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ガンダムクロスウォー公式サイトへ
  • バンダイ
  • 発売日:2015/10/30
  • 価格:第1弾ブースターパック:300円+税
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リアル+スマホTCG「ガンダムクロスウォー」はこうして作られた。先行体験会が始まる本作の成り立ちを聞くはずだったインタビューを掲載
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印刷2015/09/02 10:00

インタビュー

リアル+スマホTCG「ガンダムクロスウォー」はこうして作られた。先行体験会が始まる本作の成り立ちを聞くはずだったインタビューを掲載

画像集 No.021のサムネイル画像 / リアル+スマホTCG「ガンダムクロスウォー」はこうして作られた。先行体験会が始まる本作の成り立ちを聞くはずだったインタビューを掲載
 バンダイより2015年10月に発売される新機軸のガンダムTCG「ガンダムクロスウォー」。リアルトレーディングカードとしての遊び方に加え,スマートフォン向けにリリースされる無料公式アプリを使うことで,遠く離れた見ず知らずの誰かとも,好きな時に対戦できるオンライン対応が特徴のトレーディングカードゲーム(以下,TCG)だ。

 8月22日には公式サイトも正式にオープンし,少しずつゲームの概況も分かってきたこのタイミングで,本作について気になるところを聞いて……みる予定だったが,執筆者の暴走により微妙に偏った話題となってしまった。

 どの程度参考になるかわからないが,少なくとも一般向けのニュースでは見えない話が満載のインタビューとなっているので,できればまっとうなニュースリリースと合わせて読むことを推奨したい。

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ガンダムクロスウォー プロデューサー 下元氏
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「ガンダムクロスウォー」公式サイト



最初の話題はTCG開発の始め方?


4Gamer:
 よろしくお願いします。いきなりこういうことを聞くのもどうかと思いますが,ガンダムのゲーム,多いですよね。

ガンダムクロスウォー プロデューサー 下元氏:
 本当にいきなりですね(笑)。たしかにいろいろなタイトルが出ていますけど,「ガンダムクロスウォー」(以下,クロスウォー)は,ほかのガンダムのゲームとの違いを意識して制作しています。

4Gamer:
 違いのポイントはどういうところでしょうか。

下元氏:
 まず概要からお話させていただきますが,クロスウォーはリアルでもスマホでもまったく同じルールで遊べる「TCG」になります。TCGの特徴となる「戦略性」と「対人戦」に特化しています。
 ガンダムのゲームで人と対戦するものって,アクション要素の強いものが多いですよね。一方で,ガンダムブランドのゲームって「戦略性」との相性も良いじゃないですか。「ギレンの野望」とか「Gジェネ」とか。クロスウォーはそんな戦略性で対戦できることが特徴の一つです。

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4Gamer:
 戦略性が強い非アクションというガンダムゲームなんですね。ちょっと自分の関心ごとに寄っちゃうんですが,そもそもカードゲームって,どういう流れで制作されることになるんですか。

下元氏:
 ほかの方がどう作っているのか分からないですが,僕の作り方の流れはデジタルゲームと一緒です。もともとデジタルゲームを作っていたので,コンセプトからスタートして,ユーザーに合わせて仕様を固めて,みたいな流れになりますね。

※ 下元氏は「ACE COMBAT ASSAULT HORIZON」などの開発に関わっている。

4Gamer:
 コンセプトの部分,最初のスタートの部分って,具体的にはどこから始まるんでしょうか。

下元氏:
 2通りあって。一つはその時々にはやっていて,勢いのあるIPをベースに企画を立てるものです。昨年弊社から発売された「妖怪ウォッチ とりつきカードバトル」はまさにそうですね。もう一つは,世の中に埋もれているニーズを把握して,それを満たすものを提案する形でしょうか。クロスウォーはこっちかなと。

4Gamer:
 ということは,10月から始まる「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」に合わせた商品展開ではないわけですか。
 
下元氏:
 いえいえ,もちろんタイミングは合わせていますし,「鉄血のオルフェンズ」も収録しています。そこはスタッフ一同,新作にワクワクしながら開発していますよ。ただ,“クロスウォーの企画のスタートがそこではない”という話です。
 トレーディングカードゲームを遊んでいるプレイヤーから,対戦相手が近くにいないとか,仕事があって相手と時間を合わせられないとか,そういったご意見を以前から多くいただいて,それは解決したいなと。

