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「Knights」誕生までの壮絶な物語を描く「『あんさんぶるスターズ！THE STAGE』-Desperate Checkmate-」初日会見＆ゲネプロレポート

2025/05/30 18:00 　2025年5月26日，東京のKanadevia Hall（カナデビアホール）で，Happy Elementsのスマホアプリ「あんさんぶるスターズ！」を原作とした2.5次元舞台，「『あんさんぶるスターズ！THE STAGE』-Desperate Checkmate-」が開幕した。

　本稿では，関係者やマスコミ向けに行われたゲネプロ公演と，キャスト＆クリエイターが登壇した初日会見の模様をお伝えする。ストーリーの詳細には触れていないが，記事や写真には公演内容の一部が含まれるため，観劇予定の人はご注意いただきたい。

「『あんさんぶるスターズ！THE STAGE』-Desperate Checkmate-」公式サイト

「Knights」が誕生する前のストーリー。アイドルたちの想いと情熱が錯綜し，痛みの先にある夢を追う

　今回描かれるのは，「Knights」誕生までの物語だ。ゲームアプリ内の原作ストーリー「追憶＊モノクロのチェックメイト」だけでなく，アニメ「追憶セレクション」として，YouTubeのあんスタチャンネル（リンク）でも配信されている。今作は，それらを原作とした舞台化作品だ。

　夢へ向かって突き進みながらも，思うようにいかない現実や策略に翻弄される瀬名 泉や月永レオ，そして夢ノ咲学院のアイドルたち。彼らの苦悩と未来を見据える姿が描かれる。現在の「Knights」を語る上で欠かせないエピソードであると同時に，胸をえぐられるような辛い展開が続くストーリーでもある。

　この激動の物語が舞台でどう表現されるのか。「あんステ」で「Knights」のキャストが揃うのは，なんと7年ぶりだという。そうした意味でも，非常に注目すべき公演だ。


　誰もが希望を失い，腐敗が進む夢ノ咲学院のなかで，ひたむきにアイドルとして研鑽を積む瀬名 泉。天才作曲家でありながら，その純粋さがときに危うさを孕む月永レオ。やがて「Knights」のメンバーとなる鳴上 嵐，朔間凛月，朱桜 司も加わり，ユニットを組んでライブに挑むまでの道のりは，決して順風満帆とはいかない。

　学院に革命を起こそうと暗躍する天祥院英智の思惑，そして彼を献身的に支える青葉つむぎの存在も，物語の鍵を握る重要な要素となっている。


　舞台の上には常にどこか緊張感が漂い，夢ノ咲学院の空気感や，アイドルたちの焦燥がひしひしと伝わってくるようだった。特に，瀬名 泉と天祥院英智がチェスを指しながら探り合うように会話を交わすシーンや，瀬名 泉と月永レオが背中合わせで言葉を交わすシーンでは，静かな場面のなかにも張り詰めた空気が漂い，見る者の心をざわつかせた。


　そんなピリピリとした空気のなかで，月永レオが即興で歌う迷曲「意地悪なセナの全身にカビが生えて悶え苦しんで死ねばいいなの歌」の歌唱が，ふっと笑みを誘うワンシーンとなった。ただ，この歌が歌われた状況を思えば，無邪気に和んでばかりもいられないのだが……。


　後半のライブパートでは，それまでの彼らの歩みが経験となってパフォーマンスへと昇華されたかのような，鬼気迫る歌唱とダンスが繰り広げられた。それは，「アイドルの輝きとはこういうものなのか」と思わせるような，強い説得力を持っていた。

　もちろん，「Knights」の5人だけでなく，天祥院英智と青葉つむぎにも同じことが言える。まだ迷いのなかにあり，成長の途中にいる彼らだが，その生きざまが投影されたステージは，各々の個性が異なる輝きを放ち，観る者に衝撃と感動を与えた。


　原作を丁寧に再現しながらも，舞台ならではの演出やアレンジによって，新たな視点や楽しみ方を提示してくれた新鮮な公演だった。目の前で繰り広げられる演技の迫力には，きっと感情を大きく揺さぶられるはずだ。

　なお，本公演の東京公演は6月1日まで，大阪公演は東京建物 Brillia HALL箕面 大ホール（旧：箕面市立文化芸能劇場）で6月6日から8日まで上演予定だ。5月26日18：00初日公演，6月8日13：00公演，6月8日18：00大千秋楽公演は，U-NEXTでの独占ライブ配信（見逃し配信あり）も行われる。気になる人は公式サイトのStreamingページを確認しよう。

