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レトロンバーガー Order 22:東京ゲームショウ2019では,デカいスペースインベーダー筐体とかハムスターのギネス認定とかいろいろありました編
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印刷2019/09/21 00:00

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レトロンバーガー Order 22:東京ゲームショウ2019では,デカいスペースインベーダー筐体とかハムスターのギネス認定とかいろいろありました編

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 というわけで一昨日,スクウェア・エニックスのガンガンONLINEで「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」喪165が公開されましたね。今回は実に青春臭く,それでいて根底的なテーマである“陰キャあるある”ネタや,日陰者らしい下衆なジョークも盛り込まれた……あ? 他にも何かあったような。

 そうそう,東京ゲームショウ2019なんてのもありました。レギュラー記事のテンプレート的に書くと,2019年9月12日〜15日(一般公開日は14,15日)に千葉・幕張メッセで東京ゲームショウ2019が開催されました。

 さて,休載告知記事にも書いていましたが,東京ゲームショウといえば,そうですレトロゲームです。そんなわけで今回の当連載は,レギュラー記事ではフォーカスしにくいところまで,東京ゲームショウ2019のレトロゲーム系出展物を振り返ってみましょう。


New GameShell Kit


 3ホールのリベルテブースに出展されていたのが,1月に国内配送がスタートした「New Game Shell Kit」。これはプラモデル的に自作できるゲーム機で,パッケージにはWi-Fi&Bluetooth搭載のメインボード・ClockworkPiをはじめ,単独使用も可能なArduino互換のキーパッド,2.7インチスクリーン,ステレオスピーカーなどと,それらを収められる8bit携帯ゲーム機風の筐体がセットになっています。

 OSはLinuxベースのNew Clockwork OSを標準搭載しており,PICO 8やPyGameなどのゲームエンジンに対応。レトロ風インディーズゲームのプレイ環境としては非常に魅力的なプラットフォームです。なんだか転売屋に目をつけられたりもしているみたいですが,Amazon.co.jpでオフィシャルから購入可能です。

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タイトー(Arcade1UP)


 今回のタイトーブースは,Arcade1Upを激推し。E3 2019で出展されていたテーブルトップ筐体やウォールラック筐体も展示されていました。

 バートップ筐体型の「COUNTER-CADE スペースインベーダー」は2019年冬発売予定,テーブル筐体風だけど脚がないので卓袱台型の「HEAD-TO-HEAD スペースインベーダー」は2020年発売予定,壁かけ型の「WALL-CADE スペースインベーダー」も2020年発売予定。いずれも「スペースインベーダーオリジナル」と「スペースインベーダーカラー」が収録されているとのこと。いずれも通常のArcade1Upより筐体が小さいので,価格の手頃さにも期待がもてます。

展示がシャレオツ
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 一方,「いくらしたんだコレ」と思ったのがタイトーブース内に設置されていた,ビッグサイズの「スペースインベーダー」筐体。アーケードのアップライト筐体を3/4サイズにしたArcade1UPを,超ビッグサイズにしたわけですね。セガから1/1の輝星・空式を連れてきたら,いい感じに飾れそうな気がします。

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COUNTER-CADE スペースインベーダー
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HEAD-TO-HEAD スペースインベーダー
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WALL-CADE スペースインベーダー
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でかいやつ。英語で言ったらGreat Thing


KONAMI(PCエンジン mini)


 「CONTRA ROGUE CORPS」PC / PS4 / Nintendo Switch / Xbox One)に「悪魔城ドラキュラ Grimoire of Souls」iOS / Android),あと「ボンバーガール」など,旧作IPの活用に積極的な最近のKONAMI。東京ゲームショウ2019では「PCエンジン mini」がプレイアブル出展されていましたが,そのコーナーに「PCエンジン mini」および2種の海外版が,そのデザイン元であるPCエンジンシリーズの実機と並べて展示されていました。

「PCエンジン mini」シリーズと,そのデザイン元となった旧ハード,あとTシャツ。それにしても無駄に大きな筐体のTurboGrafx-16は,ミニになってもミニ感が薄くて異様な存在感を放ってんな……
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シティコネクション


