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正式サービスが始まった「千年勇者〜時渡りのトモシビト〜」。本作の魅力をプロデューサー横山祐樹氏に聞いてみた
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印刷2013/07/06 12:00

インタビュー

正式サービスが始まった「千年勇者〜時渡りのトモシビト〜」。本作の魅力をプロデューサー横山祐樹氏に聞いてみた

発展が期待される,「村ゲー」要素と多人数参加型の「大討伐」


4Gamer:
 千年勇者では,ゲーム内マネーの確保やアイテムを作るために,村ゲー要素も重要な位置を占めていますよね。クローズドβテストでは,短期間用のバランスになっていたと思いますが,プレイヤーさんの反応はいかがでしたか。私はとくに制限がなかったので,重要施設ばかり建てていたのですが。

画像集#006のサムネイル/正式サービスが始まった「千年勇者〜時渡りのトモシビト〜」。本作の魅力をプロデューサー横山祐樹氏に聞いてみた
横山氏:
 そうですね。制限は設けていなかったので,大討伐で使う「きずな石」を生み出す「きずな石採掘所」を大量に設置している方が多かったです。

4Gamer:
 ですよね……村の景観をデコレーションする道や柵も用意されていましたが,どうしても機能的なものを優先してしまいます。

横山氏:
 オープンβテスト以降は,各施設の設置数に制限を設けてバランスを取っていきますので,景観にも気を配っていただければと思います。

画像集#009のサムネイル/正式サービスが始まった「千年勇者〜時渡りのトモシビト〜」。本作の魅力をプロデューサー横山祐樹氏に聞いてみた

4Gamer:
 ソーシャルゲームなどでは,デコレーション系の施設を建てると何らかのボーナスが付与されるものもあります。千年勇者では,そういった付加価値は考えていないのでしょうか。

横山氏:
 千年勇者の基本コンセプトは,村ゲー要素に冒険の楽しみを組み合わせることですので,施設それぞれに意味を持たせたいと考えています。正式サービス以降になりますが,ほかのプレイヤーさんの村を見にいったりできるようにする予定なので,それに合わせてデコレーション施設に付加価値を持たせていきたいです。

4Gamer:
 ほかの村を訪問してお手伝いをするとか,ソーシャル村ゲーのシステムも追加していくわけですか。

横山氏:
 はい。また,クローズドβテストでは,デコレーション施設を使わない理由の一つに,ほかの人に見せられないということがあったと思います。ほかの村に訪問できることで,“ほかの人に見せるための村づくり”が楽しめるようにもなるでしょう。

4Gamer:
 確かに,訪問できるようになるなら,見せ方を考えたくなりますね。続いて「大討伐」についても教えてください。先ほど,大討伐のバランス調整の甘さを上げていましたが,具体的にどうなっていたのでしょう。

横山氏:
 大討伐では,育成が進んで強い人と,合成などが進んでいない人が同じ敵を相手にすることになります。しかし,合成が進んでいない人が一発で倒されるような場面が多々ありました。さらにロード時間が長く,徒労感が大きかったんです。

画像集#013のサムネイル/正式サービスが始まった「千年勇者〜時渡りのトモシビト〜」。本作の魅力をプロデューサー横山祐樹氏に聞いてみた

4Gamer:
 確かに,それは心が折れそうになりますね。

横山氏:
 この対応として,プレイヤーキャラクターのHPを全体的に増やし,さらにロード時間も大幅に短縮しました。あと報酬に関しても変更しています。クローズドβテストでは,敵を倒した瞬間に立ち会わないと報酬が入手できない仕様となっていましたが,立ち会わなくても確実に入手できるようにしました。

4Gamer:
 具体的には,どのようになるのでしょうか。

横山氏:
 「貢献度」というポイントを導入させていただき,このポイントが一定以上に達すると報酬が入手できます。ポイントは,大討伐中にアビリティを使ったり,攻撃して敵にダメージを与えたりすると増えます。そして,トータルの貢献ポイントでチームのランキングが決まります。