4Gamer:
 スマホアプリを使って通信対戦ができるという部分がそれですね。

下元氏:
 はい。「スマホ」で遊べるので,いつでも,どこでも対戦できます。
 カードの裏面にシリアルコード(二次元バーコード)が印刷されていて,アプリのカメラで読みこむと,そのカードがアプリ内でも手に入ります。自分の持っているデッキをアプリ内で再現して,日本やアジアのライバルと戦えるわけです。

4Gamer:
 あ,海外でも展開するんですね。

下元氏:
 同一サーバーですので戦えます。今,アジアでのガンダム熱がすごいので,海外での盛り上がりにも期待しています。

カード表面は迫力のあるイラストがメイン。
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4Gamer:
 ゲームデザインという部分でもう一つお聞きしたいのですが,今回はアナログ+スマホアプリとなりますよね。カードゲームの設計とアプリの開発を一緒にやっているんでしょうか?

下元氏:
 いえ,カードゲームの設計とアプリの開発は別々のラインで動いています。アプリの開発は今勢いのある株式会社イルカアップスと株式会社ライズカンパニーです。

4Gamer:
 餅は餅屋という感じですね。ただ,別々の開発ラインって取りまとめというか,合わせる部分で大変なことになりませんか?

下元氏:
 開発初期の段階からそこの重要性は意識しています。私はデジタルゲームもカードゲームも開発経験があったので,危険なポイントって,なんとなく予測はできるんです。ただ,それぞれの開発ラインが相手方のことを分かり合わないと進まないですね。

4Gamer:
 「分かり合う」ってニュータイプっぽいですねぇ。なにかそういった開発エピソードのようなものはあるんでしょうか?

下元氏:
 残念ながら,私達自身はニュータイプじゃないので……。一つ一つの会話をちゃんと重ねていかないと,正しく先には進みません。ただ,関わっている開発メンバーの皆さんは精鋭揃いで,日々,恐ろしい理解度の速さで会話のキャッチボールがなされています。強化人間かってくらいの。

裏面はユニットカード,キャラクターカードそれぞれで異なる。QRとシリアルはこちらに印刷されているので,リアルでの対戦では公正を期すためスリーブに入れることが公式ルール
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アプリにはLive 2Dのナビゲーションキャラ,リアルカードはガンダムファンの望む形のイラストを


下元氏:
 開発という話からは少しずれますが,新しいガンダムブランドのゲームということで,カードのイラストにもけっこうこだわっています。リアルな戦場感を意識できるイラストを採用して,ほかのガンダム系カードとも差別化を図っているんです。

4Gamer:
 女の子いないんですか?

下元氏:
 そこですか……。
 ちゃんといますよ。今日はサンプルを用意できませんでしたが。

4Gamer:
 ラクスはいますか?

下元氏:
 あまり詳細にラインナップをお話できないんですけど。心配はしなくて大丈夫です。
 スマホアプリにはナビゲーターキャラクターというのものが用意されていて,女性キャラということなら,そちらにも大きくスポットは当たると思います。商品展開に合わせて順次拡張されていく予定で,最初はセイラさんですね。ボイスも実装します。

4Gamer:
 もしかして「軟弱者!」とか言って罵倒してくるご褒美が。

下元氏:
 罵倒されますよ。

4Gamer:
 本当に罵倒されるんだ(笑)。なんか嬉しいなぁ。


4Gamer:
 話を戻してしまいますけど,クロスウォーではこちら(=リアルな戦場感)を強く打ち出していこうということなんですね。カードのイラストもそういうデザインで描かれているようですけれど,これは描き下ろしですか。

下元氏:
 あ,モビルスーツのこともちゃんと聞いてくださるんですね(笑)。
 すべて描き下ろしの新規イラストになります。レアリティが高いものには,とくに戦場感にあふれたイラストをカード化しています。ガンダムのファンの方って,そういう部分にこだわる方が多いんですよ。

4Gamer:
 なんとなくわかります。ガンダムシリーズの魅力にはいろいろな切り口がありますし。ただ,そんな中でも,あえて戦場感にこだわるファンに向けた商品が立ち上がるってことは,しっかりとそれを裏付けるデータとかがあったりするんですか。

