画面に枠を表示して集中を促す「Focus Mode」搭載のゲーマー向けディスプレイがIOデータから登場

　2024年9月25日，アイ・オー・データ機器は，ゲーマー向けディスプレイブランド「GigaCrysta」のブランド創設10周年記念モデルとして，「Focus Mode」と称する新機能を採用した27インチ液晶ディスプレイ「LCD-GCQ271UD」を発表した。10月中旬の出荷開始を予定しており，同社直販サイトにおける税込価格は7万5900円である。

LCD-GCQ271UD

　Focus Modeとは，27インチサイズの画面中央に，eスポーツ向けディスプレイで一般的な24インチと見た目のサイズが同じになるように映像を表示する特殊な表示モードだ。ただ，27インチディスプレイで24インチ級の見た目を再現する機能を持つ製品は，他社からも登場している。LCD-GCQ271UDのFocus Modeにおける見どころは，ゲーム画面へ集中しやすくするために，24インチ部分の周囲，本来なら黒枠になる部分に錯視を促すアニメーションを表示する機能を備えることだ。
　明治大学の専任教授で，周辺視野と集中力に関する論文のある中村聡史氏の監修を経て開発したというFocus Modeにより，単に見た目を24インチ級にする以上のメリットが得られるかもしれない。

アイ・オー・データ機器によるFocus Modeの説明図

　もうひとつLCD-GCQ271UDは，ゲーマー向けディスプレイでは珍しい特徴として，内蔵スピーカーによるバーチャルサラウンドサウンド再生機能を有する。左右のスピーカーの音を最適化して，画面の表示モードに合わせて音の鳴らし方を変えることで，ゲームプレイ時の没入感を高めるとのことだ。

　ディスプレイとしての基本的な仕様は，27インチサイズで解像度2560×1440ドットのADS方式（※IPS系の技術）液晶パネルを採用しており，垂直最大リフレッシュレートは240Hz，中間調（Gray to Gray）応答速度は0.2msとなっている。
　VESAのディスプレイ同期技術「Adaptive-Sync」とHDMIのディスプレイ同期技術「VRR」（Variable Refresh Rate）に対応するほか，NVIDIA独自のディスプレイ同期技術「G-SYNC Compatible Monitors」認証も取得しているとのこと。PCでもゲーム機でも，ディスプレイ同期技術を利用できるわけだ。
　コントラスト比は1000：1と，IPS系列らしく高くはないが，最大輝度は400cd/m²で，VESAのHDR関連規格「DisplayHDR 400」にも準拠している。


　映像入力インタフェースが豊富なことも特徴のひとつで，DisplayPort×1，HDMI×3の4系統に加えて，USB Type-Cでの映像入力も可能だ。5系統の入力を備えるディスプレイというのは，かなり珍しい。
　そのほかに，USB 2.0 Type-A×2のUSBハブ機能も内蔵しており，LCD-GCQ271UDのUSB Type-Aポートに接続した機器を複数台のPCで共有できるPC切換器（KVM）機能も備えるなど，機能面も豊富だ。

アイ・オー・データ機器のLCD-GCQ271UD製品情報ページ