4Gamer:
 クローズドβテストでは,どこまで深くダンジョンを進めるかでランクを争っていましたよね。

横山氏:
 もちろん,より深い階層のほうが入手できる貢献ポイントは大きくなりますから,必然的にどこまで深くまで進めるかが勝負の分かれ目になるでしょう。

4Gamer:
 なるほど。クローズドβテストで実際に大討伐をプレイしてみましたが,チーム全員に効果がおよぶアビリティを重ね掛けしたりして,仲間と協力して戦うところは面白かったです。その一方,協力はしているものの,一緒にプレイしている感覚に乏しいとも感じました。これはチャットがなかったことが一因だと思うのですが。

横山氏:
 そうですね。オープンβテスト以降は,チームチャットを導入してコミュニケーションが円滑に図れるようにします。

4Gamer:
 お,それは嬉しいです。チームとしては,コミュニケーションツールとして,「ひとことメッセージ」がありましたよね。これはプレイヤー間で活用されていたのでしょうか。

画像集#002のサムネイル/正式サービスが始まった「千年勇者〜時渡りのトモシビト〜」。本作の魅力をプロデューサー横山祐樹氏に聞いてみた
横山氏:
 「ひとことメッセージ」は,メッセージを選択するとキャラクターの顔と同時にメッセージが表示されるものでしたが……データを調べてみるとあまり活用されていませんでしたね。
 ですから,ひとことメッセージは廃止して,その場所に大討伐中の行動が表示されるようにしました。例えばアビリティを使えば,そこにアビリティ名が表示されるといった感じですね。

4Gamer:
 おお,思い切って変更したんですか。切り替えが早いですね。

横山氏:
 開発サイドの独りよがりにならないよう,プレイヤーさんからの声は,極力汲んでいこう考えていますから。
 ともあれ,ほかのプレイヤーの動きが分かることで,リアルタイムに一緒に戦っている感覚は味わえると思います。

4Gamer:
 大討伐ですが,本作のエンドコンテンツになるであろう重要な要素だと思うのですが,正式サービス以降は,どういったスケジュールで開催されるのでしょうか。

横山氏:
 開催期間については,開催する曜日を固定しないよう6日を間に置いて,2日間で開催する予定です。ただ,正式サービス開始直後は,バランスを見たいと思っているので,もう少し短い間隔,5日を間に置いて1日など変則的に開催を行い,最終的な開催期間を決定する予定です。

4Gamer:
 ほかに大討伐に関係するところでは,「公式サイト」にアップされていた改修要項に,大討伐でほかのチームを妨害できるようになるかも,と書かれていましたね。

横山氏:
 この点は,まだ迷っている部分です。なので,公式サイトにも(検討中)と書かせていただきました。大討伐はモンスター島に行くのですが,モンスター島には5つのダンジョンがあり,まだそのうちの一つであるメインのダンジョンしか開放されていません。実は,ほかのダンジョンでは,とある行動を取ると,メインのダンジョンに挑戦しているほかのチームに,何か妨害が発生するかもしれないんですよ。

4Gamer:
 具体的には,どうなるんですか?

横山氏:
 例えば,別のダンジョンを進行して,あることを行うと,メインダンジョンに壁ができて,それを壊さないと先に進めない……とかですね。まだ,具体的な仕様は確定していないのですが,プレイヤーの皆さんに楽しんでもらえるようなアイデアをいろいろと考えています。

4Gamer:
 この大討伐はいわゆるPvEコンテンツですが,もっと直接的なPvPコンテンツなどは考えているのでしょうか。

横山氏:
 プレイヤーさんの声があれば検討します。ほかのプレイヤーさんの村に行って楽しむよりも,PvPコンテンツが欲しいという声が大きければ,開発の比重をそちらに傾けていくかもしれませんね。

4Gamer:
 いずれ,合成を繰り返してキャラの強化が進んできたら,PvP,GvGコンテンツに触れてみたいと思うかもしれません。アビリティの組み合わせを考えることもできますし,面白いバトルが行えそうな気もします。

