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印刷2023/03/06 12:00

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 ドイツに拠点を置くデベロッパであるSandbox Interactiveが開発/運営を行うMMORPG「アルビオン・オンライン」iOS / Android / PC)は,2017年に正式サービスが開始された基本プレイ無料のスキル制MMORPGだ。2022年9月に実施されたアップデートでは日本語にも対応しているので,熱心なMMOファンの中にはすでにプレイしている人もいることだろう。

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 そんな本作にて,アジア太平洋地域向け新サーバー“アルビオン・イースト”が,2023年3月20日にオープンすることが明らかとなった(クリスタル/ゴールドファウンダー向けのアーリーアクセスは15日開始)。これまでは海外のサーバーに接続する必要があったため,レイテンシ面で一抹の不安もあった本作だが,これでラグともおさらばだ。
 そんなわけで,本稿では本作の魅力を改めてお伝えすべく,序盤を中心としたインプレッションをお届けしてみたい。なお本稿執筆の時点でアルビオン・イーストはオープン前であるため,ワールドサーバーである“アルビオン・ウエスト”でのプレイをベースにしているので,その点はご理解いただきたい。
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 Sandbox Interactiveは2023年2月20日,MMORPG「アルビオン・オンライン」のアジア太平洋地域向け新サーバー「アルビオン・イースト」をオープンし,CBTを開始した。新サーバーやCBTの内容を,ゲームディレクターのロビン・ヘンキス氏が解説するインタビュー動画も公開されている。

[2023/02/21 17:38]

「アルビオン・オンライン」公式サイト

「アルビオン・オンライン」アジアサーバー特設ページ



原点回帰したかのようなスキル制MMORPG


 ゲームをスタートすると,簡単なキャラクターメイクのあと,チュートリアルが開始される。本作は自由度が高いMMORPGではあるが,導入部分はクエストを順番にクリアしていく方式になっているので,それこそMMO未経験であってもゲームの基本はすんなり理解できるはずだ。
 ビジュアルはいかにも洋ゲーといった風情だが,動作は軽く,個人的には非常に好印象に感じられた。前述したように海外サーバーでのプレイであるためラグを感じることはあるが,そこは新設されるアルビオン・イーストに期待したい。

キャラメイクは,あらかじめ用意された幾つかのタイプからアバターを選択する方式。それほど凝ったカスタマイズはできないが,性別と名前以外は後からでも変更できる
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キャラメイクのあとは,チュートリアル専用の島からゲームがスタートする
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 チュートリアルでは素材の採集と生産,そしてバトルといった,ゲームプレイに最低限必要な要素が学べる。操作は地面をクリックして移動し,ショートカットキーでスキルを使用するシンプルなものなので,慣れた人ならすぐにでも本作の世界に入っていけるだろう。

木や石などの素材を集めたら,作業台で装備やアイテムを作っていこう
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 バトルは敵をターゲットすると自動で通常攻撃を行い,その合間にスキルを使っていくという,よくある方式だ。強力な敵の攻撃は移動で回避しながら戦うこともできるが,基本は装備を揃えるなど,しっかり準備をして殴り合うことになるだろう。

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 バトルで使用するスキルは,装備にひもづいているのが大きな特徴だ。大別して近接と弓,魔法用の杖の3種があり,装備することでそれぞれのスキルが使用できるようになる。もちろんスキルを十全に活かすには育成が必要だが,装備を変更するだけでバトルでの役割を手軽に変更できるのは,プレイヤーにとってありがたい。

スキルを”選択”できる装備もあるのでチェックはおこたりなく
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 チュートリアルで戦闘を終えると開放される「デスティニーボード」は,本作における成長要素が集約されているので,よく確認しておこう。いくつものノードを備えた膨大なツリーによって構成されたこのデスティニーボード上では,ノードを取得するたびに,さまざまな能力を取得できるようになっている。ノードは大きく戦闘/採集/生産の3つの系統に分けられており,それぞれにひも付いた行動を取るたびに,それぞれの経験値が増加していく。例えば採集を行えば採集系のノードが,戦闘を行えば戦闘系のノードを取得できるというわけだ。
 どのノードを優先して取得するかはプレイヤーに任されているので,自分の好きな道を極めるべく,育成の方針を決めていこう。もちろん3系統を満遍なく育てても構わない。

