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「ソルクレスタ」×ゲーセンミカドのコラボ生放送レポート。高橋名人がキャラバンモードに挑戦!
番組では,同作の総監督である神谷英樹氏が制作エピソードを明かしたほか,シューティングゲームといえばこの人,の高橋名人が登場し「ソルクレスタ」でのプレイに挑戦した。本稿でその模様をレポートしよう。
2月22日に発売が予定されている「ソルクレスタ」は,1980年の「ムーンクレスタ」から続く「クレスタ・サーガ」の最新作だ。“クラシックゲームの魂を受け継いで,ゲームの本質的な面白さを現代の技術で追求する”と謳う「ネオ-クラシック・アーケード」シリーズの第1弾でもあり,3機の合体戦闘機による多彩な攻撃方法が特徴となっている。
番組の配信が行われた高田馬場ゲーセンミカドでの試遊は,VEWLIX筐体による爆音稼働となっている。1980年代からゲーム音楽を手がけているレジェンド,古代祐三氏によるサウンドが,同店イケダ店長の私物であるマーシャルのアンプとスピーカーを通した爆音で鳴り響くのだから,なかなかレアな体験といえるだろう。
日本物産(ニチブツ)タイトルのオールドファンである筆者としても,最新のアーケードゲーム筐体で,ニチブツの系譜をつぐ縦スクロールシューティングゲームが稼働しているのを見るのは感慨深い。
また,高田馬場ゲーセンミカドでは「ムーンクレスタ」「テラクレスタ」「UFOロボ ダンガー」「テラフォース」といったニチブツ作品も特別稼働しており,通常料金にてプレイ可能になっている。
「ムーンクレスタ」と「テラクレスタ」は,「ソルクレスタ」の前日譚を描く作品だ。「ムーンクレスタ」における合体のアイデアは,「テラクレスタ」で洗練されてフォーメーション攻撃となり,これが「ソルクレスタ」に受け継がれている。そして,「クレスタ・サーガ」には含まれないものの,同じく,藤原茂樹氏が手がけた作品が,「UFOロボ ダンガー」「テラフォース」だ。
「UFOロボ ダンガー」では,ニチブツお得意の合体と,ロボットへの変形が楽しめる。そして,「テラフォース」は,地上と地下の2重マップで,縦スクロールと横スクロールが切り替わるユニークなシステムを持っている。
「ソルクレスタ」のプレイ前には,これらの作品で,予習とニチブツシューティングのおさらいをしておくといいだろう。
番組では,イケダ店長をMCに,「ソルクレスタ」の総監督・神谷英樹氏,そして「ソルクレスタ」応援大使として“16連射”の高橋名人が登場し,シューティング談義に花を咲かせた。
最新作「ソルクレスタ」に関して神谷氏は,「クリアするだけなら簡単だが,ハイスコアを出すには攻略が求められる」と,初心者への配慮と上級者のやり込みを両立した作品であることをアピール。
そして,「ムーンクレスタ」や「テラクレスタ」とのつながりについては,「過去作をプレイしていた人には懐かしく感じられるので,予習してもいいし,逆に『ソルクレスタ』プレイ後に過去作を遊んでもいい」と語った。
「クレスタ・サーガ」を令和に復活させた理由として神谷氏は,「(ニチブツシューティングへの)憧れ」を挙げる。“自機の合体”から発想されたシステムが,ニチブツシューティングへのリスペクトから,同じく“合体”をキーワードとする「クレスタ・サーガ」を継ぐものとなったのは,神谷氏が公式ブログ(外部リンク)でも語るとおり。
そして,「先人の偉大な遺産や魂を受け継ぎ,そこに新たな伝説を刻めないか」ということで開発を進めていったという。
神谷氏からは,ボイスによるキャラクターの掛け合いで,ストーリーが展開する「ドラマティックDLC」の制作エピソードも語られた。
“「テラクレスタ」は,同作に登場する地球奪回組織の名前である。なら,前作の「ムーンクレスタ」は月奪回組織ではないのか? 「ムーンクレスタ」の後に「テラクレスタ」が結成されているのだから,人類は月の奪回に失敗しているのではないか?”