横山氏:
 長期的な運用を考えると,そうした対人要素が必要になってくるときがくるかもしれません。ですから,プレイヤーの皆さんからの要望の大きくなれば,開発に着手することになるでしょうね。

4Gamer:
 分かりました。ところで,伊藤龍馬さんが描くグラフィックスの評判はどうでしたか。

画像集#007のサムネイル/正式サービスが始まった「千年勇者〜時渡りのトモシビト〜」。本作の魅力をプロデューサー横山祐樹氏に聞いてみた
横山氏:
 良いですよ。伊藤氏は今まで頭身の低いキャラを描きたいと思っていたのに,なかなか描かせてもらえていなかったという経緯もあるんですよ。ですから千年勇者では,生き生きと,自分の好きなものを描けて楽しいと言ってました。まだ未確定のジョブまで,先走って描いていたりするほどです。

4Gamer:
 実装すると決まったものではないんですか?

横山氏:
 はい(笑)。

4Gamer:
 ……ノリノリですね。でも,伊藤さんの絵は「Live2D」の技術と親和性も高くて上手くハマっているなと思いました。

「千年勇者〜時渡りのトモシビト〜」のキャラクター達が見せる自然な動きの秘密とは。Live2Dを使った新たな表現方法について開発のキーパーソンに聞いてみた


横山氏:
 ええ,思惑以上の効果があり,多くのプレイヤーさんにも好評で嬉しいですね。

4Gamer:
 今後も,どんなジョブがLive2Dで動いてくれるのか楽しみです。時間がなくなってきましたが,いまアピールしておきたいことなどはありますか?

横山氏:
 そうですね。正式サービス開始時に,大々的なキャンペーンを行う予定です。

4Gamer:
 それは,どのような内容でしょうか。

マーケティングディレクター 秋田堅司氏(以下,秋田氏):
 では,私からお話しします。キャンペーンはいろいろと考えているのですが,その中で一番の目玉になるのは,中川翔子さんにデザインと命名をしていただいた武器が,もれなくもらえるというものです。

4Gamer:
 事前登録すると,中川翔子さんがデザイン/命名したSR防具「ぞっこん♪黒リボンミイラ」が入手できるというものがありましたよね。それとは別に武器が入手できるキャンペーンも行うんですか。

秋田氏:
 そうです。正式サービス開始に合わせてログインボーナスキャンペーンを行う予定で,そこでプレゼントをします。名前は「クリオ寝子バッカルコーン」です。

4Gamer:
 えっと,「ク,クリオネコ……バッカルコーン」ですか。クリオ寝子は,確か中川さんのオリジナルキャラクターの名前でしたよね。そして,バッカルコーン(しょこたん語)。つまりこれは……分かりませんね

「クリオ寝子バッカルコーン」
こんな外見でした
画像集#011のサムネイル/正式サービスが始まった「千年勇者〜時渡りのトモシビト〜」。本作の魅力をプロデューサー横山祐樹氏に聞いてみた
秋田氏:
 ですよね(笑)。中川翔子さんでなければ思いつかない,楽しい武器名をつけていただきました。どういった外見になるのか,私も楽しみなんですよ。

4Gamer:
 怖いもの見たさで,期待してます(笑)。では最後に,4Gamerの読者に向けてメッセージをお願いします。

横山氏:
 いままで,パッケージタイトルを中心に開発に携わってきました。千年勇者で初めてオンラインゲームの運営を行っていくことになりますが,プレイヤーさんの反応を見てタイトルを作っていける点は,非常に楽しみにしております。
 プレイヤーの皆さんからのご意見は,どんな小さいことでも確認して検討します。千年勇者を末永く楽しめるものにすべく,努力してまいりますので,よろしくお願いします。

4Gamer:
 本日は,ありがとうございました。

「千年勇者〜時渡りのトモシビト〜」公式サイト

 
  • 関連タイトル:

    千年勇者〜時渡りのトモシビト〜

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