 シティコネクションは「忍者じゃじゃ丸 コレクション」PlayStation 4/Nintendo Switch)や「彩京 SHOOTING LIBRARY Vol.1 / Vol.2」を出展。ブースには「ゲーム天国 CruisinMix」PC / PS4)や「サイヴァリア デルタ」PC / PS4 / Nintendo Switch)のポスターもあり,「ここは1990年代のゲーセンか!?」的アトモスフィアでバリバリに攻めています。

なお大きく展示されている「リベンジ・オブ・ジャスティス」はケムコ開発の新作RPG。ケムコという名前にはレゲー心がうずいたりもするけど新作RPG
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ハムスター(アーケードアーカイブス)


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 アーケードアーカイブスでおなじみのハムスターは,ステージイベントとホリの協力による試遊台を展開。イベントでは「アーケードアーカイブス 忍者くん 魔城の冒険」のキャラバンモードに関して,プラチナゲームズ・神谷英樹氏のハイスコアである15万8680点を超えられるかのチャレンジが行われ,それを破る者が現れなかったため,神谷氏がギネス世界記録に認定されました。すげえ!


 そしてハムスターも,「ニンテンドーeショップでゲームタイトルをリリースし続けた最多連続週数」でギネス世界記録に認定されました。これまたすげえ!



Strictly Limited Games


 8ホールのドイツパビリオンで出展していたStrictly Limited Gamesは,本来ならダウンロード専売ソフトのパッケージ版を限定生産し,販売しているブランド。ドイツのメーカーですが,「The Ninja Saviors: Return of the Warriors」(ザ・ニンジャウォーリアーズ ワンスアゲイン,PS4 / Nintendo Switch)や「Sayonara Umihara Kawase ++」さよなら海腹川背 ちらり)などの国産ソフトと,「Vasara Collection」(婆裟羅コレクション,PC / PS4 / Nintendo Switch / Xbox One)や「R-Type Dimensions EX」(国内版も同名,PC / PS4 / Nintendo Switch)などの国産タイトルをベースにしたソフトも取り扱っていたりしています。今回の出展は日本向けの販売促進というよりもBtoBがメインと思われますが,公式ストアは日本向けの発送にも対応しているので,「ゲームソフトはやっぱパッケージ版だぜ!」という主義の人は要チェックのメーカーです。

単にパッケージ版にするだけでなく,さまざまな特典も制作するのがStrictly Limited Games。それにしてもドブケラドプスと川背さんって珍しいツーショットだなあ
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インフォレンズ(MyArcade)


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 インフォレンズのブースでは,発売済みの「MyArcade」シリーズ製品が多数展示されていました。同社ブースは11ホール・物販コーナーにも出展されていて,そちらではMyArcadeシリーズ製品や「Minecraft」グッズなどの販売も。

展示ブースのショーケースでは,1/12スケールのアクションフィギュアを用いたディスプレイ例が築かれていたり
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こちらは物販ブースの様子。右写真のラメ入りデータイーストロゴTシャツが個人的には超お気に入りです。だってデータイーストのロゴにラメが入ってるんですよ
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INDOR/GAMES GLORIOUS


 物販コーナーと言えば,今回とくにアツかったのがINDOR/GAMES GLORIOUSブース。INDORの「対戦ホットギミック」Tシャツや「虫姫さま」マフラータオル,「ときめきメモリアル」ウォールポケットといった新商品や,GAMES GLORIOUSの「スペースチャンネル5」Tシャツやメガドライブウォッチ,そのほかケイブの「ゴシックは魔法乙女」iOS / Androidグッズなどが集まり,昔の小さいゲームショップを彷彿とさせるごった煮感でした。

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この写真撮ったあと滅茶苦茶Tシャツ買った
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SNK


 大手メーカーもレトロゲームをフィーチャーしたグッズを多数販売していましたが,とくに見逃せないのがSNK。SWITCH PLANNING AMAZONESによる「アテナ」「竜虎の拳」の新作スカジャンといったハイグレードな製品から,こんなの誰が欲しいんだ,いや俺は超欲しいけど,的な「復刻 NEO・GEOレンタル店 スタンドサイン」まで,非常に“圧”のあるラインナップ。こんな“武器”を持ったSNKが相手なら,「……すごい漢(おとこ)だ」と言わざるを得ない。

