［G-Star 2011］1000体近いキャラが入り乱れる攻城戦がウリのMMORPG「MONARCH」。βテストを2012年夏以降に実施

　「G-Star 2011」のB2Bエリア（商談用エリア）にあるCJ E＆Mブースの壁に，MMORPG「MONARCH」のイラストが描かれていた。「MONARCH」といえば，2008年12月に「Project MONARCH」として発表されたMAIUS GAMESが制作中の作品で，中世のヨーロッパを舞台に，多数の傭兵や英雄キャラクターを引き連れての大規模戦闘が楽しめる「部隊招聘システム」が特徴だ。

　“2011年下半期のオープンβテスト実施を目標”とお伝えしていたが，今回のG-Starではそれらしき動きは見られなかった。そこで，本作の進捗を，同ブースにお邪魔して聞いてみることにした。


　本作は，システムの開発で試行錯誤を繰り返しているとのことで，まだまだ完成には遠く，公開できるまでに至っていないという。βテストが行えるのは，早くても2012年の夏ぐらいになるそうだ。

　本作の特徴は，アクション要素が強いということと，傭兵を連れて戦う部隊招聘システムの存在で，対人戦を含めた大規模戦闘が楽しめる。「攻城戦」は100人対100人で争うのだが，各プレイヤーが傭兵を連れていけるので，場合によっては1000体を超すキャラクターが入り乱れるという，もの凄い規模になるのだ。これほど大規模になれば，システムの構築だけでなく，バランス調整もかなり大変になるのは，想像に難くない。

　さらに攻城戦では，城の壁やドアを破壊するといった，“オブジェクト破壊”が用意されている。しかしオブジェクト破壊は，サーバー負荷が高いため，最適化が必要なポイントとなり，開発が遅れる原因の一つになっているようだ。

　ちなみにプレイヤーキャラクターは，戦士やアーチャー，クレリック3種類の職業から選択できるとのこと。またキャラクターの攻撃は，基本的に範囲攻撃になっており，例えば剣をなぎ払えばターゲットだけを攻撃するわけではなく，その周囲の敵にも攻撃が当たる。これは，1対1の戦いではなく，戦争のシチュエーションにおける1対多数の状況を想定しているからだそうだ。

　また，プレイヤーが雇える傭兵の数は，レベルによって増えていく。攻城戦などが楽しめるころには，どれくらいの数の傭兵が操作できるのか，気になるところだ。
　なお傭兵は成長させられ，数は多くないもののスキルを身につけていく。途中で解雇もできるが，できるだけ同じ傭兵を使い続けたほうがいいかもしれない。



　PvEでは，傭兵を使って戦えるモンスターと，プレイヤーキャラクターのみで挑むモンスターが存在するという。後者は一般的なMMORPGと同様に，プレイヤーの力だけで戦うことになり，ほかのプレイヤーと協力しての討伐がメインのものとなりそうだ。

　まだ，多くの項目で調整やテストが必要だという本作。Kim氏は，できれば日本でのサービスも考えたいと話していたので，本作の完成と今後の続報に期待したいところだ。

　なお，本作の大規模な戦いの様子が分かるムービーを入手したので，合わせて確認してほしい。開発中のものながら，このワラワラ感はなんとも期待できそうだ。