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SPECIAL FORCE
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印刷2008/01/31 12:04

連載

カジュアルオヤジのオンラインFPS教室
第3回:会員登録者数200万人突破の人気タイトルで撃ちまくる

 

 

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 世界的には大人気だが,日本では“もういっちょ”という雰囲気のFPSとはいえ,最近カジュアルなオンラインFPSが次々と登場して誰でもプレイするチャンスが増えたので,FPSファンである私は嬉しく,そうしたタイトルを次々に紹介する週刊連載「カジュアルオヤジのFPS教室」をはりきって始めてみよう……と,冒頭部分を思い切って一文にまとめてみたのだが,皆様,ご理解いただけましたでしょうか?
 話を進めるが,今回紹介する「SPECIAL FORCE」(以下,スペシャルフォース)は,NHN Japanがゲームポータルサイト「ハンゲーム」で国内サービスを行っている人気タイトルで,開発は韓国のDragonflyが担当している。下の表にもまとめたとおり,サービス開始が2006年の11月と,この手のゲームとしては最も初期にスタートしているためもあってか,プレイヤー数もかなり多く,ファンサイトも活況を呈しているといった,なかなかのタイトルに成長していてお父さんは嬉しい限りだ。

 タイトルから一発で分かるが,テーマは「特殊部隊」である。特殊部隊とは非常に特殊な部隊のことであり,特殊な兵器によって特殊な状況下,特殊な作戦を遂行する部隊のことである,というのは以前書いたような気がするので軽く流すが,プレイヤーはイギリスのSASやロシアのスペツナズ,アメリカのデルタフォースといった有名特殊部隊の一員として硝煙のたちこめる戦場に赴くことになるのである。基本的には,前回紹介した「サドンアタック」と同様,歩兵同士の戦いとなり,大型兵器は出てこない。
 さて,スペシャルフォースの特徴はそのライト指向にあるだろう。ブルー・オン・ブルーなどとオシャレな言い方もできる同士討ちはなく,とりあえず「動くものは撃て」という爽快さ(ただし,グレネードによる味方へのダメージはあるので注意)や,多彩なゲームモード,また自動リロードといったシンプルな操作に豊富な武器/アイテムなど,FPSが初めてというカジュアルゲーマーにも無理なく楽しめるようにデザインされていると思う。もちろん,人間相手に戦うのだから簡単に勝てるわけではなく,究めようとすればそれなりに奥も深い,ってのはいずこのFPSにも共通する特徴。
 そんなわけで,まずはいつものように概要を表にまとめてみたので,見てごらんよ。

 

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最初にキャラクターを選択。この女性隊員は非常に高い。高いがほしい。ジレンマ

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それぞれの部位に応じて装備を整えられる。戦場では外見にも凝りたいところだ

 

 

サービス開始日 2006年11月
発売元 ハンゲーム(NHN Japan)
開発元 Dragonfly(韓国)
料金 基本料金無料のアイテム課金制

 

最大参加プレイヤー数:16人(チーム戦の場合,8人対8人)
ゲームタイプ:デスマッチ/爆破モード/デュエルモード/脱出モード/奪取モード
マップ数:19種類
武器の種類:メイン武器だけで約30種類と非常に豊富
大型兵器数:なし

 

雰囲気:スポーツ系
ヘッドショット:あり
選べる兵科数:1種類(七つの特殊部隊から一つ)

 

世界観:
 これといった世界観はなく,各国の特殊部隊員が入り乱れて戦う。なので,彼我の戦力差などはなく,「ぼかぁ,今,政府軍として戦っているのだが,設定をよく読むと,反政府軍のほうが言ってることは正しいなあ」などと悩む必要はない。時代設定もとくに決まっていないが,登場するのは実在する近代火器類である。

 

 

SPECIAL FORCEの公式サイトは「こちら」

 

