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「ドラゴナ」開発チームへのインタビューを掲載。2次,3次覚醒の実装など,今後の展開について聞いてみた
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印刷2012/03/06 00:00

インタビュー

「ドラゴナ」開発チームへのインタビューを掲載。2次,3次覚醒の実装など,今後の展開について聞いてみた

 2012年3月7日,ネクソンが運営するオンラインRPG「ドラゴナ」の正式サービスがスタートする。本作は,ドラゴンの力を宿してパワーアップできる「覚醒」システムが最大の特徴となるタイトル。ほかにも,拠点とフィールド間のわずらわしい移動を軽減する「リモートチャット」システムや,細かいフィルタリングが可能なパーティマッチングなど,さまざまな便利機能が充実しているのもポイントだ。

 今回4Gamerでは,正式サービスの開始を前に,ドラゴナの開発元である韓国LIVEPLEXの日本ドラゴナ担当/プロジェクトマネージャー パク・ジョンヨン氏と,海外企画チーム担当 キム・ギョンウ氏に話を聞く機会を得た。その中で明らかになった今後の展開についての情報をお届けしよう。

画像集#001のサムネイル/「ドラゴナ」開発チームへのインタビューを掲載。2次,3次覚醒の実装など,今後の展開について聞いてみた


新たな覚醒の習得と,その使い分けで広がるプレイスタイル


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。まずは,お二人がドラゴナの開発チームでどのような役割を担っているのか教えてください。

日本ドラゴナ担当/プロジェクトマネージャー パク・ジョンヨン氏
画像集#003のサムネイル/「ドラゴナ」開発チームへのインタビューを掲載。2次,3次覚醒の実装など,今後の展開について聞いてみた
パク・ジョンヨン氏(以下,パク氏):
 私はプロジェクトマネージャーとして,日本向けコンテンツ開発のすべての面で関わっています。また,ドラゴナの開発チームと日本の運営チームとの橋渡し役も担当しています。

キム・ギョンウ氏(以下,キム氏):
 海外企画チームとして,主に日本向けコンテンツを開発しています。

4Gamer:
 ドラゴナは,システム的には割とオーソドックスなスタイルのMMORPGですが,開発チームが考えるドラゴナのセールスポイントとなる部分は,どういったものになるのでしょうか。

パク氏:
 何といっても覚醒システムですね。変身によって一定時間パワーアップを図るシステムは,ほかのタイトルでも採用はされていますが,身体の4か所を部位ごとにパワーアップできる「部分覚醒」,全身をパワーアップする「覚醒」といった具合に,それぞれを状況に応じて使い分けられるのは珍しいと思います。また,ドラゴナの覚醒は,ほかのタイトルでいう転職の要素も兼ねていたりします。

画像集#002のサムネイル/「ドラゴナ」開発チームへのインタビューを掲載。2次,3次覚醒の実装など,今後の展開について聞いてみた

4Gamer:
 どういうことでしょう?

キム氏:
 韓国ではすでに実装されていますが,今後のアップデートで,レベル40になると2次覚醒,レベル50になると3次覚醒を行えるようになるのです。いずれも,1次覚醒とは異なる姿になれるだけでなく,使用可能なスキルも変わってきますので。

4Gamer:
 なるほど,それで転職というわけですか。覚醒システムのキモは使い分けということですが,2次,3次覚醒は,1次覚醒の上位版という位置付けになってくるのでしょうか。それともこちらも,状況に応じてそれぞれ使い分けられるんですか?

キム氏:
 それぞれ使い分けられます。例えば3次覚醒では,とくにPvPで有用なスキルが多く用意されている,といった感じですね。
 また,部分覚醒用のアイテムも今後増やしていき,どういったシーンでどの覚醒を使うのか,幅広いプレイスタイルでの戦闘を楽しめるようにしていく予定です。

4Gamer:
 βテストの覚醒システムだけでは,まだその全貌は明かされていなかったというわけですか。
 日本ではクローズドβテスト,オープンβテストが実施されましたが,プレイヤーからの反響はいかがでしょうか。

パク氏:
 日本のプレイヤーからのフィードバックは,コミュニティまわりを重視したものが非常に多く送られてきたのが印象的です。

キム氏:
 韓国をはじめとする,ドラゴナを展開しているほかの国と違って,日本の皆さんは全体的に,不満よりも「こうすればよくなる」といった建設的な意見が多いのに驚きました。そのため,日本の皆さんのフィードバックは非常に参考になりますし,実際に開発を検討しているものもあります。

パク氏:
 日本のプレイヤーからの意見は,かなりピンポイントで具体的なので,ありがたいです。個人的には,「バトルアリーナが楽しかった」という意見を見て,非常にやりがいを感じました。


