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いにしえのオリファンを最新技術で作ったらどうなる? MSI製グラフィックスカードのコンセプトモデルで懐かしい気持ちになった
コンセプトモデルの1つとして展示していたのは,NVIDIAのデスクトップPC向けGPU「GeForce RTX 5060 Ti 16GB」を搭載する「GeForce RTX 5060 Ti 16GB TWIN FROZR 2025 OC」だ。
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本製品は,「GeForce GTX 400」シリーズや「GeForce GTX 500」シリーズといった世代の製品に採用していた独自クーラー「Twin Frozr II」を最新技術で作り直しているようだ。こんなメガネっぽいデザインの製品があったことを思い出した,というか筆者はその当時「N560GTX Twin Frozr II OC」を使っていた。家の押入れを探せば見つかるかもしれない。
かつてのTwin Frozr IIは,ヒートシンクにアルミニウム合金を採用していたのに対して,最新のTwin Frozr IIは,アルミニウム合金に銅を合わせた複合素材となっている。これにより,熱の伝導効率が向上するという。また,冷却ファンも最新の「GeForce RTX 50」シリーズに使われている「STORMFORCEファン」を採用するのもポイントだ。
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もう1つのコンセプトモデルとなる「GeForce RTX 5070 12G CYCLONE VISUAL OC」は,「GeForce RTX 5070」を搭載したグラフィックスカードで,少し大きめのシングルファンを備えた「Cyclone」クーラーを最新技術で再現している。
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Cycloneクーラーは,GeForce GTX 400シリーズに加えて,ATI時代の「Radeon HD 4000」シリーズに採用していた印象だ。その特徴的なデザインを覚えている人もいるだろう。筆者も秋葉原のPCパーツショップでよく見かけた。
最新のCycloneクーラーは,ファンの中央部分に小型の液晶ディスプレイを備えており,MSIのマスコットキャラクターであるラッキーくんの楽し気な様子を表示していた。ファンが回転しても液晶パネル部分は回らない仕組みとのことだ。
懐かしいデザインのグラフィックスカードを見ながら,あれこれ思い出してしまった。今回はコンセプトモデルの展示にとどまっており,動作デモはなかった。ただ,アイコニックな製品をいまどきの技術で再現する取り組みは,もっと推し進めてほしいものだ。
このほかのコンセプトモデルとしては,クーラーの外装とバックプレートにチタン素材を採用した「GeForce RTX 5090 32G SUPRIM TITANIUM EDITION SOC」も展示していた。
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MSIブースには,同社が研究中の冷却技術を紹介する展示もあった。最近のグラフィックスカードでは,とくに上位モデルで冷却機構にベイパーチャンバーを採用するケースが増えている。一般的なベイパーチャンバーの内部は,内部を循環する液体および気体の流れを制御するピラーが等間隔で並んでいるが,このピラーを放射線状に配置することで,効率的に熱を分散できるという。
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また,GPUにふれるコアパイプの内側に,表面が荒い部分と細かな部分を配置することで,コアパイプ内の熱伝導率が上がるとのことだ。
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こうした技術によって,また新たな独自クーラーが生まれるのかもしれない。
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