格闘ゲーム「ヴァンパイア」のLPレコードが予約受付を開始。ワンパンマンやアイシールド21の村田雄介氏のイラストをジャケットとボックスに採用

　カプコンの格闘ゲーム「ヴァンパイア」のLPレコード「Darkstalkers: The Night Warriors LP & Box Set」の予約受付がスタートしている。発売は2025年11月が予定されており，価格は29.99ドル（約4400円）。「ワンパンマン」「アイシールド21」の作画を担当する村田雄介氏のイラストがジャケットとボックスに復刻使用されている。


　Mana Wave Mediaは，ゲーム関連のLPレコードを販売するメーカーだ。「クロノトリガー」の楽曲をオーケストラアレンジし，浮世絵風のジャケットを付けた「Symphony of Zeal 2XLP」や，夜光塗料で光るジャケットによる「スーパーメトロイド」のアナログシンセアレンジ「From the Depths of Zebes: Super Metroid Resynthesized LP」など，楽曲とジャケットの双方に工夫を凝らしたアルバムをリリースしている。

「Symphony of Zeal 2XLP」（リンク）

「From the Depths of Zebes: Super Metroid Resynthesized LP」（リンク）

　今回，Mana Wave Mediaの公式Xアカウント（リンク）でアナウンスされたのは，カプコンが1994年にリリースした格闘ゲーム「ヴァンパイア（Darkstalkers）」のLPレコードだ。ボックスとジャケットは村田氏がかつて描き下ろしたイラストを復刻使用し，レコード盤はピンクとブラックというモリガンのイメージカラーを思わせるものになっている。


　価格は29.99ドル（約4400円）と64.99ドル（約9500円）。前者の「Standard Edition」はLPレコードのみ，後者の「Pink and Black LP+Art Box Set」は，初公開の作品を含む歴代作のキャラクターやキーアートが収録された100ページのアートブックが付属する。

　なお，ボックスにはリリスやバレッタ，キュービィといった「ヴァンパイア セイヴァー」のキャラクターたちがいるが，公式サイト（リンク）によると，収録されているのは初代作のオリジナル楽曲である。

　また，アートブックも「ヴァンパイア セイヴァー」のキャラクターを含むものとなっているようだ。
　公式サイトによると「このボックスは，今後リリースされる残りの『ヴァンパイア』シリーズも収納できる特別なサイズになっています」とのこと。シリーズはまだ「ヴァンパイア ハンター」「ヴァンパイア セイヴァー」などが残っているため、すべてのLPレコードを村田氏のボックスに収められる日も遠くないのかもしれない。

　なお，Mana Wave MediaのFAQ（リンク）によれば，英国を除く海外注文も受け付けているとのことなので，興味のある人は質問してみるといいだろう。


　村田氏が描くアートワークは，ヴァンパイアやサキュバス，半魚人など世界各国のモンスターたちが登場し，手描きのドット絵で身体を自在に変形させながら戦うもので，2025年の現在からみても驚くべき仕上がりだ。

　「ヴァンパイア」は，通常技をつなげる「チェーンコンボ」や，相手の攻めを切り返す「ガードキャンセル」といったシステム面でも話題となり，のちの作品では空中ダッシュによる上下段の揺さぶりを絡めた高速バトルなど，格闘ゲームに与えた影響は大きい。
　楽曲も高く評価され，なかでも勝利セリフの画面でキャラクターごとに異なる曲が流れたのは印象深い。

　現在は「カプコン ファイティング コレクション」「カプコンアーケード2ndスタジアム」といったリバイバルものに収録され，新作のアナウンスはないものの，前述のとおり現代にも通用するコンセプトを持ったシリーズだけに，新たな展開を期待したいところだ。

Mana Wave Media「Darkstalkers: The Night Warriors LP & Box Set」販売ページ