という発想から神谷氏は,
“月と地球の奪回に失敗し,太陽も奪われた人類が,太陽奪回組織「ソルクレスタ」を結成して最後の戦いに挑む”
という「ソルクレスタ」のストーリーを構想し,「ムーンクレスタ」「テラクレスタ」「テラクレスタII マンドラーの逆襲」を軸とした物語を構成。シリーズとしては,異端とされる3Dシューティング「テラクレスタ3D」を,「ソルクレスタ」が用いるシミュレーターであると解釈するなど,シリーズ作品を仮想歴史として再編していったという。
ゲームセンター2店舗とのコラボイベントでは,「ソルクレスタ」をプレイした人にポスターがプレゼントされる(詳しくは後述)。このポスターには,自機・ヤマトとパイロットの3人,そして謎の敵が描かれているのだが,神谷氏によると,こちらも懐かしいシューティングゲームをリスペクトしたものだそうだ。
1985年のファミコン版「スターフォース」を始めとし,当時のシューティングゲームのキービジュアルには,“ゲームに出てこない謎のキャラ”が登場することが多かった。
「ドラマティックDLC」には,こうした謎のキャラたちを,きちんとドラマに入れたいという思いもあったのだというから,濃いシューティング愛といえるだろう。
なお,B1というサイズは,ほかのアーケード用シューティングゲームのポスターと同じであり,ぜひ並べて貼ってほしいとのこと。
番組に,「ソルクレスタ」応援大使として登場した高橋名人は,同作に収録されている「キャラバンモード」に挑戦した。キャラバンモードのネーミングは,高橋名人や毛利名人らがシューティングの魅力を広めた「ハドソン全国キャラバン」イベントにちなんだものであろう。
制限時間内でのスコアを競う「ハドソン全国キャラバン」と同じルールが令和の最新シューティングに実装され,当の高橋名人がこれをプレイするというのだから,こちらもまた感慨深い。
前日に「ソルクレスタ」を受け取ったばかりという高橋名人だったが,最新シューティングにも素早く順応。フォーメーション攻撃もしっかり使いこなし,制限時間一杯をノーミスで戦い抜いたのだから“名人”の称号は伊達ではない。
神谷氏から,素早くゲームを進めれば,2ステージまで突入できるということを聞いた高橋名人は,「もう1回できない?」と再挑戦への意欲を燃やしていたのだからさすがである。
キャラバンモードについて高橋名人は,「面白いですよ! フォーメーションを組んでいる最中は,ゲームの進行が遅くなるけれど,それだとスコアが伸びない。進行を遅くさせて安全を取るか,それともスコアを優先するかの攻略性がありそう。80年代っぽい雰囲気もあって,弾幕系とは違う楽しさがある」と絶賛した。
さらに高橋名人は,「今“シューティングゲーム”といえば,FPSやTPSがメインになっているが,だからこそ燃える縦スクロールシューティングゲームが出てほしいし,そうした作品は応援したい。ミカドで小学5年生や6年生限定の『ソルクレスタ』大会をやってはどうか」と提案していた。
このアイデアには神谷氏とイケダ店長も乗り気だったので,今後の展開にも期待したいところだ。
気になる「ネオ-クラシック・アーケード」シリーズの今後について,神谷氏は「80年代クラシックのゲームは色々なジャンルがあり,構想も企画書も沢山あって嬉しい悲鳴を上げている。古いゲームのIPを復刻するだけでなく,今後はオリジナルもやっていきたいし,『ネオ-クラシック・コンシューマー』もやりたい。」と話していた。
また,「ゲーム作りのプロジェクトが,巨大化・長期化する中,制作から発売,ユーザーのリアクションを得るサイクルを短期間で体験できるということで,若手にチャンスを与えられるプロジェクトとしたい」「『ソルクレスタ』のアーケード版も作りたい」と,これからの展開にも意慾を示した。
最後に神谷氏は,「目の肥えた人が多いシューティングゲームの世界に,見よう見まねで飛び込んでいくので,戦々恐々としていますし,忌憚ないご意見をいただければと思います。どこまで攻略してくださるかも楽しみで,猛者なら我々が想像していない領域に行ってくれるだろうし,スーパープレイをぜひ見てみたいです」とユーザーに呼びかけ,イベントを締めくくった。
前述した,高田馬場ゲーセンミカとレトロゲーセンザリガニで開催中の「ソルクレスタ」の無料試遊キャンペーンでは,「ドラマチックモード」のステージ1とキャラバンモードを選択してプレイできる。また,試遊台の写真または動画を撮影してハッシュタグ「#ソルクレスタ」付きでSNSに投稿すると,ポスターをもらえるキャンペーンも行われている(関連記事)。
気になる人は,感染対策を行ったうえで参加しよう。
「ソルクレスタ」公式サイト
キーワード
SOL CRESTA (C)PlatinumGames Inc. / (C)HAMSTER Co.
MOON CRESTA / TERRA CRESTA (C)HAMSTER Co.
SOL CRESTA (C)PlatinumGames Inc. / (C)HAMSTER Co.
MOON CRESTA / TERRA CRESTA (C)HAMSTER Co.
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