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FFシリーズの歴代キャラが集結したブラウザカードゲーム「FINAL FANTASY DIGITAL CARD GAME」プレイレポート
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印刷2019/06/29 00:00

プレイレポート

FFシリーズの歴代キャラが集結したブラウザカードゲーム「FINAL FANTASY DIGITAL CARD GAME」プレイレポート

 スクウェア・エニックスは,「ファイナルファンタジー」シリーズのPC/スマートフォン向け新作ブラウザゲーム「FINAL FANTASY DIGITAL CARD GAME」(以下,FFDCG)のサービスを,Yahoo!ゲーム ゲームプラスで2019年7月に開始する。

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 FFDCGは,オンライン対戦型のデジタルカードゲームだ。舞台となるのは,「偉大なる物語」の記憶により維持される世界。その世界の中で,プレイヤーはFFシリーズに登場する歴代のキャラクターや召喚獣を具現化したカードを駆使して戦うこととなる。
 今回,サービスのスタートに先駆けて本作に触れることができたので,インプレッションを交えて紹介していこう。


属性をそろえたデッキは「属性ボーナス」が発動し,より有利に


 FFDCGは,リーダーカード1枚と,メンバーカードまたは召喚獣カード計12枚でデッキを構築して戦うターン制のカードゲームだ。ただし本作は,各ターンでフィールド上に出ているカードのスピード順に行動する「同時ターン制」を謳っており,そこが大きな特徴の1つとなっている。
 最大12ターンで展開されるバトル中にキャラクター同士が攻撃しあい,敵リーダーの体力を3回ゼロにしたプレイヤーが勝利となる。

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 リーダーカードは現状,火属性のクラウドとラムザ,風属性のヴァンとバッツ,土属性のヴィンセントとシャントット,水属性のユウナとセシルの8枚があり,同じ属性でも発動可能な「リーダースキル」が異なる。ゲーム開始時にはクラウド,ヴァン,シャントット,ユウナのいずれか1枚を入手できる。

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 リーダースキルは,各ターンにおけるリーダーの行動時に一定確率で発動する。そして,発動しなかったターンの次のターンには,必ずいずれかのリーダースキルが発動する仕組みとなっている。
 さらにリーダーは体力がゼロになるたびに復活してグレードが上がり,最大グレードIIIまで能力が強化されるのだが,このときリーダースキルに変化が生ずる。

ユウナのリーダースキル「異界の風」。敵メンバー1体をランダムに選出し,手札に返す
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グレードによるリーダースキルの変化。グレードIIとIIIでリーダースキルおよび発動確率が変化している
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 メンバーの詳細には,属性とスピードのほかにフィールド上に配置するためのコストと攻撃力,体力,そして固有の効果が記されている。
 一方,効果発動後に即フィールド上から消えてしまう召喚獣の詳細には,属性とスピード,コスト,効果が記されている。

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メンバーカードの例
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召喚獣カードの例

 さらにメンバー・召喚獣には0〜3個の★が付与されている。この★の数が多いカードほど使いやすい傾向にあり,主にコンボで強くなるような効果が付与されていることが多い。
 ただし,デッキ構築時には,★の数を合計10以内に収めないといけないという制限がある。デッキ内のカードがすべて同じ属性であれば,「属性ボーナス」が発動して星の数を最大15個まで引き上げられ,その分さまざまなカードを使用可能だ。
 なおFFDCGには,上記の4属性のほかに無属性のカードが存在するが,これは属性にカウントされない。例えば火属性と無属性の混成デッキは,火属性の属性ボーナスが発動する。

属性を統一すれば,属性ボーナスでデッキに強力なカードを多く組み込める。ただ,カードがそろっていないゲーム開始当初は,無理に属性ボーナスを狙わないほうがいいケースもある
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 なお,★の数とカードのレアリティは別だ。レアリティが高いカードほど強い傾向はあるが,そのぶんコストも高くなりがちで,使いやすいというわけではない。
 またデッキ編成では,バトル開始時にフィールドに配置しておくメンバーを決めることもできる(初期配置)。初期配置には,「3コスト以下のメンバー」「合計4コスト以内」「最大2枚」という制限がある。

