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LoL国際大会「LCP」ってなーに? “例年のLJLとの違い”や“フィアレスドラフト”などについて,2025年の変更点をざっくり解説
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印刷2025/01/17 08:00

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LoL国際大会「LCP」ってなーに? “例年のLJLとの違い”や“フィアレスドラフト”などについて,2025年の変更点をざっくり解説

画像集 No.021のサムネイル画像 / LoL国際大会「LCP」ってなーに? “例年のLJLとの違い”や“フィアレスドラフト”などについて,2025年の変更点をざっくり解説

「今度あるLCPってなに? LJLは? FORGEとかついてるけどなに?」

 きっかけは担当編集からのそんな質問だった。約2週間前,いつものように「League of Legends」(LoL)の大会“League of Legends Japan League(LJL)”特集の相談をしていたときの会話だ。

 今年の大会模様は変化が大きく,以下のように変わる。

・LJL(日本リーグ)の強豪チームは,LCP(国際リーグ)で戦う
・LJLは,LCP昇格をかけた大会になる


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 継続して情報を追ってきた人ならいざ知らず,いきなり「LJLがAPAC地域と一緒になった」と言われてもしっくりこない人は多いだろう。

 というわけで本稿では,本日2025年1月17日より開幕する国際リーグ「LCP 2025」,ならびに1月18日開幕の「LJL 2025 FORGE」をざっくり解説していく。新規導入の“フィアレスドラフト”にも注目だ。


「LoLざっくり用語解説」


■文中の「レーン」と「ロール」の呼称:
・レーンの話はカナ表記(トップレーン,ジャングル)
・ロールの話は英語表記(top,jg)

■チャンピオン:LoLのプレイアブルキャラクター

■top:トップレーン担当。マップ上部の道を守る役割。前線を張りやすいチャンピオンが選出され,1vs.1の戦いを要求される

■jg:ジャングル担当。マップ内の暗い森林地帯を動く役割。各レーンに干渉できる司令塔。観戦時はjgに注目すると,戦闘の起こる場所が分かりやすい

■mid:ミッドレーン担当。マップ中央の道を守る役割。大きな範囲ダメージを出す後衛や,敵後衛を刺すアサシン系チャンピオンが選ばれやすい

■bot:ボットレーン担当。マップ下部の道。ここには以下の「adc」と「sup」の2プレイヤーが配置される

■adc:アタックダメージキャリー。チームの最大火力が求められる役割。いわゆるdps。1人だと貧弱なので,supに守られながら成長する

■sup:サポート。adcをはじめ,チームを守る役割。bot以外を動き回ることも多く,jgと同じく戦いの火蓋を切ることも

■パッチ:ゲームバージョン。LoLでは2週間ごとにパッチが提供され,短期間でゲーム環境(メタ)が変わる

■バン&ピック:試合前に,両チームがどのキャラクターを取るか(ピック),相手に使わせないか(バン)を決める時間。ドラフトとも呼ぶ

■メタ:ゲーム内でどのチャンピオンが強いか,どんな動きが強いかなどの意。カードゲームの「メタを張る」「メタる」といった意味合いの用語とは異なる



ざっくりその1「LJLはどうなったの?」


「今年のLoL競技シーンは,なんとしょっぱなから国際戦を楽しめちまうんだ! しかも全チーム,バカみたいにクッソ強いぜ!」

 ひと言でざっくり伝えるとこんな感じだ。例年のような,日本チームが国内大会でぶつかり合うLJLは“半分なくなった”。

 LCPの正式名称は「League of Legends Championship Pacific」だ。こちらはAPAC地域(アジア太平洋地域)で活動する精鋭8チームが,開催地である台湾に集い,しのぎを削り合う国際戦となる。

 日本からは,昨年の覇者「SHG(Fukuoka SoftBank HAWKS gaming)」と,長年の王者「DFM(DetonatioN FocusMe)」が参加する。ほかの参加チームも「Talon Esports(旧:PSG Talon)」に「GAM Esports」と,それぞれ国・地域を代表する面々がそろっている。そのため必然的に,初戦からハイレベルな試合が予想される。