詳細はこちら

ゲネプロ前の囲み会見より。「Knights」のキャスト5人が公演への意気込みを語る

──本作の演出で，特にこだわった点や大切にされた部分を教えてください。

演出・振付　後藤健流氏（以下，後藤氏）：
　「セッション」と「トライ」，この2つですね。稽古に入る前，自分が作ってきた演出に対して，稽古場で役者さんやクリエイターさんたちともたくさん話し合いながら，一緒になって作っていったんです。

　ここに立っている皆様には，演出協力としてたくさん力を貸していただきました。演者やスタッフを巻き込んで，丁寧に作り上げたことが，僕のこだわりですね。

──続いて，キャストの皆さんに伺います。久しぶりに5人揃っての公演となりますが，これまでと比べてチームワークや稽古場の空気感に変化はありましたか。

月永レオ役 橋本祥平さん（以下，橋本さん）：
　7年前に公演した「あんステJoK」（『あんさんぶるスターズ！エクストラ・ステージ』〜Judge of Knights〜）以来ですよね。実は，びっくりするぐらい変わってなくてですね……。むしろちょっと賑やかさが増したんじゃないかって思うくらい。

　我々もあれから年を重ねて大人になったつもりでしたが，やっぱりこの5人でいるときは，ときが止まっているように感じる，楽しい稽古場でした。

瀬名 泉役 高崎翔太さん（以下，高崎さん）：
　今作は，見栄えがするかわりに，史上一番ダンスが激しくて，役者的にはすごく大変な作品でした。夜遅くまで残って稽古をしていましたね。普段ひとりでやっていたら疲れてしまうようなことでも，みんなと一緒なら賑やかなので，すごく前向きに捉えて続けてこられたなという印象です。

朔間凛月役 荒牧慶彦さん（以下，荒牧さん）：
　祥平が言ってくれたとおり，仲の良さはまったく変わらないんですけど，7年前から今まで，それぞれが自分のフィールドで戦って，経験を積み，培ってきたものが確かにあって。その出力のしかたが，みんな上手くなったなと。

　より「Knights」らしくなっているし，役者としても切磋琢磨して今ここにいる。最前線で活躍している人たちの実力をあらためて感じました。みんなと共に，また舞台に立てることをすごく光栄に思います。

鳴上 嵐役 北村 諒さん（以下，北村さん）：
　みんなが言っていることですが，いい意味で変わらない場所，「あんステ」に帰ってきたなと感じますし，まっきー（荒牧さん）が言ったように，それぞれがいろいろな経験を積んだことで，心強さが増しました。この5人だからこそ，「Knights」の物語を深められたんじゃないかなと，稽古場で思いました。

朱桜 司役 北川尚弥さん（以下，北川さん）：
　7年前は，僕が（皆さんとの間に）少し壁を作っていた部分があって，当時はあんまり馴染めてなかったんですけど，こうやって久しぶりに集まってみて，壁がなくなったと感じましたね。自分が一番変わったのかなと思いました。当時は，やるべきことに追われていたので，みんなとご飯に行くぞとなっても，「今はご飯に行かないで，しっかり家で役作りをしなきゃ！」っていう思いで断ったりして。

　でも今は，みんなでご飯に行けるくらいに僕も心を開いて，みんなでひとつの作品を作っていけることがすごく幸せで，毎日が本当に楽しかったです。

橋本さん：
　時間かかったなあ，ここまで……。

全員：
　（笑）。

──後藤さんにお伺いします。ライブパートなどの振り付けを含め，注目してほしい部分があれば教えてください。

後藤氏：
　全部です！　僕自身が，振り付けをしたりダンスを踊ってきたりした人間なので，本編だけでなく，ライブパートもよくしたくて，どちらも全力でやりました。ライブパートも含めての今作だと思っているので，本編を見終わったあとに，ライブでもう一段階グンとテンションを上げていただければと。

　自分が信頼しているふたりの振付師を招いたことで，バリエーションが豊富になりましたし，まず何よりも楽曲が素晴らしいので，その楽曲を最大限よく演出できるように作りました。最高の出来だと思います。

──キャストの皆さんにお伺いします。今回，過去編のキャラクターを演じるにあたり，工夫されたことや実践されたことがあれば教えてください。

橋本さん：
　今回は「Knights」結成のお話なんですけど，先ほども申し上げたとおり，前回「Knights」として公演したのが7年前なので，この機会に一度原点に帰ってみようということになりました。今まで培ってきたものを生かすことはもちろんですが，まっさらな気持ちで新たに向き合って励んだ稽古期間だったと思います。

　特に瀬名 泉役の高崎翔太くんとの絡みがとても多い話なので，この期間はたくさん話をしましたね。ふたりで作り込んだうえで，みんなと一緒に仕上げた作品になりました。

高崎さん：
　「Knights」という“アイドル”を演じるので，ライブパートはすごくキラキラしてきれいなものをお届けするんですけど，お芝居のパートではただきれいなだけじゃない。高校生ならでは，アイドルならではの葛藤を，しっかり描けたらいいなって思います。

