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「エルダー・スクロールズ・オンライン」で,オブリビオンの扉が開く。新コンテンツ・ブラックウッドの詳細が発表されたプレゼンをレポート
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印刷2021/04/15 23:00

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「エルダー・スクロールズ・オンライン」で,オブリビオンの扉が開く。新コンテンツ・ブラックウッドの詳細が発表されたプレゼンをレポート

 日本時間の2021年4月7日と8日,DMM GAMESが日本向けサービスを行うBethesda SoftworksのMMORPG「エルダー・スクロールズ・オンライン」(以下,ESO)のメディア向けオンラインプレゼンテーションが行われた。

画像集#001のサムネイル/「エルダー・スクロールズ・オンライン」で,オブリビオンの扉が開く。新コンテンツ・ブラックウッドの詳細が発表されたプレゼンをレポート

 このプレゼンは,6月1日にリリースされる新コンテンツ「ブラックウッド」の詳細を発表するもので,新たなストーリーやワールド,新機能の「コンパニオン・システム」,最大12人でプレイできる試練「ロックグローブ」といった「ブラックウッド」で追加される新コンテンツのほか,新世代ゲーム機への対応アップデートについても言及された。解説を担当したのは,開発元であるZeniMax Online Studiosにてローンチ時から本作に関わっている,クリエイティブディレクターのリック・ランバート(Rich Lambert)氏だ。

リック・ランバート(Rich Lambert)氏。画像は,4月1日に配信されたオンラインプレビューイベント「The Elder Scrolls Online: Blackwood Chapter Preview Event」をキャプチャしたもの(リンク
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「エルダー・スクロールズ・オンライン」公式サイト

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 2021年に展開される「エルダー・スクロールズ・オンライン」のコンテンツの目玉である,6月1日リリースの新章「ブラックウッド」を先行プレイ。「The Elder Scrolls IV: Oblivion」でお馴染みのレヤウィンや,古くからのTESファンには懐かしいギデオンの街を拠点に,Oblivionの時代から800年前のシロディールやブラッグウッドを冒険した。

[2021/04/15 23:00]


陰謀渦巻く新たな冒険の地・ブラックウッド


 新シーズンチャプターとなる「オブリビオンの門」は,昨年(2020年)多くのプレイヤーが楽しんだ「スカイリムの闇の中心」と同様,今年(2021年)1年をかけて物語が描かれる。プレイ時間はおよそ30時間になるという,なかなかボリュームある内容だ。
 大まかなストーリーは,邪神の住む異世界「オブリビオン」へのポータルが開き,“破壊・革命・活力・変化・野望の神”であるデイドラ公のメエルーンズ・デイゴンが,タムリエルの乗っ取りを策略し始めることから始まる。大陸東南部であるブラックウッドが新たな冒険の舞台として登場する,TESシリーズのファンにとっては非常に興味深い内容だ。

※以下のイメージカットは公式素材や以前配信された動画のキャプチャを使用
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 世界観をより具体的に紹介していくと,「オブリビオンの門」の時代設定は「The Elder Scrolls IV: Oblivion」の800年前。シロディールのロングハウス帝(Longhouse Emperors)が,タムリエル占領を目論むメエルーンズ・デイゴンに手を貸し,その見返りとして究極兵器である“4つの野望”(Four Ambitions)を与えられる。この湿地帯においてメエルーンズを信奉するカルト教団が跋扈する中,プレイヤーはその陰謀を阻止していくことになる。


 新たな冒険の拠点となるのが,タムリエル大陸の中央に位置するシロディールの南部,二ベン川の河口にある都市・レヤウィン(Leyawiin)だ。
 ニヴェン・フォーレスト(Niben Forest)と呼ばれるこの一帯は,カジートたちの住むエルスウェアと国境を接している。この時代では,アイボリー・ブリゲード(Ivory Brigade)という軍団を指揮しているレゲイツ評議会(The Chamber of Legates)がレヤウィンを統治している。チューダー様式を思わせる建物や街並みは,「The Elder Scrolls IV: Oblivion」より克明に描写されているようだ。

拠点となるレヤウィンの外観。港のあたりもしっかり探索できる
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Oblivionの800年前ということもあり,水没している場所もなく賑やかな印象
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 二ベン川の東岸にあるのが,霧が常に立ち込めて鬱蒼とした雰囲気のあるブラックウッド(Blackwood),さらに東に行くと爬虫類のような姿でおなじみの種族・アルゴニアンの故郷であるブラックマーシュ(Black Marsh)にたどり着く。ブラックマーシュでは,1994年にリリースされた「The Elder Scrolls: Arena」以来の登場となる,城塞都市のギデオン(Gideon)がもう一つの拠点となるという。