今までの日本勢は「LJLを勝ち抜き,そこで初めて国際戦」だったため,国際線の機会はかなり少なかった。でも今年は,最初っから国際戦を見られちまうってこと!
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 LCPを制したチームは,次に控えるもっとドデカい世界大会(MSIやWorldsなど)に招待される。そこで対峙する相手も,世界中の“LCPと同規模”かそれ以上の大会を勝ち上がってきた猛者たちだ。

 ちなみに,LCPはAPAC(アジア太平洋地域)の大会だが,韓国などは参加しない。世界最強の栄冠を何度も勝ち取っているどちゃくそ強豪地域はその実績から,国内リーグだけで世界大会に進出できるためだ。このあたりは「VALORANT」など,ほかの競技タイトルとも違う点である。

 ともかく,日本のLoLプロシーンはLCP参加により「海外の強豪チームと気軽に(なんて言えないほど狭き門だが……)戦える経験」を養いやすくなった。これだけでも日本勢の強化が期待できてしまう。

昨年のWorlds 2024の優勝チームは,かの有名なFaker選手を擁する韓国の「T1」。大ファンである筆者も授賞式を大泣きしながら見ていた。こうした韓国などは“国内リーグが世界の頂点争いに匹敵する地域”と認知されている
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「世界大会への切符がLCPにしかないってなると,ここに参加できないほかの日本チームはどうすればいいの……?」

 と思った人も安心してほしい。ちゃんと機会が用意されている。日本でその機会を担うのが,立場と役割を変えたLJLだ。

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 LJLは今シーズン,3月・4月・5月・6月の「計4回開催」だ。

 3月〜5月は各月,最初に“最大64チームが参加するオープン予選”から始まり,トーナメントを繰り広げる。そこで優秀な成績を収めたチームにはチャンピオンシップポイントが付与され,ポイント数の上位6チームは,6月の「LJL FINALS TOURNAMENT」に挑戦できる。

 そして,ここで優勝したチームは“LCP昇格戦の出場権”を得られる。昇格戦は1年のシーズン終了後,1度きりの機会しかない。

 昇格戦で立ちふさがるのは,LCPで戦績下位となった降格戦参加チームだ。ここで負けた場合は(同様のフォーマットが来年も継続されるならば)次の1年,またLJLから勝ち上がらねばならない。LCP参入も,その先の世界大会も,非常に狭き門なのである。

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 LJLという伝統の大会はちゃんと残っているが,今後は「華形のLCP」と「2部的なLJL」という見られ方になっていく。野球でもサッカーでもなんでもそうだが,スポーツシーンでよくある1部・2部のリーグ制では,ファンの注目度に明らかな差が生まれる。
 LJLの興行的な注目がこれまでのように続くかは分からない。どちらかしか見ないのはファンの怠慢ではなく,人の摂理だ。

 とはいえ,LJLには「このメンバーなら国際戦も余裕では?」みたいなメンツを集めた“REJECTのLoL部門”が参戦表明するなど,ワクワクさせてくれるところが多い。最大64チームのオープン予選には「個人で集めた仲間チーム」なども応募可能らしく,夢の間口も広がった。
 これまでの精鋭プロチームのリーグ戦ではなく,大量のチームのお祭り感覚なトーナメントといった雰囲気は,確実に新たな風を運ぶ。

 なお,オープン予選は大会配信が予定されていないが,メインステージの開幕である1月30日からは配信されるとのこと。LCPとは別腹でLJLを追えば,例年より2倍も3倍もプロシーンを楽しめるだろう。

LJL 2025シーズン フォーマット


 ついでに,LCPの降格戦についても説明しておく。LCPでは以下の画像のように,上4枠の大会パートナーチームは降格なしで,下4枠のゲストチーム(日本はDFMが該当)の戦績下位2組が降格戦を受け持つ。

 前提として「ゲストチーム内に,同じ地域のチームが2組以上がいる場合,該当地域の最下位チームと,他地域の最下位チームが降格戦を行う」という。要するに地域枠の最低限の担保かと思われる。

