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[E3 2018]「三国志演義」をベースにしたシリーズ最新作「Total War: THREE KINGDOMS」のライブデモが初公開
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印刷2018/06/13 19:47

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[E3 2018]「三国志演義」をベースにしたシリーズ最新作「Total War: THREE KINGDOMS」のライブデモが初公開

 E3 2018のSEGAのクローズドブース内で,Creative Assemblyが開発するRTSシリーズ最新作「Total War: THREE KINGDOMS」PC / Mac)のライブデモをプレイできたので紹介しておこう。

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「Total War: THREE KINGDOMS」公式サイト


 2018年1月に制作が発表され,今回が初の正式なお披露目となった本作のライブデモは,“三国志最強の男”と謳われた呂布の最後の戦いとなった,198年の「下邳の戦い」を描いたものだ。

 董卓を殺したのち,劉備から徐州を奪った呂布は,劉備が立てこもっていた小沛も攻撃。劉備は曹操に援軍を要請し,曹操配下の勇将である夏侯惇が送り込まれるものの,このときに彼の左目は射抜かれてしまう。しかし,呂布が期待していた袁術からの援軍はなく,野戦が得意な呂布が籠城戦で対抗するしか手の打ちようがなくなってしまったというのが,この戦いに至るあらましだ。

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 今回のライブデモでは,曹操軍には曹操のほかに夏侯惇や郭嘉らが率いるユニットがあり,呂布軍にも(史実では曹操から寝返った)陳宮らが確認できた。画面下には,国産の歴史ゲームで登場しても違和感のない繊細なタッチで描かれた,武将のキャラクターアートも表示されている。

 この画面下のユニット欄がこれまでのシリーズと大きく異なるのは,槍兵,騎兵,弓兵などのユニットが,3〜4つずつ武将のアートワークの横に追加されているという点だ。つまり,これら複数のユニットで1つの部隊を作り上げるという方式になっているのだ。
 また,郭嘉や陳宮らは「軍略家」(Strategist)というリーダータイプに分けられ,彼らもやはり弓兵や攻城兵器などのユニットを率いている。何より,この軍略家を編成していないと,戦況に合わせて陣形を変えたり,火矢などの特殊戦法を利用したりできないという。

 Total Warシリーズでは,攻撃側が城壁を崩していっせいになだれ込むのがお馴染みの戦法だ。本作では下邳の街の細部をしっかりと見て取ることができ,どの方角からどのように攻めるか,どの施設を集中的に攻撃するかなどを判断できるようになっている。例えば,食糧庫に火矢で火をつけることに成功すれば,相手の食糧が尽きるのが早まり,兵士のモラルが急落していくことになるという。

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 史実では曹操が水攻めを仕掛けたとされているので,下邳の街はところどころに水溜まりができている。そんな中を,曹操軍が圧倒的な兵力で中央の宮殿に到達。先頭の夏侯惇が先駆けとして突進し,直後に退却すると,それを追って呂布が単騎で登場。すると,画面上に「Duel」のアイコンが表示され,それをクリックすると呂布と夏侯惇による一騎打ちが始まった。

 一騎打ちでは,呂布による一撃で落馬した夏侯惇が,踵を返して迫ってきた呂布に反撃を加えて「赤兎馬」から落とし,最後は双方が地に足をつけての戦いを繰り広げるといった,格闘ゲームのようなダイナミックな演出が繰り広げられた。画面中央にはそれぞれのヘルス値を示すバーが表示され,特殊攻撃により相手のヘルスを大きく削ぐことも可能だ。

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 本作では呂布の赤兎馬のように,それぞれの将軍,武将,軍略家キャラクターに,個別の性能と名称を持つ武器や馬を装備できるようになっている。赤兎馬の場合,曹操の持ち馬である「絶影」ほどのスピードはないものの,持久力においては並ぶものはなく,どこまでも高速で走り回れるとのことだったので,やはり野戦で縦横無尽に駆け回ってみたいところだ。

 さて,呂布との一騎打ちに勝利した夏侯惇だが,今回のデモを解説してくれたアートディレクターのパヴェル・ヴォイス(Pawel Wojs)氏によると,彼が勝利できたのは「モラルが非常に高かったから」であるという。
 上述のように,下邳の戦いの前哨戦で呂布軍に左目を射抜かれた夏侯惇は,「親にもらった体の一部を捨てるのは惜しい」と,自分で眼球を食べてしまったというエピソードがある。そのことで,夏侯惇は呂布を恨んでおり,復讐心に燃えていたのだそうだ。本作に登場する100体以上のキャラクター達は,ゲーム中に起こったエピソードを記憶して,それに合わせて行動するという思考ルーチンを持っていると,ヴォイス氏は解説する。

「Total War: Three Kingdoms」の解説をしてくれたCreative Assemblyのパヴェル・ヴォイス氏(左)と,レイフ・ウォルター氏(右)
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 こうなると,どこまで史実に沿ったエピソードが展開されるのか気になるところだが,これについてヴォイス氏は「もちろん歴史ファンタジーのゲームですから,三国志演義に書かれている内容から逸れて,劉備が中国大陸を統一してしまうことも,もちろんできます」と語る。
 一方,すでにアートワークが公開されている「桃園の誓い」や,例えば「五虎大将軍」を集めるといったイベントも,それぞれのキャラクターに個性や目的などを用意することで,なるべく三国志演義のエピソードを再現しやすくなるように配慮しているそうだ。

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 本作でフィーチャーされるプレイアブル勢力は11勢力となり,ここ最近のTotal Warシリーズではかなり多い部類に入る。五虎大将軍についての質問をしていた際,ヴォイス氏は「Ma Teng(馬騰)」という名前を呟いていたので,おそらく涼州軍閥も登場するものと思われる。
 とすると,馬超らが劉備の傘下に加わるのも,曹操軍(もしくはゲームにおいては董卓や袁紹軍の可能性も)が北部一帯に勢力を持つといった引き金が引かれて,初めて発生するイベントになるのかもしれない。

 2019年春の発売がアナウンスされている「Total War: THREE KINGDOMS」は,すでにSteamのプロダクトページも公開されているが,いつものように日本語サポートの表記がないのは気がかりなところ。日本でもファンの多い「三国志演義」をベースにした作品だけに,続報にも大いに注目していきたい。

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