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「東京ゲームダンジョン9」レポート(前編)。ゲムダンから持ち帰った秘宝(ゲーム)と共に,ダンジョン探索の心得もお伝えしよう
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印刷2025/08/22 17:06

イベント

「東京ゲームダンジョン9」レポート(前編)。ゲムダンから持ち帰った秘宝(ゲーム)と共に,ダンジョン探索の心得もお伝えしよう

 インディーゲームの展示会「東京ゲームダンジョン9」が,2025年8月3日に東京・都立産業貿易センター浜松町館で開催された。
 いまでは数千人の参加者が訪れるようになった「東京ゲームダンジョン」(以下,ゲムダン)。今回も開発者の趣味趣向を凝らした作品が多く出展されていたので,そのいくつかを紹介していこう。

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自ら来場者たちを出迎えていた主催の岩崎氏(左下)

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[2025/05/14 07:00]
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[2025/05/17 08:00]

「東京ゲームダンジョン」公式サイト


 ところで,先日こちらの記事をまとめていて知ったのだが,国内には「インディーゲームに興味はあるが,まだ遊んだことがない」人が,インディーゲームファンと同程度いるのだという。
 ゲムダンのような展示イベントは“ファンにはおなじみ”でも,まだまだ知名度が高くなかったり,ハードルが高いと感じる人が多かったりするのかもしれない。

 そこで今回は,そんな“これからの探索者”に向けて,東京ゲームダンジョンを始めとする数々のダンジョンから秘宝を持ち帰った(比喩表現)筆者が,こうした展示イベントを存分に楽しむための「探索術」もお伝えしておこうと思う。

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東京ゲームダンジョン9は2フロアでの開催だった。出展作品が多いので,無策で乗り込むのも大変かな? と感じた

 インディーゲームだが,SwitchやSteamのストアなどで探すのも悪くはない。しかし,自分の好みが強く反映されるであろう検索や,各ストアのアルゴリズムがおすすめするゲームとは異なり,リアルのイベントでは思いもかけない「秘宝」と出会えるものだ。
 もちろん「ダンジョン」といっても魔物は出てこない。その代わりに,ダンジョンの主(主催者)や,個性的な開発者にはエンカウントできるかも。

心得1:まずはパーティを編成する


 ひとりでダンジョンに挑むのは心細いという人は,ぜひ仲間を募ってみてほしい。リアルフレンドと少人数のパーティを組んだり,SNSなどでよくやり取りするグループを誘ってみるのもいいと思う。

 東京ゲームダンジョンは,学園祭やB級グルメフェスに行くのとあまり変わらない感覚で遊びにいける場所だ。仲間と一緒に,または各々で会場を回って,イベント終了後はご飯でも食べつつお互いが見つけた秘宝の話をするのも楽しいかと思う。イベントの場だけでなく,終わった後も楽しみが待っているだろう。

「ケツバトラー」「スゴイツヨイトウフ」で知られるゾウノアシゲームズ(https://x.com/TomozoP)は,新作「超茶道」を出展していた。これは,SwitchのJoy-Conをくっつけたビニールプールを茶碗に“見立てた”茶道ゲームで,茶碗を茶筅でかき回し「侘び」を,椀を激しく回すことで「寂び」を高め,“億利休”を目指すというもの。この手のゲームはグループや家族で遊んでこそだ(笑)
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◎宝はどこに? ベテラン探索者の視点

 パーティを組んで探索するメリットは計り知れないが,会場の混み具合によっては隊列の維持が難しいし(友人とはぐれてしまう),メンバーのステータス異常(体調不良)なども起こるかもしれない。
 ひとりで,豊かで,なんというか救われていて……。そんなソロでの探索も選択のひとつ。臨機応変に計画変更もしやすい。

心得2:地図を見て「お宝」のあたりをつけておく


 イベントの公式サイトやSNSの公式アカウントは,宝の場所が記された地図のようなもの。
 前日までにざっくりでいいのでチェックしておくことをおすすめしたい。これは真面目な予習というよりも,当日の場の空気に圧倒されないための備えでもある。

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会場では,作風の似たゲームが同じエリアに集められていたりする。ざっくり把握しておくと宝を見つけやすい

◎宝はどこに? ベテラン探索者の視点

 ベテランは事前に狙いを「定め過ぎない」。予定をこなすのに精一杯になると,イベントを心から楽しめなくなるからだ。
 予期せぬ出会いがあるからこそ,自分の足でダンジョンを探索する意味がある。……などと書いてはいるが,毎回それを完璧に行えているかはまた別の話だ!

