携帯電話N-Gage向けに20年ぶりの新作ゲームが発売される。「FLEA!」「FLEA!2」「Tapeworm disco puzzle」の3作品を楽しめる

　2003年にノキアが販売した携帯ゲーム機風の携帯電話N-Gage向けに，20年ぶりとなる新作カートリッジ「Lowtek Games Parasite Pack」が発売された（リンク）。

　「Lowtek Games Parasite Pack」の発売元はスコットランドのインディーデベロッパであるLowtek Gamesで，高難度アクション「FLEA!」「FLEA!2」「Tapeworm disco puzzle」がセットになっている。収録タイトルのベースはNES（海外版ファミコン）版だが，N-Gageの縦画面に合わせて再設計され，同機用の壁紙と着信音も付属する。価格は税込7143円（リンク）。
　なお，収録タイトルはSteamで配信されており，PCでプレイ可能だ。

「FLEA!」 Steam

「FLEA!2」 Steam

「Tapeworm disco puzzle」 Steam

　N-Gageは176×208ドットのディスプレイと携帯ゲーム機のようなボディを備えたモバイルデバイスで，当時はセガやゲームロフト，ハドソン，タイトーといったメーカーがゲームを供給していた。今回のソフトは同機向けのカートリッジとしては，実に20年ぶりになるとのこと。
　Lowtek Gamesは発売に合わせて3本の動画を公開しているが，これは当時のN-Gageゲームの広告スタイルに合わせたものだという。今回の取り組みを無理やり日本に例えるなら，インディーゲームをガラケー用に移植し，それっぽいCMも作ったといったところで，N-Gage愛の深さがうかがえる。





　Lowtek Gamesは「本とスクリーンのギャップを埋める」ことをコンセプトに，飛び出す絵本にプロジェクションマッピングを行う「Bib Goes Home」で，一般的でないコントローラを使ったゲームを展示する「alt.ctrl.GDC」のファイナリストに選ばれている。
　プロジェクションマッピングによる彩色に加え，隠されたオブジェクトを探したり，飛び出した城や壁といった地形でボールが跳ね返るゴルフゲームを楽しんだりできるという，実にユニークな取り組みだ。



　40年前のNESや22年前のN-Gageといった懐かしいハードウェアへのゲーム作りと，新しい技術であるプロジェクションマッピングを同じクリエイターが手掛けているのが興味深いところで，何よりも発想力が大事であることが分かるだろう。

Lowtek Games公式サイト