下元氏:
 はい。独自の調査などを行っていて。(グラフを見せながら)一般に公開できない資料なのは残念ですが,こんな感じになっています。

4Gamer:
 おお。こういうミリタリー的な側面を求めているファンって,けっこう根強くいるんですね。悲しいけどこれ……。

下元氏:
 戦争なのよね(笑)。

4Gamer:
 なんだか,先ほどのお話にあった開発メンバーとの打ち合わせの雰囲気が,今ので理解できた気がします。

下元氏:
 (笑)。そこはガンダムという共通の歴史に触れている者同士の,阿吽の呼吸みたいなものなんでしょうかね。

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ミハルおじさんとレアリティ。カードの価値観についても聞いてみる


4Gamer:
 カードに関してなんですが,レアリティってどんな感じになるんでしょう。

下元氏:
 4段階+パラレルがありますので,全部で5段階ですね。ノーマルの上にレア,その上にダブルレア,最上位にクロスレアで,このほかにコレクションレアというパラレルがあります。

4Gamer:
 パラレルというと,文字通りのイラスト違いのカードということでしょうか。それともよくある箔押しとか素材が違う感じですか?

※昨今は一緒くたにされることが多いが,本来,パラレルカードというのは同名カードの絵柄違いのもの。同じ意匠のカードに箔を載せたり紙素材の質を変えたりしたものはバリエーションカードと呼ばれ区別される

下元氏:
 イラストとカードフレームのデザインが異なります。手に入れた時にしっかりと満足してもらえるように作っています。アプリ側でも独自の演出が入りますよ。

4Gamer:
 ブースターパックとカードダス自販機での発売ですよね。コレクションレアも共通なんですか?

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下元氏:
 いえ,パック専用と自販機専用が各4種あります。コレクション対象として見ると計8種のラインナップとなります。

4Gamer:
 出現率にも寄りますけど,なかなか手ごわそうですね。

下元氏:
 ほどほどです(笑)。当たった時はぜひ大喜びしていただければと。ただ,カードの価値って人それぞれだと思うんですよ。

4Gamer:
 それぞれとはいっても,カードショップなんかに並ぶと,カードの値段ってだいたい均されますよね。

下元氏:
 それはそうなんですが。
 ちょっと思い出話になりますが,「ガンダムウォー」シリーズが始まったのって,いまから16年前なんですね。当時私は中学生でこれを遊んでいたんですが,大会会場で「ミハルおじさん」に出会ったんですよ。

4Gamer:
 誰ですか?それは。

下元氏:
 いや,私が勝手にそう呼んでいるだけなんですが。
 カードバインダーが「ミハル・ラトキエ」のカードで埋まっているんですよ。それでも「ミハル」のカードを探していて,私が持っていたミハルのカードを出したら,「ダブルゼータ」のカードをくれて!

4Gamer:
 子供にとってはそっちの方が嬉しいですね,Win‐Winのトレードってことですか。しかし,ミハルおじさんってなんか響きがいいなぁ。

下元氏:
 子供ながらに,カードへの思い入れって人それぞれなんだなぁって。そのことはミハルが,いや,正確にはミハルおじさんが教えてくれました。
 今回,プロデュースする立場としても,実際にそうあってほしいと願っていて。アプリではデッキを作った時にイチオシカードを登録できるようにしています。対戦の際にはそれが相手に表示されるんです。これが俺のカードだって!


クロスウォーはガンダムウォーの系譜


4Gamer:
 今さらっと話に出てきましたけど,ガンダムウォーとクロスウォーってやっぱり関連あるんですか。

下元氏:
 はい。ガンダムクロスウォーはガンダムウォーの系譜です。

4Gamer:
 では,勢力の色なんかも意識していたりするんですか。

下元氏:
 まったく同じではないですよ。ただ,ガンダムウォーシリーズを知っている人なら理解はしやすいと思います。第1弾ブースターでは4色が登場します。青(防御/回復),黄(攻撃/高コスト),緑(速攻/戦術),黒(妨害/破壊)といった感じで,各色のゲーム的な特徴と作品のイメージを合わせて,各作品からさまざまなキャラクター,モビルスーツを収録していきます

4Gamer:
 ザクレロはどうでしょう?