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ゲストチーム枠には,ベトナム代表チームが2組。この画像の地域協議制の左パターンに該当するはず。この場合,ベトナム地域内で勝ち上がったチームと対戦する……はず
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 今回は,MVKE(MGN Vikings Esports)とTSW(Team Secret Whales)が同じベトナム地域代表という扱い(のはず)なので,この2チームは戦績に関わらず降格戦に絡むことになる……はず。

 また,ゲストチーム最下位が挑むフリー・フォー・オール戦で「タイ,フィリピンなどの他地域からのワイルドカード王者が勝った場合」は,地域参加枠が減る……のかもしれない。

 なにぶん今年初のフォーマットとあり,上の画像を見てもちょっと自信がないので,詳しくは以下の解説資料を参考にしてもらいたい。


LCP 2025 フォーマット情報

LCP 2025 シーズンガイド




ざっくりその2「世界大会が年3回に」


 変更点はまだまだ山のようにある。まず,LoLの世界大会(LCPなどの優勝チームが集う頂上決戦)はこれまで年2回の開催だったが,今年から「年3回」になる。それに応じて世界中のリーグ戦が1回多くなる。

 これまでのLJLで例えれば,春の「LJL Spring Split」,夏の「LJL Summer Split」に加えて,秋の「LJL Autumn Split」が新設されるようなものだ。LCPもこれにならい,3スプリット制で戦う。

 本日開幕のLCPでは,新設されたスプリット「Season Kickoff」が幕開けする。ここでは総当たり戦で上位6チームを決めたのち,さらに優勝した1チームが,次なる世界大会に初代LCP代表として進出する。

 あとのシーズンは,次期の「Mid-Season」がMSIをかけた大会で,最後の「Season Finals」がWorldsをかけた大会となり,Finalsの最終順位によって降格戦チームが決まる。当人らは楽観視しないだろうが,ある意味“Finalsでどうにか粘れば”降格に絡まないで済むのだろう。

1年に,世界大会進出をかけた3つの国際戦大会がある
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 Season Kickoffでは「フィアレスドラフト」が採用される。ざっくり言えば「全チーム,1試合中のBO3(かBO5)内で1度使ったチャンピオンは,もう使っちゃダメよ」というものだ。仮にラウンド1でガレンをピックしたら,ラウンド2以降は両チーム使ってはならない。

 フィアレスバンなどとも呼称されるこの制限は,もちろん通常のバン&ピックとは別にある。そのため「ドラフト段階でアッシュが通常バンされたとき,アッシュは試合に出ていないので,次の試合で(またバンされなければ)使っていい」。焦点は試合に出たか否かだ。

 フィアレスドラフトの制約は,1試合中にどんどん重くなっていく。なんせ1ラウンドするだけで“次戦は計10体のチャンピオンが使えない”のだ。BO3最終戦なら20体がフィアレスバン。ドラフト時の通常バンも含めれば計30体が使用不可。BO5最終戦なら50体制限である。

おさらい「1年に,世界大会進出をかけた3つの国際戦大会があって,各大会でリーグ戦やトーナメント戦を行う」といった仕組み
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 筆者は一足先に,同フォーマットを採用済みだったLPL(中国大陸のリーグ)を見ていて思ったが,見る側がすべて記憶しておくのは無理だ。BO3ならギリ可能かもしれないが,BO5はマジで無理。ドラフトを予測しながら見る,という楽しみ方はちょっと難しくなった。

 一方で「なにが出てくるか分からない」のは楽しい。従来の大会は,どのチームもメタの20体くらいで回っていたが,フィアレスドラフトのときは,メタに縛られない意外なチャンピオンが飛び出てくる。

 コーチ陣の負担は大きく,選手側もチャンピオンプール(持ちキャラの数)の資質がさらに高水準で求められるだろうが,「メタ的に不遇とされるけど,〜〜選手の持ちキャラ出たあ!」みたいなサプライズは出やすくなるだろう。今からどうなるか楽しみで仕方がない。

つまり,通常の大会ではあるあるというか,それが当たり前であった「毎戦,トンファーゴリラとサソリのマッチアップしか見てねえな……」みたいなことが確定でなくなる
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 それと,今シーズンはゲーム環境に新たに加わった要素「力の偉業」「アタカン」が,メタを変化させている。