ゲームの攻略が進めば,戦略・戦術に応じてどのメンバーを初期配置するか決まっていくだろう
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敵味方の行動順が明暗を分ける「同時ターン制」


 バトル開始時には,「究極召喚獣」の効果を1つ選択できる。これはリーダーカードが一定のグレードに達したときに使える必殺技のようなもので,効果は当然強力だが,1バトルにつき1回だけしか使えないという制限がある。

究極召喚獣はリーダーが一定のグレードに達すると召喚できる
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究極召喚獣はそれぞれ専用のカットインとエフェクトが表示される
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 毎ターン,各プレイヤーには3コストポイント(CP)が与えられるので,手持ちのCPの範囲内で手札の中からメンバー・召喚獣を選び,フィールドのスクエア(マス目)にセットしていく。
 フィールドは縦3×横3の9スクエアで構成されているが,自陣敵陣とも一番後ろの縦3マスはリーダーの移動用となっており,実際にメンバーを配置できるのは縦3×横2の範囲内だ(召喚獣は,効果に応じて敵陣に配置することもある)。またリーダーは,縦3スクエアを自由に移動できる。

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 両プレイヤーの準備が完了すると,バトルのターンがスタート。バトルはオートで進行し,敵味方を合わせた各メンバーのスピードに基づく行動順(自陣と敵陣の間に表示)に応じて,自分と同じ横のラインにいる敵メンバーを攻撃する。もし横ライン上に敵メンバーがいない場合には,どこにいても敵リーダーを攻撃できる。

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 攻撃されたリーダー・メンバーは,敵の攻撃力分だけ体力を削られる。メンバーは,体力がゼロ以下になると戦闘不能となり,フィールドから姿を消す。このときメンバーを戦闘不能にされたプレイヤーは,そのメンバーのコストの半分(端数切り上げ)のCPを手に入れる。

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 またリーダーの体力がゼロ以下になった場合には,上記のとおりグレードアップして復活する。グレードが上がると攻撃力と体力が上がる,リーダースキルが変化する,究極召喚獣が使えるようになるなどのメリットがあるが,グレードIIIで体力をゼロ以下にされてしまったプレイヤーは敗北となるので,表裏一体でピンチも訪れるというわけである。

お互いリーダーがグレードIIIになっており,あとがない状態。戦術を詰めることに加え,リーダースキルの発動という運の要素もあるので,最後まで気が抜けない
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ゲームを奥深くしている行動順とリーダースキルの存在


 実際にプレイしてみると,バトルでは行動順が極めて重要であることが分かる。例えばどんなに攻撃力が高いメンバーでも,行動順が遅ければ敵の集中攻撃を受けて,攻撃する前にフィールドから退場させられてしまったり,相手のメンバーが持つ効果によって,手札に戻されてしまったりする可能性があるのだ。

基本的にどうやって敵のどこかの横ラインを空けるか,味方リーダーの横ラインを固めるかを考えるわけだが,行動順という概念が加わることにより考慮する要素が増える
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 プレイヤーはそうした行動順を踏まえつつ,初期配置するカード,敵の各ターンごとのカード配置,各カードの効果,リーダーの移動,リーダースキル発動の有無,究極召喚獣の発動とその効果などを考慮し,「これだと,このラインが突破されてリーダーがガラ空きになるから……」「敵のリーダースキルが発動すると,攻撃力が上がって一撃で倒される可能性があるし……」などと頭をめぐらせて,自陣のカード配置を考えていくこととなる。
 正直,相当やり込まないと,目の前の状況から最善の手を導き出すことは難しく,だからこそ狙った手がうまくハマったときの達成感が大きいと感じた。

