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「オーバーウォッチ2」の第1回PvPベータをプレイ。チームサイズ変更とロール・パッシブで,試合展開がダイナミックに
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印刷2022/05/09 17:51

プレイレポート

「オーバーウォッチ2」の第1回PvPベータをプレイ。チームサイズ変更とロール・パッシブで,試合展開がダイナミックに

 Blizzard Entertainmentは,アクションシューティング「オーバーウォッチ2」PC/PS4/Switch/Xbox One)の第1回PvPベータ(クローズドβテスト)を,2022年4月27日から5月17日まで開催している。
 以前にはプロゲーマーやインフルエンサー向けのαテストも実施されていたが,一般のプレイヤーが本作に触れられる機会は今回が初となる。というわけで,本稿では実際にPvPベータに参加してみてのプレイレポートをお届けしていく。

画像集#001のサムネイル/「オーバーウォッチ2」の第1回PvPベータをプレイ。チームサイズ変更とロール・パッシブで,試合展開がダイナミックに

「オーバーウォッチ 2」公式サイト



チームサイズ縮小で押し引きが激しく

タンク,サポートもよりアクティブなロールに


 PvPベータということで,プレイできるのはクイックプレイ(ロールキュー,オープンキュー)とカスタムゲームのみ。今回はロールに関連する変更点が多かったこともあり,主にロールキューをプレイすることにした。

 ゲーム全体の手触りは,ほとんど,というより完全に前作と同じように感じられた。ヒーロー個別の調整も多く行われているが,能力が大幅に変更された一部のヒーローを除いて,これまで培ってきた技術をそのまま使うことができた。

画像集#002のサムネイル/「オーバーウォッチ2」の第1回PvPベータをプレイ。チームサイズ変更とロール・パッシブで,試合展開がダイナミックに
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 しかし,基礎となるシステム部分は大きく変化しているため,変更点の少ないヒーローを使っていてもゲーム全体での立ち回りは変わってくる。
 最大の変更点は,チームサイズの縮小だ。本作では6対6から5対5になったため,ロールキューではタンクが1人減っている。そのため,タンク同士でローテーションを組んで戦線を維持したり,サブ・タンクが別ルートでの攻撃を支援したりといった複雑な動きでリターンを取るのは難しくなった。

画像集#004のサムネイル/「オーバーウォッチ2」の第1回PvPベータをプレイ。チームサイズ変更とロール・パッシブで,試合展開がダイナミックに

 実際に遊んでみる前は「ゲーム展開が直線的になりすぎてしまうのではないか」という懸念もあったのだが,実際にはむしろ試合全体での押し引きは激しくなっている印象を受けた。
 というのも,単純に人数が少ないためヒーロー1人の影響が強く,強力なアルティメットやローム(単独行動による裏取りなど)が決まったときに形勢が傾きやすいのだ。

 これまでのルールでは,堅牢な敵陣を一向に突き崩せないままゲームが終わってしまうことも少なくなかったのだが,本作では敗色濃厚であっても「アルティメットが決まればやれる!」と,後半まで希望を持って戦える。コミュニケーションの重要性も高まり,個人的には面白い調整だと感じられた。

画像集#005のサムネイル/「オーバーウォッチ2」の第1回PvPベータをプレイ。チームサイズ変更とロール・パッシブで,試合展開がダイナミックに

 単純にタンクが1人減っただけでなく,タンクに属するヒーロー全員の性能面が大きく変化しているのも見逃せない調整点だ。全体的にアーマーとライフが向上してタンクとして優秀になり,攻撃系スキルも強化されている。
 人数の減少によってフォーカス(集中攻撃)された時に受けるダメージ量が減ったこともあり,今作のタンクは1人でもかなり頼もしい。攻撃能力が高まったことで,こちらから攻撃や積極的な前進を試みる機会も増え,以前よりも気持ちよく戦えるロールになった。

画像集#006のサムネイル/「オーバーウォッチ2」の第1回PvPベータをプレイ。チームサイズ変更とロール・パッシブで,試合展開がダイナミックに

 ロールごとに共通で付与されるパッシブスキル「ロール・パッシブ」も,プレイに大きな影響を与えている。いずれのアビリティも強力だが,特に印象的だったのはサポートの自動回復能力だ。

ロール ロール・パッシブ
タンク ノックバック耐性(30%)を付与
受けたダメージ/回復によるアリティメットチャージを減少(30%)
ダメージ 移動速度増加(10%)
サポート 1秒間ダメージを受けない状態でいると,ライフが自動回復(15ライフ/秒)