 力の偉業は,ファーストブラッド,ファーストタワー,エピックモンスター3体撃破の条件のうち,いずれか2つを達成すれば“ブーツ強化&上位ブーツを購入可能になる”というシステムだ。

 アタカンのほうは,新バフを付与するエピックモンスターである。

今シーズンのテーマは“ノクサス”。サモナーズリフトの色味もちょっと赤っぽく
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 力の偉業は……まあすでに各方面でいろいろ言われているが,現状はそこまで大きな影響を与えていない。LPLの試合を見ていても,条件を満たした側のチームがブーツを強化することはまれであり,“今のところは”あまり気にしなくてもいい,という声が大きい。

 ただ,個人的にはファーストタワーやエピックモンスターの取り合いなど,試合序盤に白熱できるポイントが増えたことで,観戦がよりおもしろくなった。なので,とてもいい変更だと思っている。

実装当初こそ「ファーストブラッド取られたら負けなゲーム」なんて言われていたが,いろいろと調整が入り,今では良くも悪くもそこまでの脅威ではなくなっている
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 どちらかというと問題はアタカンだ。こいつはちょっと,いやかなり強力すぎる。アタカンは試合中に起こったアクション数(キル数やダメージ量)に応じて,「災禍のアタカン」と「貪欲のアタカン」のどちらかの形態が出現し,倒したときのバフ内容も異なるのだが……。

 貪欲のアタカン。こっちがとくにヤバい。

左が「災禍のアタカン」。右が「貪欲のアタカン」。試合中のキル数やダメージ量が多いと災禍のアタカンが出現するが,プロの試合だと慎重なせめぎ合いゆえアクション数が少ないこともあり,ほぼ貪欲しか出現しない
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出現位置はtopあるいはbot寄りの川。よりアクションが多かった側に湧く
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 貪欲のアタカンの恩恵は,なんと“150秒間,1度だけ倒されてもホームで即時復活できる状態効果を付与”だ。相手に入るキルゴールドも100ゴールドだけで(本来は300),シャットダウンゴールドもなし。

 つまり,どれだけ雑に集団戦をしてもよくなる。無理やり敵の本拠地を狙いにいってもいいし,バロンが湧いているなら雑に触ってみてもいい。最小負担でやりたい放題する権利をもらえるに等しいのだ。

 もちろん,それを成すためのチームプレイは必須だが。

貪欲のアタカンを倒した直後なら,もし倒されてしまったとしても……
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本拠地で即復活! このままアイテムを買ってテレポートで合流したっていい。強すぎる
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 アタカンが湧くのは試合時間20分だ。LPLでは,アタカンを確実に取るために有利を築きたいという観点からか,ピックも比較的“パワースパイクが早めのチャンピオンを多め”にしている印象を受けた。

 この点はメタの研究が進めばもっと変わってくるだろうが,現状ではがっつりレイトゲーム向けのチャンピオン構成は,貪欲のアタカンの存在により少々難しくなったように感じる。

あと,忘れちゃいけないのがこの「ブラッドローズ」。攻撃すると収穫でき,チーム全体に経験値&ボーナスステータスが付与されるオブジェクトだ。この花をどれだけ集められるのかも勝敗に関わる
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 余談だが,ラウンド序盤にtopとbotのチャンピオン配置を入れ替える“スワップゲーム”はいまだ健在である。
 これは,ミニオンから経験値を取得できる範囲が広がったことと,topとmidのタワーが柔らかくなったことが主な要因だ。

 例えがLPLばかりで恐縮だが,世界屈指の強豪リーグの動きを見ている限りだと,ほとんどの試合が“スワップからのスタート”となっていた。このことからも,LCPも同様の流れを汲むかと思われる。

「そりゃ,こういう変更が入ればスワップはされるだろうなあ……」という感じではある。今後の調整がどうなっていくのかに期待
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ざっくりその3「で,日本勢はLCPで勝てそ?」


 最後はまたざっくりと「日本勢はLCPで勝てるのか」の話をする。

 先に結論だが,個人的には「けっこうイケるのでは?」と希望を抱いている。細かく言うと「DFMは変化の影響で,序盤苦戦しそうだけど最終的にいい位置までいきそう」「SHGはチームを引っ張るEvi選手が健在で,Talon Esports,GAM Esports以外には安定して勝ちそう」と予想している。ここでは先にDFMから話すが,DFMは選手変更の影響が大きい。