敵が強力なメンバーを配置しても,戦術さえハマればスルーして勝利できる。実はこのとき,リーダースキルにも助けられたので,やはり運は重要だ
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 バトルを有利に進めるにあたって重要なのが,カードのレベルだ。各カードは対人戦の報酬などとして得られる育成アイテム「グロウエッグ」を使う,あるいはガチャで同じカードを獲得するといった手段で経験値を得て,レベルアップしていく。レベルが高いほどシンプルに攻撃力や体力も高くなるので,同じカードでも相手と能力が異なることもあり,やり込みやガチャで育てていれば育てているほど有利になるのは間違いない。

レベル2とレベル5のユウナ。当然,レベルが高いほうが能力も高い。クローズドβテスト時は,レベルに応じてスピードも上がっていたが,それではカードレベルに差がつきすぎるため,現在の仕様では変化しなくなっている
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大会基準のレベル5デッキで対戦や練習ができるモードを用意


 カードごとにレベルがあると,いわゆる「Pay to Winに陥りやすいのでは?」という疑問も出てくると思うが,そのあたりはさまざまなモードでのプレイにより,ある程度公平に腕を競えるようになっている。すべてのカードをレベル固定の状態で使えるモードや,レベルが制限された状態で戦うモードが用意されているのだ。

 FFDCGには,CPU戦を楽しめる「ソロプレイ」と,プレイヤー同士の対戦を楽しむ「アリーナ」「マッチ」の3つのモードが存在する。
 このうちソロプレイモードには,CPUを相手にバトルに勝利してステージをクリアしていく「アドベンチャー」,手持ちのデッキでバトルを練習する「プラクティス」,レベル5化したデッキを使って大会基準のバトルの練習ができる「シミュレーション」の3つが用意されている。

ホーム画面
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ソロプレイモード選択画面
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 またアリーナモードは,有料アイテムやゲーム内通貨,アリーナチケットを消費して対戦し,勝利数に応じた報酬を獲得できるというモードだ。一度アリーナに入場すると,6勝または2敗するまで「入場中」と表示されたままになり,デッキ構築などでアリーナを抜けても再入場可能だ。
 このモードのポイントは,カードがレベル5化すること,そして未所持のカードをデッキに組み込んだ「シミュレーションデッキ」で対戦できることだ。つまり,カードが育っているか,何のカードを持っているかなどを一切気にせずに対戦できるというわけである。
 参加自体にコストはかかるものの,そのぶん勝利を重ねれば,コスト以上の価値がある賞品が返ってくる。例え勝てなくても,最低でもカードパックを開けられるチケットはもらえるので,大きく損をするわけではないのが嬉しい。

本作では,未所持のカードを組み込んだ「シミュレーションデッキ」を構築できる。ただしこのデッキは,プラクティスとアリーナモードでしか使えない
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 マッチモードは手持ちのカードを使ったバトルで,「ランクマッチ」と「フリーマッチ」をプレイ可能だ。ランクマッチではほかのプレイヤーとのバトルにおける勝敗で,ランクが変動する。ランクが高くなるほどログインボーナスやデイリークエストの報酬が豪華になっていく仕組みなので,できるだけ上げたほうが,毎日のプレイがお得になっていく。
 一方,フリーマッチもほかのプレイヤーとのバトルだが,こちらはランクの変動はない。

マッチモード選択画面
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 なおマッチモードでは,対戦するプレイヤーのランクに差がある場合,低いほうに合わせてカードの最大レベルが制限される。
 具体的にはブロンズランクIIIまではレベル3,ダイヤランクIIIまではレベル5に制限され,それらのレベルを超えているカードは制限レベルまで引き下げられた状態でバトルに挑むこととなる。
 アダマンランクI以上はこれらの制限がなくなり,本来のレベルによるバトルが可能だ。

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 本作のタイトル名は「デジタルカードゲーム」ではあるものの,行動順をベースとする同時ターン制や,ラインを使った攻防など,ほかではあまりない仕組みにより,カードゲームらしくない部分も感じられる,一味違った対戦ゲームに仕上がっている。往年のFFシリーズファンはもちろん,カードゲーム好きや対戦ゲーム好きも,一度プレイしてみよう。

「FINAL FANTASY DIGITAL CARD GAME」公式サイト

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