特殊覚醒アイテムをめぐって戦う「攻城戦」と,戦略性の高い「デスアリーナ」


4Gamer:
 3月7日から日本で始まる正式サービスでは,どのようなコンテンツが登場するのでしょうか。

海外企画チーム担当 キム・ギョンウ氏
画像集#004のサムネイル/「ドラゴナ」開発チームへのインタビューを掲載。2次,3次覚醒の実装など,今後の展開について聞いてみた
キム氏:
 大きなところだと,「攻城戦」「デスアリーナ」「ギルド領土」を実装します。
 まず攻城戦は,サーバーごとに1つずつ用意された城の権利をめぐって,ギルド単位で争う対人戦です。見事,攻城戦を制したギルドのマスターには特殊な覚醒アイテムが与えられ,見た目も能力も通常とは異なる覚醒ができるようになります。

4Gamer:
 攻城戦に参加するために,何か条件はありますか?

キム氏:
 事前にエントリーすれば,どのギルドでも参加可能です。なので,韓国では1回の攻城戦に1000名以上のプレイヤーが参加した記録もあります。

4Gamer:
 1000名同時参加ですか,それはすごい……。

キム氏:
 それだけいると,当然,参加するギルド数も多くなります。なので,基本的にはギルド同士で連合を組み,いくつかの大きな勢力を作って戦うことになります。もちろん本当に強いギルドであれば,単独でほかの連合と戦うこともできますが。

4Gamer:
 連合を組んだ場合,特殊覚醒アイテムは誰が手にすることになるんですか? 勝った連合のギルドマスター全員が入手できるわけではないですよね?

キム氏:
 城には「刻印石」というものが設置されており,いち早くそこにたどり着き,刻印を行ったギルドのギルドマスターが,覚醒アイテムを手にするようになっています。韓国では,事前に連合内でどのギルドマスターが刻印石に向かうか決めておいて,その人が覚醒アイテムを獲得するケースが多いようです。

4Gamer:
 なるほど,そのあたりは話し合いで解決することになるんですね。それではデスアリーナについても教えてください。

キム氏:
 こちらはレベル35以上のプレイヤーを対称にした,15対15の小規模対人戦となります。

4Gamer:
 小規模……。1000名と比べれば確かに少ないですが,それでもけっこうな人数ですね。

キム氏:
 こちらでは攻城戦とは異なり,プレイヤー一人一人がそれぞれの役割をこなす必要がでてきます。戦略性を重視したい人なら,デスアリーナの対人戦のほうが楽しめるかもしれません。

4Gamer:
 デスアリーナで勝利した場合は,どういったメリットがあるのでしょう。

キム氏:
 勝利チームは,オートポーションなどと交換できる専用のポイントを獲得できます。
 またデスアリーナ内には,「ガードストーン」というものが設置されているのですが,これを破壊することで,特殊な装備アイテムを入手できます。ただし,それを報酬として持ち帰れるのは,ガードストーンにより多くのダメージを与えたチームだけです。

4Gamer:
 良いアイテムがガードストーンから出てきたら,何が何でも勝ちたくなりますね。
 「ギルド領土」についても教えてください。

キム氏:
 ギルドメンバー専用のインスタンスゾーンで,攻城戦の打ち合わせなどに利用できます。将来的にはハウジング機能の実装を予定しており,専用のバフ効果が得られたり,あるいは特殊なアイテムを入手できたりする場にしていく予定です。

4Gamer:
 ハウジングの実装予定もあるんですね。ギルドメンバー専用のゾーンということは,街を作っていくタイプというより,ギルド用の家を建てるイメージですか?

パク氏:
 そうなります。
 ほかには,正式サービスに合わせて,アイテムモールでさまざまな便利機能が利用できるようになります。もちろん,多彩なコスチュームも登場しますので,期待してください。

4Gamer:
 コスチュームは,クローズドβテスト実施前のテストクライアントで初めて見ましたが,非常に大胆といいますか……とにかくセクシーな路線に驚きました。相当突き抜けたデザインだと思いますが,あれはどういった意図で作っているのでしょう。デザインチームのこだわりとかですか?

「服が覚醒しているのではないか?」と思うようなスクールルック
画像集#009のサムネイル/「ドラゴナ」開発チームへのインタビューを掲載。2次,3次覚醒の実装など,今後の展開について聞いてみた

パク氏:
 デザインチームというよりは,社内の意見や各国のフィードバックをもとに,「ドラゴナのキャラクターに着せたら可愛いコスチューム」を考えた結果,ああいったデザインになりました。

4Gamer:
 似合うかどうかがポイントなんですね。あまりに大胆なスクールルックを見せていただいたので,「とにかくセクシーさを重視したい!」というような方向性なのかと思ってしまいました。

パク氏:
 もちろん,セクシーにしたら喜んでもらえる,という意図がまったくないとは言いませんが,それだけで決定したというわけではありません。どちらかというと,数あるほかのファンタジー系タイトルと代わり映えしないデザインにならないように,という意図があります。
 世界観的にどうか,という議論はありますが,ドラゴナを見た目だけでも楽しめるようなゲームにする一環として,コスチュームには力を入れているのです。