 サポートの主な仕事はその名の通り回復と支援で,サポート自身の回復優先度はかなり低い。当然,ステージに置かれた回復パックもタンクやダメージに渡すのが基本となる。

 そのため体力の管理が難しかったのだが,ロール・パッシブに回復が付与されたおかげで格段に動きやすくなった。被弾しそうな場面でもタンクとダメージを支援し,危険になったらいったん下がってすぐに戦線復帰,というアクティブな戦い方が可能となる。

 特に,ウォールライドで自在に逃げられるルシオ,ほぼ1秒無敵になるフェードで確実に回復を得られるモイラ,インスパイアとパッシブによる回復が重複するブリギッテなど,自衛力のあるサポートたちは以前より大幅に継戦能力が向上している。

 常に前線に張り付きながら戦闘することが可能で,存分にキャラクターの個性を押し出せるため,気持ちよくプレイできるのが嬉しい。

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強力なレールガンを活かして戦う新ヒーローや

ピン・システムと好相性な新ルールも登場


 続いては,個別の追加要素として新ヒーロー「ソジョーン」,新たなマップとルール「プッシュ」についてもチェックしていこう。

●新ヒーロー「ソジョーン」
 本作で初登場となるソジョーンは,中距離戦を得意とするダメージロールのヒーローだ。

 武器は高い発射レートを持つレールガン。敵にヒットさせることでエネルギーを充填し,溜めたエネルギーを放つ強力なサブ攻撃を持っている。性能的に近いのはソルジャー76だが,ソジョーンの強みであるレールガンを活かすには,まず射撃をヒットさせなければいけない。

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 一定範囲内の敵を足止めしながらダメージを与えるディスラプター・ショットや,高速移動とハイジャンプを同時に行うパワー・スライド,レールガンのエネルギーが自動チャージされるオーバークロック(アルティメット)など,スキルはレールガンを活かす構成となっている。

 エイムが苦手な筆者は扱いに苦労したが,クセのない射撃と強力な妨害,移動スキルを兼ね備えたヒーローということで,一般的なFPSに慣れている人であれば馴染む部分も多いだろう。
 バランス重視のソルジャー76,より積極的な攻めを展開できるソジョーンをチーム構成に応じて使い分けられるようになれば,より柔軟に戦えるようになりそうだ。

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●新ルール「プッシュ」
 新たなマップと対戦ルール「プッシュ」が追加され,今回のテストでは2種類のプッシュ・マップ「NEW QUEEN STREET」と「COLOSSEO」を利用できた。

画像集#011のサムネイル/「オーバーウォッチ2」の第1回PvPベータをプレイ。チームサイズ変更とロール・パッシブで,試合展開がダイナミックに

 プッシュは,マップの中央に配置されたロボットのコントロールを奪い合い,ロボットにペイロードを押し出させるルールだ。ペイロードは共有ではなくチームごとに用意されており,一度押したペイロードの位置は固定される。

 ロボットの現在位置によって戦うべき場所が変わるため,前線の位置がかなり流動的に変化するのが特徴だ。それだけに,プレイヤー同士で声を掛け合い,押し引きの判断を合わせるのがより重要になる印象を受けた。

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 プレイヤー同士でのコミュニケーションを円滑にしてくれる新機能「ピン・システム」との相性も良く,攻めと守りの押し引きが楽しい。
 ピン・システムは,マップの任意の位置にポインタを設置したり,敵に直接ピンを立てられるコミュニケーション補助機能だ。言語圏の異なるプレイヤー同士であっても直感的に意思疎通ができるため,ランダムマッチングでの対戦では非常に役立ってくれた。

 ピンはゲーム内で発せられるキャラクターボイスとも連携しており,使い勝手は非常に良い。システムの詳細は公式サイトのブログに詳しいので,気になる人は合わせてチェックしてみてほしい。

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「オーバーウォッチ 2」のピン・システムをご紹介


 5対5形式の対戦システムとロール・パッシブ,それに合わせた各ヒーローの調整は,全体的にゲームをシンプルかつダイナミックなものに再構築している。
 大枠ではその思惑はハマッており,プレイしていてストレスが小さく,いずれのロールでも爽快感ある戦いを楽しめた。ロールキューでダメージが一番人気なのは変わらないだろうが,今後はタンクやサポートを割り当てられても楽しくプレイできそうだ。

 とはいえ,システム面の変更によってプレイフィールは変化したものの,「オーバーウォッチ2」としてナンバリングが変わるほど大きな変化があったかと言われるとちょっと微妙なところ。感覚としては同一タイトルの大型アップデートに近く“生まれ変わった別のゲーム”を期待していると肩透かしを食らってしまうかもしれない。

 ただ,あくまで今回のテストは“PvPベータ”であり,本作の目玉のひとつであるソロプレイヤー向けストーリーモード,PvEのCo-opには触れられていない。続編らしい新要素については,そちらに期待したいところだ。

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