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「にじさんじ WORLD TOUR 2025」広島公演レポート。6人のこだわりが詰まったショーが開幕,新たな“色”を描いたステージ
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今回のツアーは,にじさんじ史上最大規模となっており,5月10日の仙台公演を皮切りに,名古屋(6月22日),横浜(7月21日),神戸(8月30日),そして2026年1月18日には東京公演が予定されている。全国7会場を巡るほか,7月には海外公演(上海)でも成功を収めている。
本稿では,個性あふれる6人が出演した広島公演の模様をお伝えしよう。出演者は以下のとおり。
ジョー・力一さん(YouTube)
周央サンゴさん(YouTube)
壱百満天原サロメさん(YouTube)
セラフ・ダズルガーデンさん(YouTube)
星導ショウさん(YouTube)
栞葉るりさん(YouTube)
なお,本ライブの配信視聴チケットは11月2日23:59まで購入可能で,視聴期間は11月3日23:59までとなっている。以下,ライブ内容のネタバレを含むため,これから視聴予定の人はご注意いただきたい。
「にじさんじ WORLD TOUR 2025 Singin’ in the Rainbow! 広島公演」公式サイト
これまでとはひと味違うステージ
楽曲の世界観を存分に堪能
イベントのキービジュアルから察していた人も多いと思うが,今回はこれまでのツアーとはひと味違い,ライブ……というよりは,まるで1つの“ショー”を見ているような感覚にさせられた。
出演者6人の映像がスクリーンに映し出されたあと,登壇したのは本公演の座長でもあるジョー・力一さん。挨拶を終えると,仮面を付けた5名の出演者たちも登場し,「ヨナガオルケスタ」を力強く歌い上げていった。
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ライブのコンセプトを序盤から感じたところで,セラフ・ダズルガーデンさんと星導ショウさんによる「フィクサー」(ぬゆりカバー),女性陣(周央サンゴさん,壱百満天原サロメさん,栞葉るりさん)による「ジャックポットサッドガール」(25時、ナイトコードで。カバー)と,ショータイムにふさわしいセットリストが続く。
とくに「フィクサー」ではコール&レスポンスが響き渡り,会場全体の熱量の高さが存分にうかがえた。
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今回の広島公演では,ライバー4名の3D共通衣装が初お披露目となり,恒例となっている“衣装のこだわり”についてもそれぞれが語った。
栞葉さんは,自らデザインしたという腕の腕章を,周央さんはセレじょ(世怜音女学院演劇同好会)でお揃いのチャームやティアラを,セラフさんはヴァイオリンの形をしたバッジを挙げている。星導さんの衣装も,通常衣装の要素を取り入れた仕上がりとなっており,各々のこだわりが細部にまで反映されていた。
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また,6人は先月MVが公開された「にぎにぎにじたうん!」を一部披露し,客席からは歓声が上がっていた。
“いちさんご”こと,力一さんと周央さんは「ゲラゲラポーのうた」(キング・クリームソーダカバー)を熱唱。スクリーンには,ライバーをモチーフにしたメダルが映し出されるなど,作品へのリスペクトも感じられた。2番からは星導さんと栞葉さんも登場し,会場内は懐かしさに包まれた。
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サロメさんは「シンデレラ(Giga First Night Remix)」(DECO*27カバー)で,MV同様にメガネをかけた姿でパフォーマンスを披露。
広島を代表する名産品「もみじ饅頭」がステージ上に現れたのは,“サロメンゴ”による「キャンディークッキーチョコレート」(はろけるカバー)のシーンだった。絶妙なカメラワークが,周央さんとサロメさんの魅力をよりいっそう引き立てていた。
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ここからは,各メンバーによるソロ楽曲が続いていく。「広島ならではの1曲」と語り,力一さんが歌ったのは「サウダージ」。本楽曲をリリースしたポルノグラフィティが広島県出身ということもあり,ステッキ風のマイクを手に,高らかに歌い上げた。
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キレのあるダンスで観客を魅了したのは,セラフさんによる「BANDAGE」(Ayumu Imazuカバー)。のちのMCでは,これまでで最も難しいダンスに挑戦したことや,かなり前にこの曲を選んでいたことを明かした。