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超カッコいいスカジャン。価格は各4万5360円(税込)……ウッ
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超ステキな,ガチ業務用仕様のスタンドサイン。販売グッズの展示なのに,ただの売り場案内にしか見えない。価格は5万5000円(税込)……ウウッ


インディーゲームコーナー


 9,10ホールのインディーゲームコーナーも,レトロゲームをフィーチャーしたタイトルが散見されます。別途記事を掲載している「コットン リブート!」PS4 / Nintendo Switch / PC)のほか,3本のPC88風のアドベンチャーゲームを通して物語が綴られる「レトロゲームエイリアンズ」,「Flashback」や「Another World」を彷彿とさせるアクションアドベンチャーゲームの「THE ETERNAL CASTLE」,新旧ゲームのパロディが満載の「Life X Zero」などなど。

 そのほか,アプライズのブースで「バイン・パンツァー」というタイトルが出展されており,これはPlayStation用ソフト「甲脚機甲師団バイン・パンツァー」のリメイク作だったそうですが,全力で見過ごしていました。あのころはセガサターン派だったから……! ともかく,こちらも注目していきたいタイトルです。

X68000版「コットン」をモダナイズした「コットン リブート!」。ブースではブラストシティでX68000版「コットン」をプレイできたりもしました
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「8bitパソコン世代に贈る,真夜中のアドベンチャー」というキャッチコピーの「レトロゲームエイリアンズ」。マウス操作はあったりしますが,ゲーム内ゲームの難度は「まさに1980年代PCゲーム」といったガチっぷり
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THE ETERNAL CASTLE」は,黒・白・マゼンダ・シアンの4色だけで描かれるアクションアドベンチャーゲーム。写真では伝えられないものの,ドット絵アニメーションが非常に美麗。あとフロッピーディスクでゲームが販売されていてビビりました。思わず即購入したのですが,フロッピーの裏に手書きでSteamコードが記されていて安心しました
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個人的に激推しの「Life X Zero」は,「Polybius(ポリビアス)」の都市伝説を元にした作品。ゲームを破壊する「Polybrus(ポリブラス)」に対抗するため,さまざまなゲームの世界から5人のヒーローを集めていきます。パロディ全開で,試遊版では大塚明夫さんの声で喋りそうな潜入工作員が,チンドン屋になったり,被った段ボール箱を砲弾の詰まった棚にぶつけて倒したりしていました。せっかくなのでトレイラーも掲載しましょう
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そのほか,9ホールと10ホールの間には「CEDEC 2019特別展示コーナー」があったりも。関係者の話を交えつつ複数社の開発競争について学べる機会は,かなり貴重です(関連記事
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1ホールの端にはパネル展示の「ゲーム歴史博物館」コーナー。こういうのは往々にして「あれが足りない」「ここはおかしい」的な話になりがちですが,ゲームの歴史に興味を持つきっかけとしてはいいのではないでしょうか




 そんな感じで,最近の漫画をいろいろとKindleで買ってみるなか,何だか巷で話題なので最新刊に手を付けたら,面白さにひっくり返った「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」。アニメが放映されていた6年前も「見ると共感と心痛を覚えるやつ」くらいに認識してはいたのですが,大きな方向転換ぶりと,それでいて軸がブレていない様子に驚いています。コマ内のキャラクターの立ち位置とか,さりげに行われる過去エピソードの回収とか,いちいち演出がにくいなあ……このマンガがすごい!

 あ,そういう話じゃなかった。バンダイナムコエンターテインメントにより「アンコール」シリーズが商標登録されるなど,さらなるレトロゲームの盛り上がりが予感される今日このごろ。ビッグなタイトルやコンパニオンのお姉さんに目が行きがちな東京ゲームショウですが,ピコピコと蠢くレトロゲーム界隈も要注目です。

 それにしても「わたモテ」主人公・黒木智子の,中学時代にはネズミ王国でレトロゲームをプレイすることにカッコ良さを見出し,テスト勉強中にデータイースト「慟哭 そして…」の攻略サイトをついつい読みふけり,暇潰しにゲーセンへ寄って「コンドムVSガンガル マキシマム」なる2on2ロボットアクションゲーム(たぶん)をワンコインクリアする文系女子,実に今のゲームメディア業界に必要な人材だと思うんですよね。そういう人,やっていけ!
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