ギデオンの周囲や沼地には,巨大なデスホッパーなど危険な生物が生息している
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 そのほか近辺には,アルゴニアンの聖地であるシャドウフェン(Shadowfen)の沼地や,カルト教団の本拠地があるロックグローブ(Rockgrove)という要所が存在し,アルゴニアンはカルト教団に抵抗すべく,ブラックフィン団(Blackfin Legion)という自警団を組織している。このようにブラックウッドは,インペリアル,カジート,アルゴニアン,そしてカルト教団といったさまざまな勢力が入り混じる,非常に多種多様な新ゾーンとなっているのだ。

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 さらに,ここに異世界「デッドランズ」(The Deadlands)が加わるが,少なくとも今回の新コンテンツにおいては,メエルーンズ・デイゴンの軍勢を阻止するために一時的に潜入できるワールドイベントという位置付けだ。
 デッドランズのポータルは,ブラックウッドのどこかでランダムに発生する。プレイヤーは原野を駆け回りながら探すことになるだろう。デッドランズの内部は入るたびにランダム生成され,スタート地点も異なる。プレイするたびに異なる探索が楽しめそうだ。

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 またデッドランズは,パブリックダンジョンに近い規模になるとのことで,その中央にある塔のなかは,先に進むと徐々に敵の強さが増していくという。新コンテンツ「ブラックウッド」の段階ではメエルーンズ・デイゴンとの直接対決はなさそうで,ランバート氏は「真の意味でデッドランズで冒険ができるのは,2021年第4四半期に配信を予定しているDLCから」と説明していた。とはいえ,タムリエル進攻を託されたデイドラのボスたちが待ち構えているということなので,十分に過酷な戦いを体験できそうだ。

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ソロプレイがさらに楽しくなる「コンパニオン」が実装へ


 ESOの特徴の一つが,MMORPGながらソロでも十分に満足できるプレイが楽しめるところ。そんなソロプレイヤーに嬉しいシステムとなりそうなのが,新たに追加される「コンパニオン」だ。
 プレイヤーは専用クエストをこなすことでNPCを仲間に引き入れ,PvPやソロ・アリーナ以外でも“相棒”として連れて歩けるようになる。プレイスタイルや所持する武器のカスタマイズのほか,レベル20まで育成したり,専用のストーリーを楽しめたりするという。
 「ブラックウッド」で加えられるのは,ミリー(Mirri)とバスティアン(Bastian)の2人。ミリーはプレイヤーを背後から襲うこともいとわないダークエルフのシーフで,バスティアンは貴族の出自ながらも何かの理由で別の貴族に仕えているエンパイアの騎士というバックグラウンドを持つ。今後も別のDLCやストーリーチャプターで新しいコンパニオンたちを追加していく予定とのことだ。

ブラックウッドで登場するミリー(左)とバスティアン(右)。コンパニオンは常時1人だけを連れて歩けるとのこと。プレイヤーの行動で好感度が変化するため,連れて歩く相手を意識した行動も重要となる
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 コンパニオンたちにはラポート(Rapport)と呼ばれる好感度が用意されており,ランバート氏の説明によると,例えばプレイヤーがNPCたちにスリを働いたとすると,シーフのミリーには気に入られるが,貴族出身のバスティアンだと好感度が下がってしまうという。能力についても比較的自由なビルドが楽しめるとのことで,レベルアップで獲得できるアビリティを設定する枠が5つほどあり,その組み合わせによって前面で敵の攻撃を吸収するタンクにしたり,背後で戦うヒーラーにしたりといった役割を任せられるようだ。

 なお,“コンパニオンの追加によってゲームバランスを崩さないための処置”として,彼らのアビリティ使用時のクールダウンは長めに設定されているようだ。今回のデモでは,ミリーの「Arrow Spray」というアビリティが披露されたが,クールダウンはおよそ16秒となっていた。また,インベントリはそれほど大きくはなく,ミュール(アイテムの運び屋)としてはさほど機能しない模様だ。

