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[GDC 2019]PC向けVR対応ヘッドセットの最新型「Oculus Rift S」発表。「Oculus Insight」などの新機能を搭載して,「Oculus Quest」と同時期に4万9800円でリリース予定
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印刷2019/03/21 00:00

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[GDC 2019]PC向けVR対応ヘッドセットの最新型「Oculus Rift S」発表。「Oculus Insight」などの新機能を搭載して,「Oculus Quest」と同時期に4万9800円でリリース予定

 Oculusは,GDC 2019の会期中にメディアを対象としたイベントを開催し,「Oculus Rift」のハイエンドモデルとなる「Oculus Rift S」を発表した。一体型のVR対応ヘッドマウントディスプレイとして発表されている「Oculus Quest」と同時期の2019年春に,4万9800円で発売する予定だ。

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「Rift」公式サイト


 同社のVR対応HMDとしては最上位となる「Oculus Rift S」では,本体にトラッキング用のセンサーを装備することで,これまでは外部センサーが必要だったポジショントラッキングが外部機器なしで可能になる,「Oculus Insight」システムが採用されている。
 具体的な情報がすべて出揃ったわけではないが,発表されたスペックは以下のようなものになっている。

価格:399ドル
発売時期:2019年春
重量:「Oculus Rift」より少し重い
ディスプレイ:Fast-switch LCD1枚(DPI調整機能付き)
ディスプレイ解像度:片目1280×1440ドット(※Riftは1080×1200ドット)
リフレッシュレート:80Hz(※Riftは90Hz)
ケーブル長:5m

推奨環境: インターネット環境を持つWindows 10以上のPC
グラフィックスカード:GeForce GTX 1060またはRadeon RX 480以上
オルタナティブ・グラフィックスカード:GeForce GTX 970またはRadeon R9 290以上
CPU:Core i5-4590またはRyzen 5 1500X以上
メモリ:8GB以上
ビデオ出力:DisplayPort 1.2またはMini DisplayPort to DisplayPort(mDP to DPアダプターは同梱)
USBポート:USB 3.0×1

最低環境:インターネット環境を持つWindows 10以上のPC
グラフィックスカード:GeForce GTX 1050 TiまたはRadeon RX470以上
オルタナティブ・グラフィックスカード:GeForce GTX 940M(4GB)またはRadeon R9 290以上
CPU:Core i3-6100またはRyzen 3 1200/FX-4350以上


 「オルタナティブ・グラフィックスカード」の意味は不明だが,要求するPCの環境は多少上がっているようで,ディスプレイの高解像化とリフレッシュレートの向上を考えれば,相応のアップグレードといえそうだ。
 何より,「Oculus Insight」の採用により外部センサーがなくなり,自由な移動を実現した「ルームスケールVR」を堪能できるのは,VRのヘビーゲーマーにとってありがたいというか,ようやく希望が叶ったという感じだろう。

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 「Lenovo Legion」のゲーマーコミュニティの協力を得て行われたという本体デザインは,PlayStation VRでおなじみの,頭部後方のダイヤルでフィットを調整するハロー式となった。本体に接続するケーブルはUSB Type-Cのみで,PCのDisplayPortを分割するような形状の特性ケーブルが同梱されるとのこと。「Oculus Quest」や「Oculus Go」と同様にスピーカーも組み込まれており,さらにヘッドフォン端子が用意されていることも確認できた。

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 技術面での進化が,パススルー機能のアップデート版「Passthrough+」で,フレーム予測技術のAsynchronous Spacewarp(ASW)を含むランタイムを一新し,奥行き認識の能力が飛躍的に向上し,さらに忠実なハンドトラッキングが可能になったようだ。
 そのため「Oculus Rift S」では,センサーで認識された室内に,プレイ移動可能領域を設定できる。Oculus Touch Controllerで輪や四角を描くことによって,部屋の形状にあったガーディアン境界を事前に決められるのだ。持ち運びが容易であることを想定し,リビングや自分の部屋,あるいは仕事場と,複数のインタラクションエリアを登録しておけるとのことだ。

本体より上の領域を上部のセンサーに任せたことで,前面とサイドのセンサーはより細かい動きを精密にトラッキングできるようになったようだ
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「Passthrough+」技術により,自在にガーディアン領域の設定ができる。そのため,床のちょっとしたデコボコ部分も避けられる
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 「Oculus Rift」のために作られたゲームタイトルはすべて「Oculus Rift S」でも使用可能であり,さらに,今回の発表に合わせて,以下のような新作タイトルも発表されている。
 OculusのAR/VRパートナーシップ担当副社長であるジェイソン・ルビン(Jason Rubin)氏はイベントで,「Oculus Rift Sは,これまで以上に簡単にゲームがプレイでき,このことは,ゲーマーを中心にしたエコシステムをより強固なものにする」として,今後もユニークな作品がリリースされていくだろうという期待感を示した。

Oculusの創設者の1人で,VRプロダクト部門を率いるネイト・ミッチェル(Nate Michell)氏(右)と,Insomniac Gamesの創設者で,現在はOculus VRに所属するジェイソン・ルビン(Jason Rubin)氏(左)
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■Asgard’s Wrath
開発元:Sanzaru Games
ジャンル:アクションRPG
対応機種:Rift
発売予定日:2019年内
公式サイトhttps://www.oculus.com/asgardswrath/