 2008年現在,ほぼ99.99%(当社比)のFPSタイトルが「マウスの左クリックで攻撃」と決まっているが,対して右クリックにはゲームごとにいろんな機能が与えられている。アイアンサイト(Iron Site)もその一つで,クリックすることで銃の照準を顔に近づけ,命中率を上げるというアクションだ。そのぶん,移動が遅くなるのがお約束である。まあ別に右クリックじゃなくてもいいけど,そういう設定のFPSが多い気がする。右クリックでメリー(melee,メレーとも発音)アタックというタイトルも結構たくさん。メリーアタックとは,銃の台尻やゲンコツで近くの敵を攻撃することだ。ちなみに,もともとアイアンサイトとは照門と照星から成る基本的な照準器のことを指すが,「このゲームは,右クリックでアイアンサイトとなっている」などと書かれていた場合,超高性能狙撃ライフルのスコープを覗く行為も意味する場合が多いので注意が必要である。注意してどうなるものでもないが。

 

 

 

こういうものを売っている

 

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 ゲームを始めるにはハンゲームの会員に登録(無料)し,クライアントをダウンロードしてそれをインストールするのである……といったあたりはたいていのゲームで一緒なので,3回目となるといささか照れくさい。いや,照れてもしょうがないのである。
 ゲームに入ると,最初に支給される「スペシャルポイント」(SP。後述)を使って7種類の特殊部隊から一人を選ぶことになる。謎の特殊部隊であるShadow Ranger Groupの女性隊員だけ妙に高価だが,それ以外は同じ値段なので,好きな部隊を選ぶのだ。しかるのち,武器と防具を彼(もしくは彼女)に買い与えれば,戦場に出る準備は万端だ。

 さて,一試合終了すると,経験値である「階級ポイント」と,上述したスペシャルポイントがもらえる。階級ポイントは読んで字のごとくレベルアップに関するものだが,スペシャルポイントはゲーム内通貨である。武器の購入はこのスペシャルポイントで行うことになるのだ。もう一つ,ハンゲーム内で使われるハンコインによって購入するハンコインアイテムがあり,これがつまり有料アイテムになる。ちなみにスペシャルポイントは,チャージゲージに溜められていき,ゲージが一杯になった時点で階級が上がり,一気に10000SP支給となるのだが,マックスになるまでは全然使用できないという仕様。
 なので,たくさんのマッチをこなせば自然にSPが貯まり,それによって武器が手に入る(実際には,7日もしくは30日のレンタル。レンタル期間が終わるとなくなってしまうが,途中で売却することも可)わけだが,SPはまたハンコインアイテムを購入することでもかなりドッちゃり支給される設定で,どうしても有料アイテムに目がいっちゃうなあという憎い仕組みになっている。
 有料アイテムにはキャラクターの見てくれを変える「特殊ヘルメット」(ヘッドショット率が多少は減少する)ものや,敵を倒したときにボーナスアップする「腕まくりシャツ」,そして「キル/デス初期化」など,戦闘に直接影響を与えないようなタイプのものが多い。とはいえ,既述のごとくハンコインアイテムの購入によりSPももらえて,それで武器類もグレードアップできてしまうわけであり,このあたりをどう見るかはプレイヤー次第である。ぶっちゃけ,お金を使えば(いささかなりとも)有利になる雰囲気だ。

 

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動いているものは撃て! 動いていないものも撃て!

 

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 「ミッション」と呼ばれるゲームモードは,大きく「個人戦」と「チームマッチ」に分けられる。個人戦とはいうまでもなくデスマッチ。誰かが規定の人数を倒せばマッチ終了だ。動くものはすべて敵なので,キミのライフルの生け贄にしてあげなさい。デスマッチはルールがシンプルなので,操作や撃ち合いの感覚に慣れる必要のあるビギナー向き。ただ,ときどきベテランが息抜きに来たりもしているので,折悪しく辛く悲しい目にあうかもしれない。それも人生だ。
 レッドチームとブルーチームに分かれて戦うチームマッチにリスポーンはないので,基本的に相手チームを全滅させれば勝ちである(時間制限もある)。そのうえで,チームマッチには以下の4種類のモードがある。

 

爆破モード
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 本連載を読んでいる人ならすっかりおなじみだろうが,一方(レッドチーム)が爆弾をしかけてそれを爆発させれば勝ち。相手となるブルーチームはそれを阻止/解除すれば勝ちである。解除した時点でレッドチームの生存者の有無に関わらずブルーチームの勝ちとなるので,防御側がちょっと有利か。