キム氏:
 ドラゴナは,韓国,台湾,フィリピン,北米でもサービスされていますが,どの国でもコスチュームの評判は高いんですよ。コレクションしているプレイヤーも多いですし。

4Gamer:
 どの国でも,というのはちょっと意外かもしれません。ああいった表現に風当たりの強い国では,「成人指定にするべきだ!」といった声がありそうなものですけど。

キム氏:
 各国で同じコスチュームを提供していますが,そういった話はまだないですね。日本の皆様からの評判も楽しみにしています。

画像集#007のサムネイル/「ドラゴナ」開発チームへのインタビューを掲載。2次,3次覚醒の実装など,今後の展開について聞いてみた 画像集#008のサムネイル/「ドラゴナ」開発チームへのインタビューを掲載。2次,3次覚醒の実装など,今後の展開について聞いてみた


2012年内に新キャラクターを追加予定


4Gamer:
 正式サービスと同時実装のコンテンツに限らず,中長期的な展開についてもお聞きできればと思います。今後は,どういった要素が追加されていく予定ですか?

キム氏:
 現在開発を進めているのは,「ソウルストーン」システムです。これは,いわゆる装備の強化システムで,2012年秋の実装を目標にしています。もう1つ大きなものは,新キャラクターの実装になります。こちらは具体的な実装時期は決まっていませんが,今のところ2012年内を目標としています。

4Gamer:
 新キャラクターですか。どういった戦闘スタイルになりそうですか?

キム氏:
 新しい種族で,男女それぞれ異なったクラス,というところまでは決定しているのですが,ようやくイメージが固まったばかりなので,どのようなスキルを持たせるか,能力をどうするかまでは,まだお話できる段階にありません。お見せできるようになれば,まず韓国でテストを実施して,そこからブラッシュアップしたものを日本で披露する予定です。

4Gamer:
 キャラクターごとの役割は,現状でもだいたいカバーされているので,どういったキャラクターが追加されるのかは気になりますね。

キム氏:
 ほかにも細かいところでは,ギルドマークを変更できるようになったり,さまざまなイベントを提供する専用NPCを配置したりする予定です。
 PvPでは,今のランダムマッチングに加え,プレイヤー同士で自由にチームを組んで参戦できる「チームマッチング」機能を導入します。

画像集#005のサムネイル/「ドラゴナ」開発チームへのインタビューを掲載。2次,3次覚醒の実装など,今後の展開について聞いてみた
パク氏:
 また開発チームでは,非常に日本市場を重視しています。したがって,ゲームバランスも日本のプレイヤーが求める独自の調整を施す予定です。先ほどお話したとおり,日本ではコミュニティを重視する傾向がありますから,そこをサポートできるようなシステムも企画中です。そして,ドラゴナからオンラインRPGをはじめるという初心者に向けても,さらに遊びやすくなるような便利なシステムの提供を行います。

キム氏:
 日本ならではのニーズもありますから,寄せられる意見や要望をきちんと汲み取り,ローカライズしていければと思います。

4Gamer:
 分かりました。
 それでは最後に,正式サービス開始以降,ドラゴナの展開に期待する人に向けてメッセージをお願いします。

キム氏:
 プレイしている中で,問題点や不足している要素にお気づきになりましたら,ぜひご意見をお寄せください。全力で改善に向け取り組みます。
 ドラゴナは,オート移動システムやオートポーションシステムなど,MMORPGを初めてプレイする人でも簡単にプレイしていただける機能が充実しているタイトルでもあります。MMORPG初心者の方には,ドラゴナを足がかりにオンラインゲームへ興味をもってもらえると嬉しいです。

パク氏:
 今後も,イベントやコスチュームを続々と投入していきます。レベル上げや狩りといった従来のMMORPG的な要素はもちろんのこと,多彩なコスチュームもぜひ楽しんでください。

4Gamer:
 ありがとうございました。


 今回のインタビューでいくつか今後のアップデートの話を聞いてみたが,中でも大きなものとなりそうなのは,2次,3次覚醒システムだろう。ほかのタイトルでいうところの転職システムではなく,覚醒のパターンを増やすことで,場面によって使い分けできるようになるというのは,なかなか興味深い。パーティプレイでの役割分担にも活用できそうだ。
 また,正式サービス後は,ドラゴナを見た目だけでも楽しめるようなゲームにすべく力を入れているという,コスチュームも追加されていく様子。すでに公開されているものだけでも,かなり大胆なデザインのコスチュームが多いが,ほかにどういったコスチュームが登場するのか気になるところである。

画像集#010のサムネイル/「ドラゴナ」開発チームへのインタビューを掲載。2次,3次覚醒の実装など,今後の展開について聞いてみた

「ドラゴナ」公式サイト

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