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 プレイ時間がなんと40時間近くもあり,ルビン氏が「VRゲーム史上最大のゲーム」と言うのが,すでに何本ものOculus向けタイトルをリリースしてきたSanzaru Gamesの最新アクションRPG,「Asgard’s Wrath」だ。
 プレイヤーは,北欧神話で神々の住む世界とされるアースガルドに侵略してきた魔物達に対抗する戦士としてゲームを進めることになる。「Passthrough+」の機能を最大限に引き出すコンバットアクションになっており,右手に持った剣や斧で攻撃し,左手に持った盾で防御をする。敵の攻撃のタイミングを見きわめ,ブロックしてからの攻撃といったコンボ技も繰り出せるとのことで,かなりやり込めそうなゲームだ。


■Beat Saber
開発元:Beat Games
ジャンル:リズム
対応機種:Rift & Quest
発売予定日:2019年春
公式サイトhttp://beatsaber.com/


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 アーリーアクセス版ながら,ほかのプラットフォームと合わせて100万本のセールスを記録するというVRゲーム界のスマッシュヒットタイトルとなった「Beat Saber」。
 両手に持ったライトセイバーを使い,音楽に合わせて迫ってくるブロックを破壊するだけという,単純ながらも,のめり込めるところが人気の理由だ。「Oculus Quest」のローンチタイトルになることも明らかになった。


■Dead & Buried 2
開発元:Oculus Studios
ジャンル:シューター
対応機種:Rift & Quest
発売予定日:2019年春


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 西部開拓時代をテーマにしたシューター「Dead & Buried」の続編となる本作も,今回のイベントでアナウンスされたタイトルの1つだ。
 酒場でのガンファイトはもちろん,列車強盗などのミッションも用意しており,4人のプレイヤーが協力してゴーストと戦うこともできるという。イベントでは,NPCキャラクターとの対戦が披露されていた。


■Journey of the Gods
開発元:Turtle Rock Studios
ジャンル:アクション
対応機種:Rift & Quest
発売予定日:2019年春


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 「Face Your Fears」「The Well」「Blade Runner: Replicant Pursuit」など,VRゲーム市場での実績を着実に挙げているTurtle Rock Studiosの新作「Journey of the Gods」は,闇の勢力であるケイオス・ムーンが迫るファンタジー世界を舞台に,プレイヤーが各地を放浪しながら古代神達のパワーを解放し,世界を平和にするための戦いを続けていくというアクションゲームとのこと。


■Shadow Point
開発元:Coatsink
ジャンル:パズル
対応機種:Rift & Quest
発売予定日:2019年春


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 パズルアドベンチャーの「Shadow Point」は,「Esper」シリーズによってVRゲーム市場での存在感を誇るCoatsinkの新作だ。
 雲海から突き出した山の上にある展望台で,失踪した女子高生ローラの行方を追っていくというストーリーで,展望台の主が残した日記を読み解くことで謎解きが進んでいく。「スタートレック」でおなじみの俳優,パトリック・スチュアートさんが声を担当するなど,かなり予算をかけた雰囲気の作品だが,ハンドトラッキング能力の向上で,細かいアイテムなどがつかみやすくなったというハードウェアの進化を巧みに使ったゲームになりそうだ。


■Sports Scramble
開発元:Armature Studios
ジャンル:スポーツ
対応機種:Quest
発売予定日:2019年春


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 「Oculus Quest」公開の際,テニスゲームのデモとして使用されたのがArmature Studiosのアーケードライクな作品「Sports Scramble」だ。
 テニスだけでなく,ボーリング野球も楽しめるゲームで,ボールやバットの形状が突然変化したりといった要素を組み込まれており,年齢や性別を問わず,誰でもプレイできるゲームに仕上がりそうだ。ルビン氏は「Quest向けに発表されるタイトルのほとんどはRift向けにも発売される」と話していたが,現時点で「Sports Scramble」はQuestエクスクルーシブとされている。


■Stormland
開発元:Insomniac Games
ジャンル:アクション
対応機種:Rift
発売予定日:2019年
公式サイトhttps://www.oculus.com/stormland/


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 Insomniac Gamesの新作アクション「Stormland」は,人類が去り,アンドロイドだけが残った宇宙の果ての世界「ストームランド」を舞台に,プレイヤーはアンドロイドの1人としてゲームを進めていく。
 高い崖や構造物をよじ登ったり,深い谷の上を滑空したり,高速で飛び回ったりしながら広大な世界を探検し,人類が残した映像を見て謎を解いたり,攻撃してくる敵と戦ったりしていくことになるという。イベントでは詳しく紹介されなかったものの,2人のプレイヤーによるCo-opが最大の魅力になるとのことだ。


■Vacation Simulator
開発元:Owlchemy Labs
ジャンル:シミュレーション
対応機種:Rift
発売予定日:2019年春(Rift S向け)
公式サイトhttps://vacationsimulatorgame.com/


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 ユニークなVRタイトル「Job Simulator」に続く「Vacation Simulator」は,すべてが自動化した未来社会で,休暇の楽しみ方さえ忘れてしまった人間達が,ロボットに教えられながらビーチスキーリゾート,のどかなキャンプ場へ出かけてバーベキューを楽しんだりするというシミュレーションゲームだ。
 ロボットに言われたことを真面目にこなすだけでなく,ハチャメチャなことも自由にできるので,友人や家族と一緒にプレイすれば,さらに楽しくなりそうだ。

「Rift」公式サイト

  • 関連タイトル:

    Rift

  • 関連タイトル:

    Meta Quest(旧称:Oculus Quest)

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