　原作のストーリーを全部読んで，「このセリフを足したらいいんじゃないか」とか，「こういうことを思っていたんだ」とか，台本以上のものをくみ取って，みんなで作れたら……と取り組んできました。ライブを観て，最後はすごくハッピーな気持ちでお帰りいただけると思うんですが，お芝居のなかで，ぐっと心に残るものがあればいいなと思って作ってきました。

荒牧さん：
　本作は，「Knights」のみんなとの出会いが描かれますが，原作の魅力を最大限に引き出しつつ，舞台としてしっかり成立しているものになっていると思います。

　さっき翔太くんが言ってくれたことにもつながりますが，舞台を作るうえで，原作からカットしたシーンなども僕らなりに精査して，「いや，これはやっぱりあったほうがいいんじゃないか」とか，そういうことを突き詰められたので。すごくいい演出家さんに出会えたなと思いますし，いいものが作れたという実感もあります。

北村さん：
　「Knights」に対する思いや，メンバーそれぞれの関係性っていうのが，しっかり出来上がっていない時代のお話です。現在の「Knights」を知っているからこそ，それが出来上がっていく過程に散りばめられた切ない思いや感動など，感じるものがあると思います。

　そのあたりは，キャスト一人ひとりが考え，話し合いもして作っていったので，きっと皆様に満足していただけるんじゃないかなと思っております。

北川さん：
　司がまだ「Knights」に加入する前のお話なので，司が出演しているシーンはあまり多くないんですけど，司が加わることによって「Knights」がどう変化していくかということなど，そういう関係性を皆さんが見て感じ取れるように，僕は末っ子らしくチームの一員として，演じてお届けできればいいのかなと思っています。

──今作は，「Knights」はもちろん，夢ノ咲学院の過渡期についても描かれますが，皆さんがその内容やキャラクターの行動などで特に共感された点があれば教えてください。

荒牧さん：
　今回のシナリオは，英智の革命に巻き込まれたというか，レオを筆頭に，「Knights」の前身ユニットがどんどん分解されていって，レオの心がどんどん壊れていってしまうっていう……。実は英智の気持ちにとても共感できるんです。

　自分自身を犠牲にしてでも夢を叶えたい，アイドルとしてしっかりとしたものを作りたい，っていう英智の苦悩と葛藤は，ちょっと悪く描かれてはいますが，僕自身としては，少し共感を持てる部分があると思っています。

北村さん：
　英智が仕組んだことや，学校のなかでの競争に，それぞれがいろいろな感情で抗っていたり，成長しようともがいていたり，逆に戦わずに傍観する人もいたりする。彼らはアイドルですが，それぞれの立ち向かいかたみたいなものは，僕らが俳優として戦っている世界にリンクしている感じがします。嵐ちゃんは特に，なんやかんや言いながら付き合ってあげちゃう人で，僕はすごく共感しています。

北川さん：
　レオのセリフで，「寝る間も惜しんで，つらいこと，やらなきゃいけないことをしなければいけない。だけど，お客さんの拍手を浴びれば，それだけで今までの苦労がすべて吹っ飛ぶ」というセリフがあって。それは役者として，すごく胸に刺さります。

　つらいことがあるというのはどの仕事も同じだと思うんですけど，幸せだなって思える一瞬のために頑張ってきて良かったなっていうことを，この仕事をしていて感じますし，共感できます。このセリフを自分の胸のなかに置いて，この作品を届けたいという思いになりましたね。

高崎さん：
　世界観の部分は皆さん言ってくれたんで，「Knights」的なところで言うと……。各々すごくキャラクターにマッチするところがあるんです。

　（橋本さんは）すごく明るくて，ノリだけで話したりするところとか。泉の「ノリだけで話さないでよね」っていうセリフもありますが。本当に，初対面でタメ語で年下なの（笑）。（荒牧さんは）一緒にご飯とか行ったりするときはおちゃらけで話してくれるけど，仕事場ではすごくプロフェッショナルとかいうのも凛月につながるところで。

　（北川さんは）昨日一緒に帰っているとき，「あんまり本編に出ないぶん，ライブパートは俺に任せてください。俺やりますよ」って俺に言ってきたから，すごく司っぽいなと思ったり。それだけでなく，各々，ちょっと似ているところを持っていると感じます。この出会いのお話を作るうえでキャラクターが似てるっていうのは面白いなと，そういう部分も感じていただけたらなと思います。