 

デュエルモード
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 マップにある目標を回収して敵陣のセーフゾーンまで運んだチームが勝ち。「敵陣の」というところがミソで,回収者をオトリにして敵を誘い出すなど,いろいろな戦略が考えられる魅力的なモード。

 

脱出モード
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 脱出地点にたどりつこうとるするレッドチームと,それを阻止しようとするブルーチームが戦う。レッドチームは時間いっぱい戦って脱出地点に一人でもたどり着けば勝利なので,全滅しない限り有利だ。

 

奪取モード
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 いわゆるキャプチャー・ザ・フラッグモード。目標物を自陣に持ち帰ったチームが勝ちとなる。制限時間内に勝負が着かなかった場合は,キル数が多いほうのチームの勝利だ。

 

 

 

何はともあれ,ゴー! ゴー! ゴー!

 

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マップによってゲームモードが決まっているので,慣れてくればプレイ中,「はて,これはどういうゲームモードだっけ?」なんてことにならない(はずだ)

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ときどき,Tabキーを使って自分のチームの状況をチェックしておこう。自分がレッドなのかブルーなのか分からないのでは困りものである>オレ

 

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リスポーンのないゲームモードでやられると,次のマッチまで味方の動きが見られる。あ,この人こんなに立派なライフルを持っている。ほしい

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女の激しい戦い。ユニフォームで敵味方を区別できないので,キャラクターの上に出る表示の色でチェック。とはいえ,同士討ち設定はないので安心だ

 

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グラフィックスはそれなりだが,そのぶんロースペックのPCでも問題なく動く。また,画面にはときどきこのように「ハンゲームからのお知らせ」が表示される

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爆弾設置中の敵を発見。くくく,これでも食らえ。爆弾の設置/解除はワンキーででき,全体的にあまりキーを使わなくていい操作性がありがたいところ

 

 

 

対戦相手には困らない,人気タイトルをキミもぜひ

 

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 さすがに「国内会員登録者数200万人突破」を謳うだけあって,多くのサーバー/チャンネルが満員御礼であり,対戦相手に不足することはなさそうだ。ざっと見,ファンサイトの数も多く,また活動も活発と思われる。NHN Japanも定期的にマップ/アイテムを増やしたりキャンペーンやイベントを開催したりして,盛り上げ活動にもおこたりはない。というわけで,マルチプレイFPSビギナーである諸氏にもオススメのタイトルである。
 最初はつまみ食いでけっこうだ。適当なチャンネルの適当なルームに混じって敵だか味方だかよく分からないままに撃ち倒していこう(ほとんどの場合,撃ち倒されてしまうだろうが)。チーム戦の場合,味方に迷惑をかけてしまう場合も出てくるが,諸君と同じ「訓練兵」,つまりビギナーもかなり多く見かけるので,先輩方にはちょっと我慢してもらおう。彼らも最初は訓練兵だったのだ。
 「なーんで,こう,やられてばっかりなのだろう?」と悩み始めたら,さまざまなTipsを載せたサイトなどを見るときだ。プレイヤーが多いので,情報にも事欠かないはず。公式サイトの「クラン」を使って,どこかのチームに入るのもいいだろう。クランメンバーの募集はいつでも行われているのだ。で,かくして,いつの間にか,黒光りする歴戦の特殊部隊員に育っているという寸法だが,まあ,世の中そんなに順調に物事が進むわけないので,話半分に聞いていただくと幸いです。
 というわけで,一年以上の実績と多数の会員数を誇るこの「SPECIAL FORCE」,カジュアルなマルチプレイFPSに興味があるならぜひどうぞ。

 

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■■松本隆一(やられ役/編集者)■■
 マルチプレイFPSでは,もっぱら「やられ役」として活躍する撃ちまくり系編集者。ゲームの中で撃ち倒されるたび,「最近メガネが合わなくて……」とか「年齢のせいで集中力が……」とか「昼に食べたカツ丼が胃にもたれて……」とか「日本の政治が……」などと誰にともなく語っているようだが,もちろん誰も気にとめていない。それでいいのか,諸君。
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