男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ：第184回「TOKYO JUNGLE劇場」

著者近影

　オイ！　オイ！　オイ！　今週はな，今週はな！　オイ！　先週の宣言どおり，あるニンテンドー3DSの！　3DSの！　3DSのソフトを紹介するんじゃ！　なあ，オイ！（分からない人は「大仁田劇場」で検索）
　……でもな，真鍋〜。おい，真鍋さんよぉ〜。予定はなぁ〜。あくまで予定なんじゃ〜。分かるか……真鍋さんよぉ。お前は，電流爆破が見たいか。俺は，俺はなぁ……嘘吐きなんじゃ！　お前ら，嘘吐いたことないんか！　オイ！　予定は変更じゃあ！　3DSの！　3DSの！　3DSの！　あるソフトを紹介しようと思ったが！　変更なんじゃ！　オイ！　オイ！
　今週はな！　今週紹介するのはな！　PS3の「TOKYO JUNGLE」なんじゃ〜!!

　ハイ，テンションが上がるテーマ曲「Wild Thing」が流れたところで，今週のソフト紹介をするわよ。なぜ予定を変更してまで，TOKYO JUNGLEを紹介しようと思ったかというとですね，このTOKYO JUNGLEはズバリ，熱心なゲイマー以外の人にまで届いてるんじゃないかと考えているの。
　というのも私，こうやって毎週ゲイムのことを書いていると，いろいろな人から「最近，面白いゲイムある？」って聞かれるのよ。そういう質問をされがちだということも，この連載で何度か書いてるのに，それでもやっぱり「面白いゲイムある？」って聞かれるわけ。
　まあ，聞かれることについて迷惑だとは思っていない。ただ，私にそうやって聞いてくる人に言いたいのは，「むしろ私が聞きたい」ってこと。毎週文章で多くの人にヒヒョーを伝えるんだもん，どうせだったら面白いゲイムを紹介したいじゃない。
　それに，私は別にゲイム業界の人間ではないからね。街中に溢れるほどいる，ただのゲイム好きのゲイレスラーなのよ（編注：ゲイレスラーはあなたぐらいじゃ）。だから，ゲイム業界の内部情報なんてこれっぽっちも知らないし，必死に情報収集をしているわけでもない。ひょっとしたら，毎日4Gamerの記事をチェックしまくっている人のほうが，よっぽどゲイム情報について詳しいかもしれないわ。なので，意外と普通の答えしか返せないの。それを分かったうえで聞きに来てください，と。こう思うわけであります。


　で，話を戻すと「面白いゲイムある？」とは別に，最近ある質問が多いことに気付いたの。それが「TOKYO JUNGLEって面白いんですかね？」。
　イヤ，だから私は，そこらによくいる，ただのゲイムが好きで個人の性癖をリングに持ち込んでいるゲイレスラーですからね。発売されてもいないゲイムが面白いかなんて知りませんて。
　とはいえ，ゲイムに若干詳しい人も，まるで詳しくない人も，「モンスターハンター」シリーズだけをずっとヤっている人も，「バイオハザード」シリーズにしか興味がない人も，どういうわけだかこの一週間，私に上記の質問を投げかけてきたのよ。
　どうやら，TVCMが心に引っ掛かったみたいで。私はあんまりTVを見ないから，CMを見たことすらもないんだけど，ポメラニアンが弱肉強食の世界をサバイバルするって部分が興味を引いてるみたい。
　実はこれって重要で，なまじゲイムに詳しくなっちゃうと，この「ポメラニアンがサバイバルをする」って部分が強調されているのを見ると，「いやいや，そういうゲイムではなく，実は草食動物をはじめ，相当な数の動物でプレイできてだね」とか「実は何年か前に発表はされていたんだけど，何かが起こったに違いない空白の時間があって，ここ半年でまたゲイム発売情報に再浮上した特殊なタイトルでね」とか，そういう解説をしてしまいたくなるもの。
　でも，普通にゲイム好きな層にはそんなこと関係なくて，「ポメラニアンがどうなっちゃうんだろう？」っていう興味しかないのよね。そんなもんなのよ。業界内で話題になっていることでも，そこから一歩外に出てしまうとと，単に取るに足らない情報になってしまう。逆に，業界の外に響いた情報は，それがたとえ業界内で使い古されたものでも，世間的には斬新と捉えられてしまう。
　結局は，円の外側への響かせ方なのね。それがTOKYO JUNGLEに関しては，（少なくとも私の周りにいる円の外側の人々には）響いていた。そういうことなのです。まだどれだけ売れているかは分からない状況だけど，ひとまずPS3のゲイムにも，まだけっこうな可能性は残ってるんだなと思ったわね。とまあ，そんな感じなので，急きょ発売直後のこのタイミングでTOKYO JUNGLEについてヒヒョりますよ。気になってる人は参考にしていただければと。