橋本さん：
　僕も作品の世界観というよりは，個人的な役を演じるうえでのところですけれども，僕も基本，人が好きなので，（レオのように）裏切られるような目にあったら，多分心が壊れるだろうと思います。

　「なんでこんなこと言うんだろう」と思うくらい，本当に辛いセリフがたくさん出てきますが，学生だからこそ吐ける言葉なのかもしれない。僕らも学生の頃の気持ちになって，真っすぐにセリフを言えるように練習しました。

　「Knights」みたいに，僕らもさまざまな色がある個人の集まりだと思いますけど，7年前の公演を経て，絶対にまた5人でやりたいという思いが強いメンバーですし，僕らでしか実現できない作品が生まれております。やっぱりこの5人じゃなきゃステージには立てないなと，あらためてそう強く思いました。

Blu-ray パッケージ発売決定！

『あんさんぶるスターズ！THE STAGE』-Desperate Checkmate- Blu-rayパッケージの発売が決定！
公式通販限定盤には座談会やメイキング特別版などを収録したスペシャルDVDとアザーカット（7種セット）が特典で付属。通常盤には各法人特典が付きますので、ぜひチェックしてください！

【発売日】
2026年2月25日（水）予定

【価格】
公式通販限定盤：11,990円（税込）
通常盤：10,890円（税込）

【収録内容】
2枚組 ／ DISC-1：公演本編、DISC-2：特典映像

【予約開始】
2025年5月25日（日）12:00〜
※ショップによって予約開始タイミングは前後する場合がございます。

◆公式通販限定盤
◇公式通販限定盤 特典
（1） スペシャルDVD（メイキング特別版・スペシャル座談会などを収録予定)
（2）アザーカットブロマイドセット（7種セット）
※公式通販限定盤のスペシャルDVDは、DISC-2の特典映像とは異なる内容となります。

◆通常盤
予約開始：2025年5月25日（日）12:00〜
※ショップによって予約開始タイミングは遅れる場合がございます。
Blu-ray 通常盤／JAN：4580798291409

◇アニメイト・ESstore!!特典
「Blu-ray 発売記念イベント」応募抽選券
開催場所：関東近郊
※『「Blu-ray 発売記念イベント」応募抽選券』のお渡しは、商品ご購入時となります。
※イベントの詳細、出演者は後日発表いたします。
※出演者は変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。
※最新情報と申込方法などの詳細は、アニメイトにて商品引取り時に渡される申込用紙およびアニメイトHPをご確認ください。

◇ネルケオンラインショップ 特典
キービジュアル２L判ブロマイド（2種セット）

◇タワーレコード（一部店舗を除く）、Amazon.co.jp法人共通特典
2L判ブロマイド（舞台写真＿共通1種）

◆詳細はこちら！：
https://ensemble-stage.jp/2025dc/blu-ray/

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ライブ配信が決定！

『あんさんぶるスターズ！THE STAGE』-Desperate Checkmate- U-NEXT にて独占ライブ配信が決定いたしました！

配信公演
（1）5月26日(月)18:00初日公演 マルチアングル配信
（2）6月８日(日)13:00公演 マルチアングル配信
（3）6月8日(日)18:00大千秋楽公演 マルチアングル配信
※マルチアングル配信は「スイッチング映像」と「全景映像」をご自身で切り替えながら視聴いただける配信形態となります。

視聴料
・各公演 3,800円(税込)
・3公演通しチケット 11,400円(税込)
　└特典ブロマイド付き！
※全てライブ配信＋見逃し配信付きでの販売です。

販売期間
各公演
（1）5月12日(月)12:00〜6月9日(月)20:00
（2）（3）5月12日(月)12:00〜6月22日(日)20:00

3公演通しチケット
5月12日(月)12:00〜6月22日(日)20:00

見逃し配信期間
各公演
（1）ライブ配信終了後、準備が整い次第〜6月9日(月)23:59
（2）（3）ライブ配信終了後、準備が整い次第〜6月22日(日)23:59

3公演通しチケット
各公演の配信期間に準じます。

配信特典
（1）終演後生コメント映像
・5月26日(月)18:00初日公演
　キャスト：橋本祥平、高崎翔太
・6月8日(日)13:00公演
　キャスト：橋本祥平、高崎翔太、荒牧慶彦、北村 諒、北川尚弥
※6月8日(日)18:00大千秋楽に特典映像はございませんので、予めご了承ください。

（2）3公演通しチケット購入特典ブロマイド
詳細はU-NEXT特設ページにてご確認ください。
※3公演通しチケットご購入の場合でも、「終演後生コメント映像」をご視聴いただけます。

◆詳細はこちら！：
https://ensemble-stage.jp/2025dc/streaming/

（C）2021 Happy Elements K.K／あんステ製作委員会