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東映アニメーションのサバイバルADV「Re:VER PROJECT -TOKYO-」がBCN Game Festに出展。監視社会での冤罪や孤独についてプロデューサーに聞く
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印刷2025/10/14 16:52

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東映アニメーションのサバイバルADV「Re:VER PROJECT -TOKYO-」がBCN Game Festに出展。監視社会での冤罪や孤独についてプロデューサーに聞く

 現地時間の10月10日から12日まで,スペインのバルセロナで開催されたBCN Game Fest 2025に,東映アニメーションとネストピが共同開発する2Dサバイバルアドベンチャー「Re:VER PROJECT -TOKYO-」が出展された。同作のプロデューサーを務める松浦寿志氏にお話を伺う機会があったので,紹介しよう。

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 「Re:VER PROJECT -TOKYO-」の主人公は,“ほぼ現在”の東京で発生した議員の暗殺事件の濡れ衣を着せられ,逃走を図ることになった「弥音ユキノリ」。彼はアイドルの「六実ひなぎ」のマネージャーを務めており,2人は都内の隠れ家を転々としながら逃亡生活を送ることになる。

 ひなぎは有名人であるために顔バレしやすいうえ,少なくともデモで描かれている序盤では何らかの病気に冒されており,プレイヤーは自分とひなぎが生き残るためにゴミ箱を漁ったり,公園に落ちているどんぐりの実を集めたりしてサバイバルを続けていくのだ。

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「Re:VER PROJECT -TOKYO-」のプロデューサーを務める,東映アニメーションの松浦寿志氏
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 松浦氏によると,本作の大きな特徴となるのは,「都市でサバイバルする感覚」を表現していることだという。過去でも未来でもない“限りなく今に近い現代”という時代背景ではあるものの, “監視社会化しているトーキョー”という設定になっているために,プレイヤーは通りを歩く人々の目を気にしながら移動や物色を続けることになる。

 街の至るところにはゴミ箱があるものの,人目を気にせずに物色していると「ゴミを漁っているわ」,歩かずに走ってばかりいると「あの人はさっきも走っていた」と不審がられてしまう。しかも,巡査に近づくだけでも不審者として記憶されてしまうので,こうした行動によって画面左上にある「捜査進行度」がどんどんと上昇していくと,出歩くこともままならなくなってしまい,逃走劇も詰んでしまうことになるのだ。

 「Re:VER PROJECT -TOKYO-」でゴミを漁る大きな動機は,ユキノリとひなぎの「カロリー」「のどの渇き」「病状」という3つの基本パラメータがゼロにならないようにするためだ。ユキノリも「Archaic-N4」を名付けられている未知の病に罹っている様子で,それぞれの欲求を満たすために,「古代のハンバーガー」や「飲みかけのペットボトル」,さらには「抗生物質」などを物色しなければならない。どんぐりも食べられるようだが,このデモの時点ではまだユキノリに入手方法はわかっていないようだ。

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 つまり,警察の捜査から逃れるだけでなく,病気の進展によってどちらかのキャラクターが発狂してしまわないように,キャラクターの健康を管理しながらゲームを進めて行かなければならない。

 松浦氏は,本作ではストーリーを重視していると話したが,デモ中のミッションをクリアするために与えられたゲーム内の時間は3日間という時間制限付きになっているし,ユキノリの背負うバックパックのインベントリーにはスペース制限もあるので,シビアなサバイバルも楽しめそうだ。

 デモは,危篤状態になってしまったひなぎのために高級医薬品を入手しようと,数少ない協力者であるダイナー(食堂)のオヤジが必要としているものを探して主人公が奔走するという30分ほどの内容だった。

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 ただ,このオヤジが本当に信じられるかどうかはわからず,NPCたちが何人も行きかう都会の中で理解者を得られずにゴミを漁っているときは,何とも言えない孤独感に襲われる。松浦氏は,突然の冤罪や人々に囲まれながらの孤独なサバイバルについては,今を生きる多くの現代人に共感できる部分ではないかと話していた。

 東映アニメーションとしては初となる,サードパーティとの協力で開発を進めている「Re:VER PROJECT -TOKYO-」だが,そのパートナーであるネストピ(Nestopi Inc.)は,2023年の「ギシンアンキ〜二人用人狼〜」など,これまでモバイルやPC向けタイトルで10年ほどの経験を持つメーカーだ。細かいドット絵で描かれた下町情緒の感じられるデモのステージ「浅草橋」は,彼らが拠点にしている場所であるそうで,おそらくはかなりの思い入れをもって作り込まれていると思われる。

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 「Re:VER PROJECT -TOKYO-」は,BitSummit the 13thや東京ゲームダンジョン9といった国内イベントだけでなく,このBCN Game Fest 2025の前にはワシントン州シアトルのゲームイベントでも公開されるなど,海外でのアピールも始まっている。スペイン語版は用意されていないものの,今回のイベントでも英語のデモをプレイしている来場者はひっきりなしにおり,浅草橋というローカル色の強い作風にも興味津々でプレイしていたようだ。

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 もちろん,「Re:VER PROJECT -TOKYO-」のSteamストアページ(外部リンク)では日本語版のデモも公開中だ。開発チームは松浦氏を含めて10人にも満たないとのことだが,想定されるゲームプレイ時間は10時間ほどが予定されており,年末から2026年初めのリリースに向けて急ピッチで開発が進んでいるという。気になる人はデモをプレイしてみて,ウィッシュリストに追加しておくといいだろう。

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