　先にケツ論だけ述べさせていただくとですね，面白いですTJ。あ，もうTJと略させていただきますよ。望むと望まないとに関わらず。「東ジャン」だと中国の香辛料っぽい，あるいはマンガの週刊誌っぽいし，「トングル」だと韓国語っぽい，もしくは「北斗の拳」でいうところの鬼が哭く街カサンドラの獄長っぽい。だからいっそ，アルファベットの略でいいんじゃないかと。ヒップホップっぽくていいでしょ？　ヘイTJ！　かませYEAH！　YEAH！　YEAH！　気分上々の！　……ほら，ノれるでしょ！　なのでTJで。
　TJ面白いです。何が面白いって，プレイしていると，その動物の子供を繁殖できるんだけど，基本的に世代交代を重ねれば重ねるほどその動物の能力がアップしていくっていう点。これは（メーカーは違うけど）「無双」シリーズで，プレイすればするほど武将の能力が上がっていく感覚と近いわね。これでプレイモチベーションが上がるの。
　で，プレイが進むにつれて，使える動物がどんどん増えていくわけなんだけど，やはりこのゲイムで心を揺さぶるカギになっているのはポメラニアンだと，私は思う。なぜなら，ポメラニアンって最初から使える動物なんだけど，ポメラニアンがだんだん強くなるうちに，「このポメを強く育てなきゃいけない」っていうよく分からない使命感が芽生えてきてしまうのよ。
　これは，ポメラニアンっていうのが絶妙に感情移入しやすい犬種だからだと思うわ。柴犬やダックスフントではなく，ポメラニアン。犬類でも，ケンカ最弱グループにしか見えないポメラニアン。きっと，我々人間がイメージしやすい弱者ってことなんでしょうね。ここでポメラニアンを選んだ作り手のセンスは，素晴らしいと思う。異質感や，ビジュアル的な可愛さ，広告の打ちやすさ，あらゆる意味で，このゲイムのメインキャラとしてしっくりと来てる。ゲイム全般を見ても，動物というリアリティあふれるキャラクターを高いレベルでゲイムに生かせていると思うわ。


　あと，操作してて気持ちいいアクションになっているのも素敵。ゲイム内で操作に対してどういう結果になっても，納得できてしまうのよ。例えば，それこそポメラニアンがオオカミを倒しても違和感がないし，もし殺られてしまっても「まあ相手はオオカミだしな」って思えてしまう。だから，アクション的な不満もなく，素直にプレイを重ねられる。
　アクションゲイムにおいて，自分の操作に対して納得できるかどうかって，地味に大事な要素だと思うんだけど，そういう意味ではこのTJは問題なし。なので，アクションゲイムが苦手でも，プレイしていてさほどストレスは感じないはずよ。
　ストーリーもいいわね。まだクリアしてないからストーリー全体の評価はできないけど，先が気になるってことは，モチベーションを保つ上で重要なわけじゃない。なので，仮に自分が好きな結末ではなかったにしても，ストーリーが気になるっていう時点で，すでに素晴らしいものになっているんだと思うわ。
　あと，個人的な好みとしては，たまに表現が尖っている点も推したい。例えば，繁殖相手のメスに「アゲメス」「タダメス」「サゲメス」の三種類がいる点。当然，アゲが一番いいんだけども。何がアゲで何がサゲなのか。動物なのを良いことに，完全に遊んでやがる……！　とまあ，こんな感じですTJ。
　オススメ度でいったら「ちょっとでも引っかかってるなら買え！」の80％越え。なので，ここしばらくは「なんか面白いゲイムない？」って聞かれたら，TJをすすめてみることにするわ。


　おい，真鍋……俺は……怖い。いつだって怖いんじゃ。リング上では男の肉体をまさぐり，連載には無理やりプロレスネタを持ちこみ……正直，いつだって，怖い。真鍋，お前は笑うかもしれんがな……でもな……これが俺の生き様じゃ!!　オイ，真鍋！　お前は俺が先週の時点で，今週何を紹介する気だったのか知りたいんかー！（知りたいです！）馬鹿野郎！　お前は，また来週……胸いっぱいの実況を……胸いっぱいの編集をしてくれ……俺の！　俺の！　俺の！　生き様を綴った原稿を！
　なかなか日本語的におかしい部分を直して！　とがり過ぎた表現を丸めて！　そして！　何より読者に読みやすいように！　……胸いっぱいの記事に仕上げてくれ……これが！　これが！　これが俺の生き方じゃ！　出てけ！　出ていけ！　そして！　また来週帰ってこい！　いいな！　分かったら出てけ！（編注：眞鍋アナじゃないし，最後ポーゴさんだし）

今週のハマりゲイム
（文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム）
PlayStation 3：「TOKYO JUNGLE」
PlayStation Vita：「プロ野球スピリッツ2012」
PSP：「CONCEPTION 俺の子供を産んでくれ！」
Wii：「いただきストリートWii」
ニンテンドー3DS：「GUILD01」
Xbox 360：「トロピコ4 日本語版」

■■男色ディーノ（プロレスラー）■■ ディーノ選手は明日（6月15日），江戸川区の東部フレンドホールで「マサ高梨凱旋＆復帰一周年大会 〜みなさんのおかげです〜」に，その翌日（6月16日）には，牛久市運動公園体育館サブアリーナで「茨城でいかっぺよかっぺ2012」に出場するなど，相変わらず本業が大忙し。それはさておき，今年中に結婚するという目標に向けて，何か前進したのかと聞いてみたところ，「だんだんどうでも良くなってきたので，そろそろ行動しないとやばいのよ」とぼやいていたので，某大手ポータルのお見合いサービスへの登録をオススメしてみました。「それなら簡単そう！　登録するわ！」と言っていましたが，果たして。