「俺も踊らせていただきますか」といった冗談を交え,ユニークな一面を見せた星導さんは,「まつり」(藤井 風カバー)を歌唱。
椅子に腰掛けながら「我儘姫」(ふじをカバー)を歌ったのは周央さんで,「お姫さまって言われると嬉しい」と語る彼女らしい選曲のように思えた。
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スクリーンに映し出された映像も印象的だった。「痛いの痛いの飛んでいけ」(TOOBOEカバー)を歌い上げたのは,力一さんとセラフさん。サロメさんと星導さんは「エル・タンゴ・エゴイスタ」(nyanyannyaカバー)を熱唱し,観客も楽曲の世界観へと引き込まれていった。
どちらの楽曲もまるで“ミュージカル”のような雰囲気をまとい,まさに圧巻のステージだった。
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力一さんと栞葉さんによる「ばかまじめ」(Creepy Nuts×Ayase×幾田りらカバー)は,お互いの印象をもとに力一さんが選曲したという。
「ソロパートをやっていないやつがいるな……」という一言から,栞葉さんが披露したのは「白線」(葛城リーリヤ[CV. 花岩香奈]カバー)。
事前に「ソロ曲はホワイトを点灯する準備もしておくと楽しいかも」(該当ポスト)と呼びかけていたこともあり,ブルーやホワイトのペンライトが会場を美しく照らしていた。
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男性陣(力一さん,セラフさん,星導さん)による「唱」(Adoカバー),周央さんと栞葉さんによる「イガク」(原口沙輔カバー)と,ライブは徐々に終盤戦へと突入していく。
大人の色気を漂わせていたのは,力一さんとサロメさんが歌唱した「ヒアソビ」(かめりあカバー)。楽曲の世界観を存分に表現したステージセットにも,思わず目を奪われた。
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セラフさん,星導さん,栞葉さんによる「NEO」(じんカバー)の終了後,スクリーンには扉が出現し,各々が松明や旗を手に登場。6人全員で歌唱したのは「炎と森のカーニバル」(SEKAI NO OWARIカバー)で,通常衣装から共通衣装へと変化する演出には,感動した観客も多かっただろう。
最後のMCでは,演出の裏話や楽曲の振り返りが行われ,広島メンバーのわちゃわちゃとした仲の良さもうかがえた。
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ラストに全員で歌い上げたのは,7周年記念楽曲「Arc goes oN」。ツアーごとの“色”や,6人それぞれの“こだわり”が伝わってくる――そんなひとときだった。
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ここで出演者たちはいったん降壇し,ライブは終了……かと思われたが,アンコールに応えて再びステージへ登場。
「potatoになっていく」(ワンダーランズ×ショウタイムカバー)では,ステッキを使ったパフォーマンスを披露し,客席を圧倒した。
終了後には,周央さんが「頑張った!」と声を上げ,本公演のために入念に準備を重ねてきたことが,メンバーの口からも語られた。
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告知コーナーでは,追加グッズの販売(受注販売ページはこちら)や同時視聴配信の実施,さらには「歌ってみた」動画の制作中という発表もあり,今後の展開に期待が高まるようなお知らせに,客席からは驚きの声が上がっていた。
ライブもいよいよ終盤となり,出演者一人ひとりからコメントが寄せられる。「これからも応援したいと思ってもらえる自分でいられるように頑張りたい」(栞葉さん),「夢のような景色を見せてくれてありがとう」(サロメさん)と,決意や感謝の言葉が次々と届けられた。
ラストに披露された楽曲は「Virtual to LIVE」。力一さんの一礼で締めくくられたショーは,私たちの心をいつまでも掴んで離さない……そんな2時間だった。
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「にじさんじ WORLD TOUR 2025 Singin’ in the Rainbow! 広島公演」公式サイト
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- ライター:渡辺美咲
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