連載
塹壕を掘り,地形を壊し,200人で第一次大戦を味わう「Over The Top: WWI」(ほぼ日 インディーPick Up!)
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塹壕の縁から顔を出した瞬間,機関銃の弾幕が頭上をかすめていく。
味方の将校が煙幕を要請し,白い壁の向こうへ突撃の号令が響く。
1917年,西部戦線。ここに安全な場所などない。
本日は,Flying Squirrelが手掛ける「Over The Top: WWI」を紹介しよう。
本作は第一次世界大戦の西部戦線を舞台にした100対100の大規模シューターだ。
プレイヤーはフランス,イギリス,ドイツのいずれかの陣営に属する兵士となり,最大200人が同時に参加する戦場で拠点の争奪を繰り広げていく。ちなみに,三人称と一人称のどちらの視点でもプレイ可能だ。
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このゲームの特徴は,戦場のあらゆるものを破壊し,そして作り替えられるところにある。
砲弾が着弾すればそこにクレーターが残り,建物は砲撃で崩壊し,橋も吹き飛ぶ。一方で,プレイヤーはシャベルやつるはしを使って自由に塹壕を掘ることができる。
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工兵なら土嚢を積み,前線にスポーンポイントを設置することも可能だ。つまり戦場は,破壊と建設の両面からラウンドごとにまったく違う姿へ変わっていく。
各陣営には将校やライフルマン,火炎放射器を担ぐスペシャリスト,重火器兵など8つのクラスが用意されており,20種以上の武器に加えて戦車や航空機,砲兵装備も使用できる。
マルチプレイヤーのほか,最大200体のBotと戦う「Instant Battle」などシングルプレイヤーモードもあるのが嬉しいポイントだ。
戦うたびに姿を変える戦場
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本作の地形破壊は見た目だけの演出ではない。砲撃で空いた穴はそのまま遮蔽物になり,崩れた建物の瓦礫が新たな射線を生む。
工兵が掘った塹壕は味方の進軍路にも,敵に奪われれば脅威にもなる。戦場そのものがラウンドを通じて「使い捨ての地図」であり続けるため,同じマップでも展開が毎回異なるのだ。
開幕時はきれいだった平原が,終盤には穴だらけの泥沼に変貌する様は,それだけで第一次大戦の消耗戦を体感させてくれる。
クラスごとに異なる役割
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8つのクラスはそれぞれ戦場での役割がはっきり分かれている。
例えば将校であれば,自身が味方のスポーンポイントになるため,生き延びること自体がチームへの貢献になる。煙幕や空爆の要請も将校の仕事だ。
工兵は塹壕を掘り,土嚢を積み,前線の地形そのものを作り変える。突撃兵はショットガンを手に塹壕内の近接戦を担い,重火器兵は機関銃で敵の前進を釘付けにする。それぞれが「自分にしかできない仕事」を持っているため,チームの連携がかみ合ったときの手応えは格別だ。
ひとりでも味わえる大規模戦
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本作はマルチプレイが主軸だが,現状アジアサーバーは少なく,人が集まっているのはUS圏のサーバーが中心でpingは150前後になりがち。
それでもプレイに支障が出るほどではないものの,回線が気になる人にはシングルプレイの「Instant Battle」がある。
最大200体のBotを相手に100対100の戦いがそのまま再現でき,砲弾が飛び交い塹壕が崩れていく戦場の空気感は対人戦と変わらない。大規模な戦場の雰囲気をまず体験してみたいなら,ここから始めるのも十分ありだ。
「Over The Top: WWI」は,地形を壊し,掘り,築き上げるという行為そのものを遊びの中心に据えた一風変わったシューターだ。
大規模マルチプレイの混沌と,クラスごとの役割分担が絡み合うことで,ただ撃ち合うだけでは終わらない独自の戦場体験が生まれている。
第一次大戦という題材に惹かれる人はもちろん,「戦場を自分の手で作り変える」感覚を味わいたいシューター好きにも勧めたい一本だ。
- 関連タイトル:
Over The Top: WWI
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