
連載
月刊ブロックチェーンゲーム通信 第17号。今回はWeb3アプリプラットフォーム「LINE Mini Dapp」を紹介します
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なんか最近ちょっと流行りつつあるかも……? ということは知っていても,どんなタイトルがあって,どういうもので,どれくらいの人が遊んでいて,中では何が行われているのか,実際にプレイしてみないとさっぱり分からないのが,ブロックチェーンゲームです。
なのでこの連載では,毎月のブロックチェーンゲームのユーザー数や取引高ランキングの動向,そのとき話題になっているブロックチェーンタイトルの様々な分析データなどをdouble jump.tokyoが作成し,まとめて皆さんに紹介します。前回は「SERAPH:In the Darkness」を深掘りしましたが,今回はWeb3アプリプラットフォーム「LINE Mini Dapp」を紹介します。
いやいや私はもうだいぶ詳しいから説明なんか要らないよという人は,詳細版のマンスリーレポートだけでもぜひご覧ください。いま現在のブロックチェーンゲームの流れを知るためには,大いに参考になるはずです。
【2025年3月】BCGマンスリーレポート(double jump.tokyo)
「月刊ブロックチェーンゲーム通信」記事一覧
ブロックチェーンゲームのユーザー数ランキング
順位 | タイトル | ジャンル | MAU | 先月比 |
1 | World of Dypians | MMORPG | 291万 | +11% |
2 | Pixudi | ボードゲーム | 162万 | +17% |
3 | SERAPH | アクションRPG | 149万 | +6% |
4 | SpinCity | カジュアル | 133万 | -61% |
5 | CRYSTALS | オンラインRPG | 112万 | New |
※DappRadarから引用(2025年2月21日時点)。なおユーザー数は,各タイトルに関連したブロックチェーンネットワーク上でのユーザーアクティビティをもとにカウントされています。ブロックチェーンに関係のないアプリ内でのアクティビティなどはカウントされていないので,ご了承ください。
今月は「CRYSTALS」というゲームが5位に新規ランクインしたのでこちらを紹介します。一時期多数上位に食い込んでいたテレグラムミニゲームは減ってきており,MMOやアクションRPGなどがランクインしてくるようになってきました。
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「CRYSTALS」は現在開発中の無料でプレイできるファンタジーアクションローグライクRPGです。現在はWindows向けにリリースされており,今後はMeta Quest 3にも展開していく予定とのこと。
プレイヤーは毎回ユニークなダンジョンに入り,モンスターと戦い,その過程で戦闘能力とスタイルをアップグレードしていきます。
「CRYSTALS」には複数のプレイモードがあります。
・ローグライト: シングルプレイヤーPvE
プレイヤーはアドベンチャーダンジョンに入り,モンスターの大群やトラップなどを攻略していく。生き残りながら進むことで,NFT戦利品を獲得できる。
・ローグライト協力型:PvE
プレイヤーはパーティーを結成し,グループでダンジョンを攻略する。
・ハウジングシステム:
ハウジングシステムは,自己表現と発見を楽しむソーシャル要素を持ったシステム。いろいろな種類の家の装飾を集めて,家をカスタマイズし,友人たちに自分の住まいを披露したり共有したりすることができる。
・ソーシャルハングアウト:
プレイヤーは酒場などの特定の場所を訪れて,他のプレイヤーとリアルタイムで顔を合わせたり,一緒に時間を過ごしたりすることができる。
VR空間でのダンジョン探索という没入感ある体験とNFTアイテム収集ができる魅力的なゲームになっています。
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「CRYSTALS」公式サイト
ブロックチェーンゲームの取引高ランキング
順位 | タイトル | ジャンル | 取引高 | 先月比 |
1 | Axie Infinity | TCG | 4000万ドル (約59億6920万円) |
-16% |
2 | Overtime Markets | スポーツ | 2558万ドル (約38億1711万円) |
-6% |
3 | Gods Unchained | TCG | 1417万ドル (約21億1459万円) |
-20% |
4 | NIGHT CROWS | MMORPG | 1048万ドル (約15億6393万円) |
-3% |
5 | Four(旧BinaryX) | プラットフォーム | 636万ドル (約9億4910万円) |
+174% |
※DappRadarから引用(2025年2月21日時点)。取引高ランキングは,各ゲームのNFTや暗号資産に関連したブロックチェーンネットワーク上のアクティビティを元にカウントされています。ブロックチェーンに関係のないアプリ内でのアクティビティなどはカウントされていないので,ご了承ください。
取引高ランキング上位の顔ぶれはいつも通りですが,今月は「BinaryX」が取引高を大きく伸ばしてランクイン。BinaryXからFourという名称へと,新しくリブランディングしたことが話題となったようです。
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この変更は単なる名称変更にとどまらず,プロジェクトの方向性やエコシステムの拡大につながるステップです。新しいブランド「Four」は,分散型金融(DeFi)やWeb3エコシステムにおける自由・公平性・機会の創出を目指しており,BinaryXが従来取り組んできたGameFi(ゲームと金融の融合)やIGO(Initial Game Offering)プラットフォームの枠を超えて展開を進めています。
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またBinaryXには,BNBチェーン上でミームコインプロジェクトを支援するフェアローンチプラットフォーム「Four.meme」があります。リブランディング後,Fourはこのプラットフォームをさらに強化し,ミームコインの発行やコミュニティ主導のプロジェクトを推進していくとのこと。