 ギアアイテムはプレイヤーのものとは異なり,「ブラックウッド」が実装されてからはコンパニオン専用の新しいドロップアイテムが拡充される。これに合わせて,コンパニオン専用の特性(Traits)が9つ追加されるとのことで,その中にはクールダウン時間を短縮する「Quickened」や,DPS(秒毎ダメージ量)を上げる「Aggressive」など,前述のアビリティ使用をフォローするものもあるという。
 こうしたカスタマイズにより,プレイヤーはソロでプレイする際の足りない部分を補う旅の仲間としてコンパニオンを活用できるというわけだ。


プレイヤーが見つけた専用アイテムで,コンパニオンのコスチュームを変更できる。コンパニオンとの恋愛についての話題も上がったが,現時点では「興味はある」としつつも詳細は語られなかった
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新たな試練「ロックグローブ」など,各種モードとシステムの追加や改良も


 もちろん,「ブラックウッド」で強化されるのはソロプレイの要素だけでない。先ほど,カルト教団の本拠地がある「ロックグローブ」を紹介したが,この地を舞台とした最大12人のプレイヤーで挑戦できる試練「ロックグローブ」が新たに追加される。
 ロックグローブの村は,元々はアルゴニアンたちが住む静かな土地だったが,ここをカルト教団が占領して,メエルーンズ・デイゴンの大軍団を召喚しようと企てている。その地には3体の新しいボスモンスターが待ち構えているが,ランバート氏は「まだネタばらしをしたくないのですが,これまでのESOでは叶わないと思われていた敵との遭遇を楽しんでいただけます」と意味深に語っていた。
 ロックグローブはハードモードで競うことも可能で,もちろんこれに合わせて新しいギア,タイトル,そしてコスメティックやマウントが登場するという。ベテランギルドも満足できそうな,大規模な試練となるようだ。

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 大型コンテンツが登場するたびに手の込んだチュートリアルが用意されてきたESOだが,「ブラックウッド」には少し趣向の異なるものが用意されているとランバート氏は語った。
 これまでは,ゲームをプレイし始めたり,新しいキャラクターを作ったりした場合に,新コンテンツのテーマに合わせたチュートリアルをプレイし,その操作法などが学べた。しかし一方で,とくに新規プレイヤーのなかに“新コンテンツ以前のストーリーライン”が存在していることに気付かない人を生んでしまい,そのまま本編を始めてもストーリーが分からず混乱してしまう状況が発生していたという。
 そのため「ブラックウッド」からは,操作を学んだあとで各プレイヤーが所持しているベースゲームや「グレイムーア」といった,段階別のルートから選択できるようなものに変更されているという。

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 このほかにも,日ごとや週ごとのタスクが用意される達成要素「Endeavors」と「Group & Activity Finders」のユーザーインタフェースについても語られた。60種程度のパターンの中から提示されるタスクは,“プレイヤーに強制的に何かさせる”といった類のものではなく,毎日のアクティビティの中で自然に達成できるようなものもあり,ランバード氏によると「例えば6つのその日のタスクの中から3つを達成できれば報酬が得られるようなイメージ」とのことだ。

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PS5とXbox Series X向けのアップグレードにも言及


 現状,コンシューマ版ESOの日本語版がリリースされていないため,こちらは海外向けの情報となるが,「ブラックウッド」の正式ローンチから1週間後となる6月8日には,PlayStation 5とXbox Series X版がリリースされ,現行のPS4およびXbox Oneユーザー向けにはアップグレードとなるパッチが無料配信されることも明かされた。
 新世代ゲーム機向けのアップグレードでは,これまでPC版のプレイヤーしか楽しめなかった高解像度テクスチャがアンロックされ,アンチエイリアシングや光の反射などの描写向上とともに,ドローディスタンス(可視可能範囲)も2倍となり,ローディング時間は大きく短縮されるようだ。また,1400p解像度と60fpsのフレームレートとなる「Performanceモード」と4K解像度と30fpsのフレームレートでゲームが楽しめる「Fidelityモード」が新たに用意されるという(Xbox Series SはPerformanceモードのみ)。


 2014年にリリースされたESOは,これまでにさまざまな新規コンテンツ追加やアップデートが行われ,2020年も300万人の新規プレイヤーが加入。現在は1800万アカウントを誇るほどに順調な成長を遂げているという。2020年7月に掲載したメールインタビューでもランバート氏にその思いを語ってもらったが(リンク),この成長はファン目線のサービスの賜物と言えるかもしれない。
 今回のプレスイベントで何度か強調されていたことだが,「ブラックウッド」から本作をプレイし始めるのも全く遅くはなく,広大なタムリエル大陸での冒険を堪能できるのは間違いなさそうだ。

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