［TGS 2015］スキルやジョブを使い分けながらの戦略的なバトルがアツい。新作RPG「ZODIAC Orcanon Odyssey」のインプレッションを掲載

　東京ゲームショウ2015に出展しているフランスのゲームメーカーkobojoは，開発中の新作RPG「ZODIAC Orcanon Odyssey」（以下，ZODIAC。PlayStation 4 / PlayStation Vita / iOS / Android）を，同社のブースでプレイアブル展示している。
　本作は，シナリオに野島一成氏（代表作：ファイナルファンタジーシリーズなど）を，音楽に崎元 仁氏（代表作：伝説のオウガバトル，ファイナルファンタジー タクティクスなど）を起用して制作が進められていることでも注目を集めているタイトルだ。

　これまでにも，東京ゲームショウ2014やE3 2015といったイベントでお披露目されてきたが，今回はTGS 2015向けに制作されたバージョンをiPadでプレイできたので，インプレッションをお伝えしよう。



　今回のバージョンを簡単に説明すると，国境警備隊に所属する主人公のカイルを操作して，牢屋から脱走した犯罪者を仲間と共に追跡するというもので，おもにステージでの移動やバトルにスポットライトが当てられていた。


　筆者はZODIACの情報を以前からチェックしていたのだが，実際に遊ぶのは今回が初めて。プレイしてみて最初に気になったのは，ファンタジーテイストで描かれるグラフィックスだ。スクリーンショットでも十分なクオリティを感じられたが，実際に動いているのを見ると，リアルなモーションと相まり，まるでアートワークがそのまま動き出したかのような印象を受け，思わずうっとりとしてしまった。


　基本的な操作はタップで行う仕組みになっており，スワイプした方向にキャラクターが進んでいく。少しレスポンスが遅いようにも感じたが，遊んでいるうちに気にならなくなったので慣れの問題だろう。ちなみに，空を飛び回る生物はセイバーといい，その優雅な佇まいに目尻が下がってしまった。


　こうしてステージを進んでいくと会話イベントが発生し，戦闘シーンに移行する。バトルはオーソドックスなターン制バトルを踏襲しつつ，プレイヤーキャラクターの前にあるアイコンを敵に向けてスワイプして攻撃するというもので，直感的なプレイが可能だ。なお，パーティは，バランスの取れたステータスを持つ主人公のカイル，敏捷性に長けるものの防御面で劣るカディン，その逆で防御面に優れるウランの3名で構成されている。

　攻撃手段は通常攻撃のほかに，全体攻撃/多段攻撃/単体攻撃/バッドステータス付与など，さまざまな種類のスキルが用意されていた。ただし，これだけの攻撃があっても，戦闘を終えるには必ず何ターンか必要だった。全滅することはなかったが，TGS 2015のバージョンに限って言えば，なかなか歯ごたえのある難度だったように感じた。


　ちなみに，カイルには複数のジョブが用意されており，それをバトル中に変更できる。その内訳は，デフォルトとなる「戦士」，ヒーラーとして大いに期待できそうな「賢者」，スピードがあり，離れた場所からも物理攻撃が可能な「ミスティック」などを確認できた。なお，ジョブは12星座にならって12種類用意されており，ストーリーを進めると新たなジョブを獲得できるとのこと。


　以上のように，今回のプレイではスキルやジョブなど，さまざまなことを試してみたのだが，その完成度の高さに驚かされた。約15分ほどのプレイだったが，戦略性が高く没入感もあり，じっくりと腰を据えて楽しめそうだ。とくに，国産のRPGが好きな人に，自信を持ってオススメしたい。
　余談ながら，ZODIACはTGS 2015のメディアアワードで，4Gamerのルーキー部門にノミネートしている（関連記事）。会場に遊びに行く人はプレイしてみてほしい。

「ZODIAC」オフィシャルスクリーンショット＆アートワーク

「ZODIAC Orcanon Odyssey」公式サイト

4Gamer「東京ゲームショウ2015」特設サイト