Four.memeは,低コストで高速な取引が可能なBNBチェーンを活用し,クリエイターやコミュニティに平等な機会を提供することを目指しています。これにより,ミームコイン経済の活性化と多様化が期待されます。
LINE Mini Dapp
・概要
今月は,LINEが提供するWeb3アプリプラットフォーム「LINE Mini Dapp」について紹介します。
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数億人規模のユーザー数を獲得したと話題になったテレグラムミニゲームのLINE版がリリースされたことで,ブロックチェーンゲーマーの拡大やマスアダプションの期待が集まっています。
LINE Mini Dappは,KAIAチェーンを基盤とした分散型アプリケーション(Dapp)のプラットフォームです。従来の中央集権型アプリとは異なり,ブロックチェーン技術を活用することで,ユーザーはより自由で透明性の高いデジタル体験を享受できます。
このプラットフォームにはマージパズルやカジュアルゲーム,ライフスタイルアプリなど,合計39タイトルが登録されており,多彩なコンテンツが提供されています(2024年2月17日時点)。
LINE Mini Dappでは自動で作成されるウォレットを通じて,ユーザーはマーケットでNFTやトークンを保有・取引することができます。従来のブロックチェーンプラットフォームでは,専用のウォレットを作成する手間が必要でしたが,LINE Mini Dappでは手軽に参加できる点が魅力のひとつです。
LINE Mini Dappのローンチを記念して,リワードキャンペーンが開催されており,登録者数はすでに396万人を超えています。ブロックチェーンを活用したDappが普及する中で,LINE Mini Dappはその使いやすさと利便性から多くのユーザーに支持されていることが伺えます。
・Dapp Portal
プラットフォーム内の各種アプリやマーケット,自分のウォレットへは,ポータルサイトである「Dapp Portal」からアクセス可能です。ここでは,最新のDapp情報や注目のアプリ,イベント情報などが一覧で確認できます。
LINE Mini Dappに関する必要な情報やブロックチェーンゲームのプレイに必要な機能がDapp Portalにほとんどまとまっています。
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・人気ゲーム
LINE Mini Dappでは,クッキークリッカーやパズル,タワーディフェンスなどさまざまなジャンルのカジュアルゲームが登録されています。
2月時点で人気だったゲームTOP3は,ElderGlade,Midnight Survivors,FROG DEFENCEです。
Elder Gladeは対戦型3マッチパズルで,決められたアクション内でのスコアを対戦相手と競います。Midnight Survivorsは仲間を増やしながら強化をして,迫りくる敵を倒していくヴァンサバ系のサバイバーゲームです。FROG DEFENCEはキャラクターをマージしながら戦力を強化していくタワーディフェンスです。どのゲームもタップだけで終わるようなゲームではなく,ちゃんとプレイできる内容に仕上がっています。
LINE Mini Dapp上のゲームは,ゲームプレイやランキングによってトークンのエアドロップを発表しているタイトルも多く,ゲームの面白さ×エアドロップの期待などの要素で人気が決まっている様子です。
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・キャンペーン
LINE Mini Dappがユーザー数を増やしている要因の一つが,ゲーム側のエアドロップ期待に加えて,LINEからのポイントやKAIAトークンの配布キャンペーンがあります。
ゲームをプレイしていくことによって,KAIAやLINEのMini Dappポイントを獲得できるキャンペーンで,登録者数は396万人を超えています。
獲得したKAIAは,ウォレットから暗号資産取引所のLINE BITMAXに送金して取引することで日本円に交換することもできます。ゲームで得た暗号資産を日本円にするところまでLINEのプラットフォームで完結することが,LINE Mini Dappの魅力の一つです。
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・NFTマーケット
こちらは,Dapp PortalからアクセスできるNFTマーケットです。各ゲームのNFTが活発に取引されており,KAIAチェーンの基軸通貨であるKAIAでNFTの取引ができます。NFT購入に必要なKAIAは,国内の暗号資産取引所「BITMAX」で取引できるため,日本のユーザーにとってはアクセスしやすい環境が整っています。
NFTの取引高ランキングを見て話題になっているゲームに参加するなど,分かりやすくアクセスのよい設計になっています。
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・まとめ
LINE Mini Dappは,KAIAチェーンを活用し,誰でも手軽にブロックチェーンの世界へ参加できるプラットフォームです。簡単なウォレット作成,豊富なDappラインナップ,マーケット機能など,多くの魅力が詰まっています。今後もさらに多様なコンテンツが追加され,ユーザーの関心が高まっていくことが期待されます。
LINEでブロックチェーンゲームをプレイできる。LINEメッセンジャーを基盤とした「Mini Dapp」と「Dapp Portal」がローンチ

LINE NEXTは本日,LINEメッセンジャーを基盤とした「Mini Dapp」と「Dapp Portal」をグローバルリリースした。Mini Dappは,ブロックチェーン「Kaia」のエコシステムを基盤としたDappだ。ローンチにあわせて,「キャプテン翼 -RIVALS- on LINE」など,32本のMini Dappが登場している。
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