動向レポートを公開

■配信初日のデイリーアクティブユーザー数が最も多かったのは『白夜極光』の15.7万人
まずは4タイトルのDailyのアクティブユーザー数を見ていきたいと思います。

5月20日に日本での配信が開始された、 『ブラック・サージナイト』は中国の動画共有サイトである『ビリビリ動画』を運営するbilibiliが運営を行っている、 艦船の擬人化を題材とするRPGゲームです。 配信開始当日のアクティブユーザー数は11.9万人で配信開始から1ヵ月の平均アクティブユーザー数は11.5万人/日で推移しました。 集計期間内では配信開始4日目でアクティブユーザー数はピークを迎え、 その後緩やかに減少しています。 【グラフ1.】

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6月3日に日本での配信が開始された『アカシッククロニクル』はMootonが運営を行っている、 放置系RPGゲームです。 配信開始当日のアクティブユーザー数は4.3万人で、 配信開始から1ヵ月間の平均アクティブユーザー数は7.9万人/日でした。 集計期間内では、 アクティブユーザー数は6月12日にピークを迎えており、 配信開始日の2倍以上の数となっています。 【グラフ2.】

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6月17日に日本での配信が開始された『白夜極光』はTencent Gamesが運営を行っている、 オンラインストラテジーRPGゲームです。 配信開始当日のアクティブユーザー数は15.7万人と、 今回調査した4タイトルの中で最も多く、 配信開始日から1ヵ月の平均アクティブユーザー数も21.6万人で、 こちらも最も多い結果となりました。 集計期間内では、 6月25日にアクティブユーザー数がピークを迎えており、 そこから緩やかな減少が見られます。 【グラフ3.】

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6月24日に日本での配信が開始された『フィギュアストーリー』はNUVERSEが運営を行っている、 フィギュアをテーマとしたRPGゲームです。 配信開始当日のアクティブユーザー数は9.4万人で、 このタイトルの集計期間内では最も多いのですが、 1ヵ月間の平均アクティブユーザー数は5.7万人/日と若干低調な推移を示しています。 配信開始当日から、 VTuberの「キズナアイ」とのコラボを実施しており、 初期アクティブユーザー数の獲得に貢献したと思われます。 【グラフ4.】

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■女性比率は『白夜極光』が高く、 年齢層は『アカシッククロニクル』が高い
次に、 4タイトルのユーザー構成を見てみます。

『ブラック・サージナイト』は20代男性が34.3%を占め、 次に10代男性、 30代男性と続きます。 男性若年層にアクティブユーザーが集中しているのは、 ゲームの主要キャラが女性キャラクターのみで構成されていることが大きな要因であると考えられます。 【グラフ5.】

さらに、 「端末のゲーム占有率」を見ると、 最も多いのは10%未満で58.9%、 平均すると、 端末起動時間のうち12.3%の時間を『ブラック・サージナイト』のプレイに費やしていることがわかります。 10%未満の比率が高いのは、 若年層がゲーム以外のSNSや動画視聴に端末利用時間を割いていることもありますが、 本作のオート機能や早送り機能の実装なども効果的に作用していることが想像できます。 【グラフ6.】

画像集#007のサムネイル/ゲームエイジ総研,中国製アプリゲーム4タイトルの動向レポートを公開

次に、 『アカシッククロニクル』のユーザー性年代構成を見ると、 男性30代が27.1%で最も多く、 それに男性40代の20.9%、 男性20代の20.0%が続きます。 他のアプリよりも年齢層が高くなっているのは、 ゲームのジャンルが放置系ゲームに分類されるためだと思われます。 しかしながら、 他の放置系ゲームと比べると若干年齢層が低く、 これは本作のビジュアルが若者向けのテイストになっていることが理由と思われます。 【グラフ7.】

端末のゲーム占有率を見ると、 最も多いのは10%未満で59.3%、 平均すると、 端末起動時間中11.5%の時間を『アカシッククロニク』のプレイに利用しています。 放置系ゲームに分類されるため、 ゲームの起動時間自体は他のゲームよりも短くなっていると思われます。 【グラフ8.】

画像集#008のサムネイル/ゲームエイジ総研,中国製アプリゲーム4タイトルの動向レポートを公開

続いて『白夜極光』のユーザー性年代構成を見ると、 男性20代が32.9%と最も多く、 次に男性30代の18.8%、 男性10代の15.1%と続きます。 また、 女性20代が13.9%と全体の4番目に高い点が注目されます。 これは総勢150名のクリエイターが手掛ける、 多彩な男性・女性キャラクターのビジュアルが女性ユーザーに評価されていることがひとつの要因でしょう。 pixiv等への投稿も増加しているようです。 【グラフ9.】

端末のゲーム占有率を見ると、 最も多いのは10%未満で59.3%。 平均すると端末起動時間中12.1%の時間を『白夜極光』に使っていることがわかります。 【グラフ10.】

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最後に『フィギュアストーリー』ユーザーの性年齢構成を見ると、 男性20代が30.0%と最も多く、 それに男性30代の27.8%、 男性40代の16.6%が続きます。 タイトルの通りフィギュアを集めるというコレクション要素があり、 その点が男性ユーザーの獲得につながっていると思われます。 【グラフ11.】

端末のゲーム占有率を見ると、 10%未満が81.8%と圧倒的に多く、 平均すると、 端末の起動時間中6.2%の時間を『フィギュアストーリー』のプレイに利用していることがわかります。 他のタイトルよりもかなり時間が短く、 『フィギュアストーリー』は少ない時間でゲームを楽しみたいユーザーに好んでプレイされていることが推察されます。 【グラフ12.】

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■並行してプレイしているゲームのほとんどは日本のメジャータイトル

最後に最新週(7/19時点)の同時プレイ率の各タイトルTOP5を見ていきます。

どのアプリでも『ウマ娘 プリティーダービー』や『モンスタースストライク』、 『Fate/Grand Order』、 『パズル&ドラゴンズ』などのメジャーなタイトルが上位に挙がっています。 そのほか『ブラック・サージナイト』では同じ艦船擬人化ゲームである『アズールレーン』、 『白夜極光』であれば、 同じく戦略性の高いゲームである『アークナイツ』のゲーム同時プレイ率が高くなっています。 なお、 『アズールレーン』、 『アークナイツ』はYostarが運営する中国製モバイルゲームです。 【表1.】

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今回調査した4タイトルは、 ユーザー構成にそれぞれ異なる特徴が見られます。 女性キャラクターを主に使用しているアプリは若い男性ユーザーを獲得しており、 『ブラック・サージナイト』や『白夜極光』はゲーム性が似ているアプリゲームのユーザーを獲得しています。

中国製モバイルゲームはこれまでに大ヒットした作品も多く、 日本でのターゲット層を研究し、 配信・プロモーション戦略が行われていることが窺えます。 今回取り上げた4タイトルも、 キャラクターデザインなどが日本製の漫画、 アニメのように日本人にも違和感のないデザインで制作されており、 日本製のモバイルゲーム同様、 日本国内でも楽しまれるよう考慮されているように感じられます。 今後、 中国製モバイルゲームは、 中国国内での様々な規制を反動として、 日本市場へ向けた進出が活発化してくるのではないでしょうか。

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