下元氏:
 ピンポイントですね(笑)
 「マゼラアタック」や「ガトル」といった,そういう需要にはもちろん応えていますし,順次収録を拡大していきます。ただ,ザクレロといったモビルアーマーの本格的な収録は2弾以降になる予定です。ゲーム内ではユニットにサイズの概念を導入していまして,そのゲーム的な面白さを伝える意味で,最初は「構築済みスターターデッキ(めぐりあい宇宙)」に「エルメス」を収録します。

4Gamer:
 サイズの概念ってのはガンダムっぽいですね。ほかにも何かガンダム感のあるものは導入されているんですか?

下元氏:
 はい,もちろんそこはこだわっています。「エルメス」は「ビット」を展開して戦いますし,「ガンタンク」は「砲撃」といった能力を持っています。ジオンの水陸両用モビルスーツには水中から奇襲するイメージの能力を,ストライクガンダムには換装して戦える能力を持たせるといった感じで。「ユニコーンガンダム(デストロイモード)」に「バナージ」が搭乗したら,もう手がつけられないぐらいの感じになるかもしれません。

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4Gamer:
 搭乗ということは,パイロットがモビルスーツに乗って戦うんですか?

下元氏:
 その部分はガンダムとして一番の「らしさ」ですし,ほかのカードゲームと比較したときにもクロスウォーならではの大きな特徴です。なにより,「ウォー」ブランドの系譜といった部分では,強く意識しています。「ウォー」シリーズの中でも,いちばんパイロットが搭乗することを念頭に置いてデザインされていると思いますよ。


対面での楽しみもちゃんとフォローしていきたい


4Gamer:
 ガンダムウォーの系譜という部分は理解できました。ただ,全体的に,カードを登録してスマホでの対戦,という部分に寄っている感じが強いんですけど,その認識で大丈夫ですか?

百式スリーブ(20枚)
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下元氏:
 いえ。“リアルでもスマホでも全く同じ遊びができる!”っていうからには,ちゃんとリアルでの対戦も同じように楽しめるようにしていきますよ。9月には店頭での先行体験会も開催する予定です。参加して頂くとプロモーションカード「百式」「クワトロ・バジーナ」,そしてキャラデッキ用の「百式スリーブ(20枚)」がもらえます!

4Gamer:
 ずいぶん豪華ですね。リアルでの対戦も楽しめるということですが,大会なども開かれるんですか?

下元氏:
 はい。全国のカードショップでは毎月大会を開催します。クロスウォーでは,商品発売ごとに各ショップでのチャンピオンを決める大会を開催しようと考えています。そして来年の5月頃に各ショップチャンピオンが集結する公式大会も開催したいなと。こちらに関しては公式WEBにて後日詳細を発表させていただきます。

4Gamer:
 なるほど。アプリだけでなく,リアルでの対戦も楽しそうですね。

下元氏:
 今までカードゲームを遊んだことがない方でも,アプリによって一人で気軽に始められますので,これを機にカードゲームに触れていただければと思っています。一人でも多くの方に「戦略性」で「人と戦う」面白さに興味を持っていただき,実際のリアルカードを手にカードショップなどで開かれる大会に参加してもらう,そんな流れを作りたいですね。

4Gamer:
 記事を読んで興味を持った方も,先行体験会に参加してみよう!って感じで良いでしょうか。発売前にリアルカード確認できますしね。

下元氏:
 そうですね。制作段階のものですが,実際のゲームルールや商品の雰囲気を楽しむことができますので,全国カードショップで開催される先行体験会にお越し下さい。




画像集 No.026のサムネイル画像 / リアル+スマホTCG「ガンダムクロスウォー」はこうして作られた。先行体験会が始まる本作の成り立ちを聞くはずだったインタビューを掲載
 以上,インタビューという体を取ってはいるが,実のところ新規商品の説明をしにきてくれた下元氏に,興味本位で好き勝手なことを聞いているという方が実情に沿っていたりする話をお届けしてみた。ところどころに公開されていないような話が混ざっているので,「実はこの辺のこと知りたかったんだよな」という需要に合致した部分がただの1か所でもあれば幸いだ。

 なおインタビュー中でも触れているが,9月5日から10月中旬にかけて,本作の先行体験会が開催される。開催店舗情報や日程などは公式サイトの該当ページを確認してほしい。記事中でも触れているが,プロモーションカードに加えて,オリジナルのスリーブ20枚セットが手に入るので,最寄りの店舗に足を運び,発売前にまずはリアルの方から体験してみよう。

「ガンダムクロスウォー」公式サイト

  • 関連タイトル:

    ガンダムクロスウォー

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