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AIで8ビット風RPGを作り,ゲームボーイ風ダミーカートリッジのギフトにできるサービスのクラウドファンディングがスタート
ゲーム制作ツールというよりは,友達や恋人,子供への贈り物としての用途がメインで,写真を使って彼らをゲーム内に登場させるのはもちろん,複数人で制作プロセスを体験することも可能だという。
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制作は簡単で,AIが投げかけてくる質問に答えれば数分で自分だけのRPGが完成するとされている。AIに情報を与えるほどゲームはカスタマイズされていく。
ゲームを贈る相手との内輪ネタ的なエピソードがクエストに反映されたり,口調や口癖もそのままに友達や家族を登場させたり,お気に入りの場所をゲームに組み込んだりといったことも可能だという。
現代風,西部劇,SFなどさまざまなストーリーを展開でき,特定の章に細かい調整を加えると,「個人的かつ没入感のあるストーリーが展開する,忘れられないゲーム」ができるとのこと。
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ゲームに出したい人の写真をAIに入力すると,“プロ級のドット絵”でポートレートと二頭身キャラクターを作り出せるという。また,AIは彼らが登場するドット絵のカットシーンも生成するため,スターになったような気分を高めてくれるそうだ。
また,友達同士でゲームを作れる「Party Mode(パーティーモード)」も用意されている。相手にリンクを送ってエディットしてもらうそうで,前述した章単位での編集機能を使い,みんなでコラボゲームを完成させるのも楽しそうである。
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できあがったゲームは,PCやモバイルデバイスなどのブラウザでプレイできる。後述する「Box Credit」を使えば,プレイ用のQRコードをゲームボーイ風カートリッジに印刷し,さらに箱に入れて送ってくれるサービスも利用可能だ。
ゲーム難度は,“おばあちゃんなど最もカジュアルなゲーマーでも楽しめるほどシンプルだが,経験豊富なゲーマーを飽きさせないような驚きに満ちた内容”になっているとのことなので,幅広い層への贈り物として活用できそうだ。
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プレッジ(支援)は日本時間2025年6月24日8:23まで。29ドル(約4200円)で「Game Credit(AIの利用権)」が3つ,49ドル(約7000円)で5つ,79ドル(約1万1000円)なら8つに加えて,Box Creditで箱+カートリッジを作る権利1回分と,ゲーム内の「Hall Of Heroes」に名前入り看板を立てる権利が手に入る。なお,1人で制作するには,Game Creditが1つ,Party Modeの利用には2つ必要になるようだ。
対応言語は英語のみで,他言語への対応はアナウンスされていない。FAQ(リンク)によると,将来像としてダミーではないカートリッジや,制作したゲームを販売できるマーケットプレイスといった構想もあるという。
AIによるゲーム製作といえば,AIがどれだけ人間並みに正確なゲームを作れるかということに焦点が当たりがちだ。だが,RPGmeは制作できるゲームを「8ビット風RPG」に絞り,それを「大切な人へのプレゼント」として提供するという着眼点が面白い。ギフトならば物理的な実体があったほうが嬉しいが,「ゲームボーイ風カートリッジにプレイ用QRコードを印刷する」というアイデアにより,機種を問わない実体の贈り物となっているあたり,ノスタルジーを刺激しつつ,ブラウザがあれば大抵のことができる現代らしい贈り物だろう。
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Kickstarter「RPGme | Create & Gift A Personalized Retro RPG Adventure」
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