心得3:一瞬の「直感」を逃がさない


 当日受付を済ませたら,事前に調べた作品に直行する前に,できれば会場を歩きながら全体の様子をチェックしておきたい。
 そこで「おや?」と何かを感じた作品はじっくりと観察。やはり面白そうだと思ったら,すぐさま試遊してみるべきだ。後で遊ぼうと思って後回しにしていたら,その後長い行列ができていた,なんてこともある。
 もちろん勘違いしている場合もあるが,あなたの直感に訴えかけて来るゲームは,あなたにとっての“秘宝”である可能性が大きい。

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先に入口近くにあるフライヤー(チラシ)置き場を見ておくのもいい

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オートハクスラRPG「サマーロード」(Steamストアページ)は,数年前にそんな出会い方をした作品のひとつ

◎宝はどこに? ベテラン探索者の視点

 個人的に,呼び込みの人に誘われて試してみたゲームは,自分には合わないことが多い。「断るのが苦手」な人は注意した方がいいかも。
 一方で,気になって記事で紹介したゲームが,のちのち話題作になったり,コンテスト等で受賞していたりすると,こちらまで勝手に嬉しくなってしまう。

昨年の東京ゲームダンジョン外伝(関連記事)で,「これは!」と思って紹介した「でびるコネクショん」(Steamストアページ)は,今や出展するたびに行列ができるほどに(写真はゲームダンジョン7より)
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心得4:宝とは「ゲーム」だけではないかもしれない


 インディーゲームイベントの最大の魅力は,ゲームを遊べるだけでなく,開発者本人とも直接話せることだ。
 ゲームを遊びながら,あるいは遊んだあと,「このゲームはどんなきっかけで思いついたのですか?」「◯◯が楽しかったです。こだわったポイントは?」「どんなメンバーで制作されていますか?」などと,感想や気になったことを聞いてみよう。

近々リリースを予定している「BatteryNote」(https://store.steampowered.com/app/3005930/BatteryNote/)。作者・ななにい氏にお話を聞きにいたところ,新作「ハズカシメサイア」についてもいろいろ教えていただけた。とはいえ,まずは1本ずつ仕上げていくという
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◎ベテラン探索者の視点
 結局のところ,ゲームの面白さの根底には,それを生み出した人の経験や人柄がにじみ出ているもの。その「物語」を聞くことで,ゲームはただのエンターテインメントを超えて,「作品」として心に深く刻まれる。

心得5:探索を記録し,他の探索者に道しるべを残そう


 探索が終わったら,その日のことを振り返り,写真や文章を発信するのもまた楽しい。心に残ったゲームや開発者について,SNSやSteamのページなどで感想を投稿すると日記代わりにもなるはずだ。
 なお,ほとんどのブースには「写真撮影・SNS歓迎」などと表示があるが,無い場合は直接確認しておくと安心だ。もちろん,ほかの来場者のプライバシーには配慮しよう。

 投稿には「#東京ゲームダンジョン」や,作品名のハッシュタグをつけておくと,その感動を誰かと分かち合いやすくなる。ときには開発者本人から「ありがとう!」などと反応があるかもしれない。もちろんこの記事への反応も歓迎です!



◎ベテラン探索者の視点

 本当の宝とはなにか。それは,インディーゲームを通じて生まれる人と人のつながり「コミュニティ」なのかもしれない。
 真に価値ある宝とは独り占めできるものではなく,分け与えることでその価値が何十倍にもなる……そう筆者は信じている。

 さてここからは,東京ゲームダンジョン9で見つけてきた宝の一部を紹介しよう。記事は前後編に分けてお届けするので,近くアップされる予定の後編もお楽しみに。

Conductus

出展団体名:チーム「Reverberate」

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 大掛かりなデバイスが目を引いた本作は,画面のノーツに合わせて操作するタイプのリズムゲームだ。
 アーケードゲームの「maimai」「WACCA」などを思い浮かべる人もいるかもしれないが,こちらは特製コントローラとカメラを使ったトラッキングを組み合わせた仕組み。ノーツに合わせて枠にタッチするだけでなく,指揮者(コンダクター)のように空間で手を動かすことも操作に含まれている。

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 制作チーム「Reverberate」(@CodeGame_1427)の平山氏に聞いたところ,販売する予定はないそうだ。しかし開発を進める際には,「商業作品ではないなら」と,さまざまなクリエイターの協力を得ることができ,自分が思う最高の音楽ゲームを作れたという。今後,他のインディーゲーム展示イベントなどでもプレイできる機会があるかもしれない。

 話を聞いている最中,本作に興味を持った来場者が華麗なプレイを披露していたため,平山氏と筆者は「ものすごく上手な人が来た!」と興奮していた(笑)。

見事なプレイを披露
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ネコ人間ユージン

出展団体名:デスモフモフ

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 さまざまな武装を切り替えつつステージを駆け抜け,ボスまたボスの連続バトル。横視点アクション好きにはひたすら刺激的で,かつベテランゲーマーであればすぐ「元ネタはあれだな」と分かるであろう作品が「ネコ人間ユージン」だ。

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ポーズからそれっぽい

 使用できる武装はシンプルなショット,多数発射される誘導ミサイル,放射状に放たれる5ウェイのリングレーザー,近接で強い火炎放射器などなど,いい感じのものが揃っていた。

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 また,キャラクターたちのセリフや背景の看板などもとても凝っていて,プレイしている人の画面を見ているだけでもおもしろい。
 作者のネコ忍者コア氏(@nekoninja_core)によると,ユージンやカニソルジャーたちの魅力にもこだわって作ったゲームなのだという。すでに5年ほど開発しているそうだが,リリース時はどんな仕上がりになるのか楽しみだ。

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おじいちゃん!ごはんつくって!

