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「OU」原画展レポート。幸田御魚氏による迫力の直筆原画を間近で見られるチャンス!
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「OU」(Switch / PC)は,2023年にジー・モードからダウンロード専用タイトルとして発売されたピクチャレスク・アドベンチャーだ。2025年8月28日に発売されるNintendo Switchパッケージ版の記念として行われているこの展覧会には,初公開の原画も含め,200点近くもの作品が展示されている。入場料はなんと無料で,「OU」の世界により深く触れられるまたとないチャンスとなっている。
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静かなギャラリーで,イラストの世界に向き合い浸る,満ち足りたひとときを
「OU」の世界では,プレイヤーが記憶喪失の主人公を操作し,尻尾に火を灯すオポッサム「サリー」と一緒に不思議な世界「ウクロニア」を旅する。童話の挿絵のような美しい世界は,企画・シナリオ・デザインを手掛けている幸田御魚(こうだおさかな)氏がなんとボールペン一本で描き上げたものだ。
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グラフィックスからも丁寧で温かみのある筆致が伝わるが,実際にイラストを間近で目にすると,手描きの迫力に圧倒される。緻密な書き込みはもちろん,質感の描き分け,アミなどの描きこみによって紙がたわんでいる様子も見られる。
茂った草むらの葉の隙間やワラビのような植物,さりげなく描かれた古いガスコンロなど,さまざま小道具によって,「OU」の世界が形づくられているのだということが,改めて感じられる。
そうした多くの視覚的・感覚的情報が加わることで,いっそう鑑賞者の感性はくすぐられ,その美しい線を追っているだけで,いつの間にか時が過ぎていく。
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展示されているイラストには,初期のスケッチをはじめ,細かなキャラクターの仕草やオブジェクトにインタラクトしたときの反応,環境の変化なども含めた効果の設定なども含まれている。また,作品に関わったクリエイター,ジー・モード公式X(リンク)上で募集されたプレイヤーの,アツいメッセージも必見だ。
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在廊していた幸田氏にお話を伺ったところ,これらのイラストは,3年間で描いたものだそうだ。なかには,完成に5日ほどかけた作品もあるとのこと。「ディア・デ・ムエルトス(死者の日)」のどくろやオポッサムのサリーなど,メキシコやその文化がモチーフとして取り入れられているので,そういう点に改めて注目して観賞してみるのもおすすめ。
ちなみに,幸田氏は開催期間は全日在廊予定で,その時間や原画展の詳細については,ジー・モード公式Xや公式サイトから確認しよう。
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ファンにとってはもちろん,「OU」をまったく知らない人にとっても,その世界へと優しく誘ってくれる絵の数々は圧巻だ。未プレイのままこの場所を訪れても,きっと心を揺さぶられるだろう。原画展を鑑賞したあとにゲームをプレイする――そんな楽しみ方もおすすめしたい。
「OU」公式X
「OU」公式サイト
キーワード
- Nintendo Switch:OU
- Nintendo Switch
- アドベンチャー
- IARC汎用レーティング 3歳以上
- room6
- ジー・モード
- ジー・モード
- プレイ人数:1人
- PC:OU
- PC
- イベント
- ライター:内藤ハサミ

(C)G-MODE Corporation
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