コンパイルハートから本日(2018年12月20日),PlayStation 4用ソフト「
勇者ネプテューヌ 世界よ宇宙よ刮目せよ!! アルティメットRPG宣言!!」が発売される。
本作は,カナダのArtisan Studiosが開発する「ネプテューヌ」シリーズ初の海外制作タイトルにして最新作。今回は2Dの横スクロールRPGとなっており,2Dゲームが崇拝されるゲイムギョウ界を舞台に,ネプテューヌ達おなじみのメンバーが冒険を繰り広げる。
そんな本作の序盤を遊んでみたので,そのプレイレポートをお届けしよう。
左から,通常版,ヒーローエディションのパッケージ画像
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美麗な2D世界でネプテューヌ達が大活躍
最新技術を使ったゲームを弾圧する懐古厨を打倒せよ
本作の舞台となるのは,数ある次元の中でも2Dゲームをメインとするゲイムギョウ界。この世界は
シルクワァムという組織によって支配されており,人々は自作の2Dゲームを開発してゲームカセットを作り,それを税として納めることを強いられていた。うっかりクソゲーを作ったり,3Dなどの新しい技術を使ったゲームを作ったりすると,たちまち捕らえられて試練場送りにされるという恐ろしい世界だ。シルクワァム……カイコ……懐古厨か!
シルクワァムの総帥・フィリン。あまりにも可愛らしい幼女のため,誰もが思わずロリ……と呼びたくなる
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左から,鳶八クケイ,出田すらら,神村まい。組織の幹部であるシルクワァム三銃士のメンバーだ
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そんな世界で,記憶を無くしたネプテューヌが目を覚ますところから物語はスタートする。そして,途中はちょっと割愛するが,同じように記憶を無くした
ノワール,ブラン,ベールといういつものメンバーと不思議な本・
イストワール,さらに彼女達の正体について何か手がかりを知っていそうな謎の女性・
クロムと出会い,レジスタンスに協力してシルクワァムに対抗することになる。
記憶を無くしてもくよくよしないどころか,スライヌを倒して調子に乗るネプテューヌ
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シルクワァムと争いになりかけていたところをクロムに助けられ,イストワールという不思議な本をもらう
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さらに旅の途中,同じように記憶を無くしたノワール,ブラン,ベールと出会って仲間になる
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レジスタンスのリーダー・アルティザンの話によると,もともとはこの世界にも3DやVRのゲーム機があったのだとか。それがなぜ失われてしまったのだろうか……
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街やダンジョンは手描きイラスト風のグラフィックスによる横スクロール型のマップで表現されており,ダッシュやジャンプなどを駆使しながら進んでいく。とは言え,純粋なアクションゲームほどシビアな操作が必要なわけではないので,アクションが苦手な人もご安心を。ネプテューヌ達が普段とは少し違った雰囲気の2Dで描かれているのも新鮮で,細かなアニメーションでさまざまなしぐさを見せてくれるのが可愛らしい。
街もダンジョンもすべて2Dの横スクロールマップ。ジャンプに失敗して画面下に落ちても少し手前に戻されるだけで,とくにペナルティはない
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ダンジョンにはモンスターのシンボルが徘徊しており,これに触れるか,武器を振って攻撃を仕掛けることでバトルが発生。最大4人パーティで行うバトルで重要となるのがフォーメーションだ。フォーメーションは,物理攻撃スキルがメインの
ストライク,魔法スキルが多い
マジック,補助系のスキルが多い
サポート,回復スキルが多い
ヒール,そしてこれらを複合した
ミックスの5種類あり,バトル中にいつでも切り替えられる。
敵シンボルは見た目はどれもスライヌだが,中身は別のモンスターなので油断は禁物
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バトル中は時間と共に
APが増加していき,各メンバーに割り当てられた〇,×,△,□のボタンを押すことで,APを消費してスキルを使用できる。フォーメーションごとに使えるスキルは1人につき1つだけで,使いたいものはあらかじめセットしておく必要があるというのが悩みどころだ。本作には,火や水など
9つの属性が存在し,敵の属性によってはダメージを軽減されたり,吸収されたりするので,さまざまな属性のスキルをバランスよくセットしておきたい。
装備品にはスキルやアビリティが付いているものがあり,装備中にそのスキルが使えるほか,バトルによって装備品の経験値を上げることで習得できる。一度習得したスキルやアビリティは,装備を外しても使用可能になるので,いろいろなアイテムを装備してどんどんスキルを覚えていこう。
バトル中はAPを消費してスキルで攻撃。敵の属性と相性が悪いスキルを使うと,威力が下がったり,吸収されてしまったりする
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フォーメーションごとのスキル設定はメニュー画面で行う。バランスよくスキルをセットしておかないと,思わぬ苦戦を強いられることも
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バトルではこのほかに,いわゆる必殺技も用意されている。それが,専用のカットインと共に相手に大ダメージを与える
「ブレイクアタック」だ。ブレイクアタックは,敵にダメージを与えることで上昇するブレイクゲージを使って繰り出すことができる。ゲージはバトルのたびにリセットされるので,出し惜しみせずに使っていこう。また,今回は時間の都合で試せなかったが,さらにゲームを進めるとバトル中に女神ゲージを溜めて,シリーズでおなじみの
「女神化」も可能になる。
ブレイクアタックを繰り出すとカットインが挿入。ブレイクゲージは持ち越せないので,惜しまず使おう
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本作の見どころは,何といってもやはり美麗な2Dの背景と,可愛らしいキャラクターの動き。高低差のあるマップでは,通常のジャンプに加え,プリンヌ(というモンスター)を足場として召喚したり,2段ジャンプができるようになったりと,徐々に行動範囲が広がっていき,キャラクターを操作しているだけで楽しくなる。ロケーションも豊富かつ,見た目にも華やかでセンスの良さを感じさせる。
美しく描かれた背景グラフィックスは一見の価値あり
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パロディやメタネタが満載なノリはそのままに,今回のストーリーはかなりシンプルにまとまっており,規模感は小さい印象だが,そのぶん「ネプテューヌ」シリーズは初めてという人でもすんなりとゲームに入り込めるだろう。インタフェースがちょっと不親切に感じるところもあるが,2Dという新しい表現(?)への挑戦は素直に歓迎したい。シリーズファンはもちろん,本作の2Dグラフィックスに魅かれた人はぜひどうぞ。