出展団体名:かめきち

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 アーケードゲーム機やPC,家庭用ゲーム機の登場から幾星霜。昨今はお孫さんと一緒にゲームを遊んでいるゲーマーもそれなりにいるのではないだろうか。
 本作は,そんなかわいい孫や,その母親(つまり自分の娘)にごはんを作ってあげる料理シミュレーション&アドベンチャーだ。

 作者のかめきち氏(@cook_grandpa)に話を聞いたところ,登場する2人の孫・涼介と凛,その母親の絵里の思考や応答には,大規模言語モデルのAI「ELYZA LLM」などを使っているという。
 つまり,LLMがプレイヤーが決めたレシピから料理の味を「推論」したり,それを食べた孫や娘のコメントを「生成」する仕組みである。ELYZA LLMはローカルPC内で動作するため,情報流出などについても心配はいらない。

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 遊び方はかなり本格的で,買い集めた素材の「切り方」,調味料による「味付け」,焼く・煮る・揚げるといった「調理方法」「調理時間」などを入力して料理を作っていく。
 例えば,先に炒めておいた肉や野菜をフライパンから取り出してから,中華スープ,香辛料,調味料などでソースを作り,そこに具材を戻して軽く炒めつつ馴染ませるといったこともできる。プレイヤーの「リアル料理力」が試されるわけだ。

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「なにしろ孫の言うことなので,少し変だったり生意気でも許していただければと……」と,かめきち氏は言っていた

 こうして完成した料理は,孫と娘の3人が採点およびコメントをしてくれる。ちなみに筆者はホイコーローを作ってみたのだが,涼介からの評価が特に高かった。リップサービスかもしれないが「その日試遊した人の中ではかなり高得点」だったとのこと。

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凛と絵里には少し辛すぎたらしい。全員の好みに近づければ,さらなる高得点をマークできるかも



100万人の役に立つまで天界へ帰れない堕天使

出展団体名:超OK

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 「限界OL海へ行く」(Steamストアページ)「よりそいデリバリー」(Steamストアページ)など,独特のキュートさがあるゲームを作り続けるクルステ氏(@col_ste_)の新作がこちらだ。

 主人公「ネリ」はタイトル通り,地上で100万人の役に立つまで天界には帰ることができない堕天使。そのため,いろいろなことに取り組むのだが……その選択肢がなんとも言えないものばかり。
 100万人の目標に対して規模が小さかったり,倫理的にどうかと思ったりするものがメインで,「本当にこれでいいのだろうか?」と思ってしまう。

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 普通に労働する場合もあるし,倫理的にグレーなことをすることもあり,ネリは天使という言葉のイメージからはほど遠い。
 「まあ堕天使だしなあ」と納得できる感じもあるが,そうした活動により多いときは10人前後の役に立つことができる。

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 「多くて10人とかそんなペースで大丈夫? 100万人だよ?」と思った人もいる……いやたぶん多数派かと思うが,ネリも同じようだ。
 1人や2人しか救えない行動は,なんだかんだと理由をつけて実行しようとしない。そんなゲーム体験をクルステ氏は「(現代の人々の行動に似ているので)ローグライクならぬ“現実ライク”と名付けました」と語っていた。うーん,なかなか哲学的というか挑発的というか,風刺が効いているじゃないか。

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 なお出展されていた体験版を遊び終えると,「製品化は未定」であることが明かされた(!)。しかしこの作品,結末には何やらとんでもないオチを用意しているという。制作が長期化したり,ささやかな規模感になったりとしても,いつかこの作品が完成することに期待したい。

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 ゲームダンジョン探索記録の前編はここまで。後編では,80年代にアメリカのゲーマーの間で都市伝説となった幻のゲーム(のオマージュ)や,利用規約に同意したいのになかなかできないゲームなど,秘宝と呼ぶにふさわしい作品をお目にかけよう。

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イベント終了間際にらくがきスペースの写真を撮り,あとでじっくり眺めるのも筆者の楽しみのひとつ。次回ゲムダンへの出展を予告する怪盗(?)のようなイラストもあった
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「東京ゲームダンジョン」公式サイト

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