連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第176回「キャラクター萌え」
そんな私がプロとして男色ディーノを始めて早10年,学生プロレスのときから同じ名前でヤってきているので,それを含めるともう16年。それだけの時間,男色ディーノとして人生を送ってきたことになる。
そしてゲイレスラーとして,こうやってゲイムの連載を毎週書かせていただいているのだが,最近はゲイムについて思ったことを,思ったように言えている。
最初のうちは,あくまでゲイ視点でゲイムについて書いていた。キャラクターが好みだとか,アレが凄そうだとか,ガンランスの龍撃砲がもうエロいモノにしか見えないとか,ビアンカとフローラとでは家が資産家であるフローラだよねとか,それってたぶんゲイ視点じゃないよねとか。そういう切り口で書くことが多かった。
でも,最近はゲイフィルターがあまりかかっていない。どちらかというと,ゲイム好きが高じ過ぎて,ゲイムをプレイしてどういうところが面白く感じたのかをベースにカく……書くことが多くなってる。
この境地に達して気付いたのは,キャラクターを好きになれるかどうかなど,私にとっては取るに足らなくなってしまったということだ。もちろんキャラクターは重要である。しかし,そのキャラクターをどのようにゲイムに落とし込むのか,そのキャラクターの目や口を通して,プレイする我々に何を伝えようとしているのか,私はだんだんソコに注目するようになり,この連載でもそれを伝えるようになった。
そう。ゲイムにおけるキャラクターとは,あくまでゲイムと我々をつなぐメッセンジャーであり,語り部なのである。キャラクター萌え,という言葉があるが,私はそれを認めない。キャラクターを必要以上に愛するということは,ゲイムの本質から目を逸らしているということにほかならないのだ!
先週末は富山,名古屋と2日連続でプロレス遠征だったから,バスでの移動中や宿泊先でヒマなわけ。だから,携帯ゲイム機でまだプレイしてないPSPのゲイムをプレイしようと思ってね。
PlayStation Vitaを買ってからというもの,どうにもPSPのゲイムを進んでプレイする機会が無くなっていたのよね。PS Vita導入後にプレイしたのって,「幻想水滸伝 紡がれし百年の時」くらいかしら。だからクロヒョウ2は,買ったはいいけど,何となく放置しちゃってたのよ。PS Vitaが私の中で熱くなってきている今,PSPを持ち歩くことも少なくなってしまって。
でも,今回は移動が多いからってんで両方持っていったの。そしてバスでほとんど軟禁状態にある中,精神状況が極限まで追い詰められていたんでしょうねえ。バスで軟禁→私,車酔いするタイプ→バスで軟禁→ダメだ寝よう→バスで軟禁→寝て起きてもまだ目的地着かず→バスで軟禁→なんでこんな目に→バスで軟禁→あの頃は良かった→バスで軟禁→思い残すことは無いか?→バスで軟禁→そうだクロヒョウ2まだヤってなかった。
こんな感じで,満を持してクロヒョウ2をヤってみました! もうね,九鬼隆昌がカッコよすぎるわ。惚れてもうた。抱かれてもいいレベル。私,どうやらよくいる直情型の主人公よりも,全体を見ることができる面倒見のいい脇役にときめいてしまうようなのよ。今回もどうやらそうみたい。
さらに言うと,現実は誰にとっても自分という人間が主人公だから。言い換えると,地球上に主人公が数十億人いるわけで,主人公の未熟さでほかの主人公に迷惑がかかって,それがなんとなく許されてしまうっていうのは,私としては受け入れ難い。それよりも方法はさて置き,その人なりにベストを尽くして多くのほかの人に目を向けて,その人達のために自分ができることを最大限にやろうとする人に,私はシビレちゃうのよね。
そういう意味で,九鬼隆昌は凄くカッコいい。ま,キャラクターの好みは十人十色だから,どのキャラクターが好きかはホント文字通り好みの問題だわ。ただ,とくに龍が如くスタジオの作品って,キャラクターの持つ意思や生きてきた過程を表現しようとしているから,そういう点が私はすごく好き。
やっぱり,キャラクターに愛着を持てないと,ゲイムを進めていく気にならないからね。エンターテイメントは,自分以外の誰かに感情移入できるかどうかがポイントだから。感情が動くと書いて感動。なので,そもそも感情を移入できるかどうかが,エンターテイメント作品における最初の入り口になる。
だからこそ! ゲイムにとってキャラクターとは,ある意味でゲイムの本質よりも大事な要素かもしれないわ。だって,キャラクターの性格やそれを後押しするファンによって,勝手にストーリーやゲイム性が走り出すこともあるだろうから。
だから,愛されるにしても嫌われるにしても,とことんヤりきったほうがいい。とりあえず,私は九鬼隆昌に抱かれたい。チョイ悪くらいがちょうどいい。チョイ悪で暖かい部分を隠している感じがすごくいい。超好み。
さて,そんな感じで久々にゲイム内のキャラクターに恋してしまいましたよって話だけれども(矛盾なんてしてないわよ? やだなぁ)。クロヒョウ2,キャラクターが魅力的ってだけじゃなく,ゲイム自体,前作よりだいぶ遊びやすくなってるわよ。
「クロヒョウ」シリーズの特徴として,「龍が如く」シリーズに比べて,自分の戦闘スタイルを構築できる要素が大きいの。それによって,どちらかというと龍が如くシリーズよりは,バトルに寄った作りにはなってるのね。ただ,今回はサブストーリーが充実しているから,そういう意味ではストーリー部分のボリュームがアップした印象があるわね。
そういう改良点はキャバ嬢攻略にも用意されていて,今回は「キャババトル」なる引き留め工作まであって,妙にスリリングになっているわ。私としては「なんで金払ってまで引き留めなあかんねん!」という気持ちになってしまうんだけど,そりゃまあ,吾輩がゲイであるからでしょう。
そんな感じで,まだPSPは現役じゃい! という人は,クロヒョウ2をプレイしてみてはいかがでしょうかね。イヤ,キャラクターうんぬんはヌキにして,ホント単純に面白いから。龍が如くシリーズ全般に興味がない人でも,アクションゲーム好きなら一度ヤっておいていいんじゃないかしら。
で,今週はここら辺でお開くんですけども,久々に予告しちゃおっかな〜。来週は待ちに待った「ファイアーエムブレム 覚醒」,そしてついに! 「三國志12」の発売ですよ奥さん! 6年ぶりですよ! 1.5オリンピックですよ! 待ちましたよ! 買いますよ! ヤりますよ! カきますよ! お楽しみに! どちらかというと私が楽しみ! また来週!
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 3:「ワールドサッカー ウイニングイレブン 2012」
PlayStation Vita:「プロ野球スピリッツ2012」
PSP:「クロヒョウ2 龍が如く 阿修羅編」
Wii:「いただきストリートWii」
ニンテンドー3DS:「新・光神話 パルテナの鏡」
Xbox 360:「トロピコ4 日本語版」
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- 関連タイトル:
クロヒョウ2 龍が如く 阿修羅編
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