 LJL発足時にプロゲーマーとしてデビューした大ベテランにして,DFMの歩みを長年支えてきた,DFMのボットレーンを象徴するYutapon選手が,選手活動を休止した(※引退ではなく休止)。

 さらに,ジャングルを巧みに駆けつつ,DFMの司令塔もこなしていたSteal選手が現役を引退し,戦線からいなくなった。この2人の離脱の影響は,チームとしてはかなり大きいと見るべきだろう。

 両者ともにチーム在籍期間が長く,ハンドスキルも文句ないほどに高かった。DFMは空いた穴を埋めるのが容易ではない。そのため,シーズン序盤は選手面の調整に費やすのではと考えられる。

 とはいえ,残ったRayFarky選手もAria選手も,ソロレーンで勝ち筋を作れる強者だ。Yutapon選手の後任であるMilan選手も,当時いきなりの出場となったLJL Final 2023で見事なプレイングを見せてくれた。国際戦に慣れさえすれば,しっかりと活躍を見せてくれるはず。
 まずはシーズン序盤戦で,後半戦に進出できる上位6チームに食い込めるかどうか。そこが最初の岐路になるだろう。

上でも張った画像を再掲。LCPのSeason Kickoffではまず,全チーム1回ずつの総当たり戦を行い,上位6チームが後半戦の「Qualifying Series」へと進出できる
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 SHGのほうは「チーム内の言語問題さえクリアすれば,スムーズに勝ち進めそう」といったところだ。

 こちらも,ここ数年で覚醒したかのように,数々の輝かしいプレイを見せていたDasheR選手の引退が手痛いものの,LCK 1部でプレイしていたFATE選手に加え,T1でコーチをしていたmoment氏が加入したことで,さらなるパワーアップを図っているのが見て取れる。



 Evi選手のXアカウントを見る限り,言語の課題も日々解決されているようなので,あとは実戦でどこまで擦り合わせられるか。

 長年,PCS地域の王者であったTalon Esportsや,英雄Levi率いるGAM Esportsには,間違いなく苦戦を強いられる。だが,それ以外のチームにはスッと勝ってしまうんじゃないか。そんな期待をさせられる。

 なんとなく「どの選手を見ても,国際戦における不安が感じられない」というのが,今のSHGを見たときの率直な感想だ。

Courage選手だけがやや未知数か。まずは初戦に注目したいところ
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 まあ結局,「メンバーの調整がどんだけうまくいくかだよね!」という感じではある。従来の国際戦は“長き戦いを経て完成したチーム同士のぶつかり合い”であった。しかし,今回はまるまる国際戦だ。シーズン開幕直後に求められる調整力はこれまでの比ではない。

 といっても,これは海外勢だって同じである。いろいろと見て回った感じだと,だいたいのチームが2〜3人ほどメンバーチェンジしていたため,それなりに調整が必要なはず。日本勢は選手間の言語の壁が課題になりがちだが,それをクリアできれば必ずいい結果を残してくれる。

 LCPの開幕戦は本日1月17日から。日本勢の試合はいきなり初日,21:30から「SHG vs.GAM」の大一番が待っている。
 台湾で戦う彼らのもとへ,ともに日本から声援を送ろう。


■LCP 2025 Season Kickof Week 1のスケジュール

※日本時間

〇1月17日(金)
19:00 - CTBC Flying Oyster vs MGN Vikings Esports
21:30 - Fukuoka SoftBank HAWKS gaming vs GAM Esports

〇1月18日(土)
19:00 - DetonatioN FocusMe vs Team Secret Whales
21:30 - The Chiefs Esports Club vs Talon

〇1月19日(日)
19:00 - MGN Vikings Esports vs GAM Esports
21:30 - Fukuoka SoftBank HAWKS gaming vs CTBC Flying Oyster

<配信チャンネル>
Twitch:https://www.twitch.tv/riotgamesjp
YouTube:https://www.youtube.com/LoLeSportsJP

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