 なお本作にレベルの概念はないので,キャラクターの成長はデスティニーボードと,あとはいかに装備を充実させるかにかかっている。ノード開放の条件として敵を倒す必要はあるものの,いわゆる“狩り”による経験値稼ぎの必要性は薄い。開放条件を随時確認しながら,キャラクターを育成していこう。

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 その後,皮をなめしたり鉱石を延べ棒にしたりといった,素材の加工方法を覚えて装備を一新。さらに簡単な討伐系のクエストをクリアしたらチュートリアルは晴れて終了となる。船に乗り込み,一路,広大なロイヤル大陸を目指そう。

ほかのプレイヤーとその場のノリで共闘することも。これぞMMORPGの醍醐味だろう
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市場を中心とした,戦闘/採集/生産のゲームサイクル


 大陸に降り立つと,いよいよ本格的な冒険のスタートだ。初見だと町中の人の多さに圧倒されるかもしれないが,やるべきことはチュートリアルですでに学んでいる。デスティニーボードを意識しながら,戦闘/採集/生産をこなしつつ,装備の更新を進めていこう。

大陸到達後のクエストは行動の指針といった感じなので,プレイヤー自身が考え,行動を起こす必要がある
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 本作のアイテムには,「Tier(ティア)」というランクが設定されており,この数字が高いほど性能がよい。チュートリアルでティア2の装備一式を揃えているので,次はティア3の装備を集めるのが当面の目的となるだろう。もちろん戦闘を一切行わず,生産に特化するつもりならその限りではないが,バトル系のコンテンツも多数用意されているので,幅広く楽しみたいなら,ある程度は戦える能力を確保しておきたい。

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 新しい装備の入手は,自作するか敵からのドロップを狙うか,あるいはマーケットでの交流で手に入れるかだ。序盤はお金もないので難しいことは考えず,町の外の行ったことのない場所へ向かい,敵を倒しつつ素材を集めるのがいい。町の周囲のフィールドは敵もそう強くないので,ソロでも十分に戦っていける。まずは未開の地を冒険するワクワク感を楽しみたいところ。

生産系を極めるのには相当な時間が必要だが,素材をコツコツ集めるのが好きな人にはたまらないものがある
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 フィールドにはダンジョンも点在しているので,探索の途中で運良く見つけたなら,さっそく探検してみよう。ダンジョンはソロ用とマルチ向けに分かれているが,どちらも敵を倒して先に進んでいくシンプルな作りになっている。さらに終着点で待つボスを倒せば,宝箱からレアアイテムを獲得できることも。
 なお,ソロダンジョンであっても複数の敵が出現することが少なくない。装備が整っていない序盤は,とくにこだわりがないなら近接用の装備を集めて挑んだ方が良いと思えた。

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 戦利品を獲得したら,荷物整理も兼ねて町へと帰還しよう。町には「預り所」があるので,使いそうな素材や装備品をストックし,逆にいらないものは「市場」で売りさばくのがセオリーだ。市場はプレイヤー同士でアイテムを売買できる仕組みで,本作における流通の要といえる。
 同様のシステムを採用するタイトルは少なくないが,本作ではそれが町の単位で独立しているのが面白い。足を延ばして隣町まで赴けば,そこでは自分が拠点にしている町とは違ったものが売られている。なので安い品物を買い付け,遠くの町まで運んで売るといった貿易商人のようなことも不可能ではない。もちろん値付けはプレイヤーが行っているわけで,利益を出すのはそう簡単ではないのだが,うまくいったときの喜びは,本作ならではのものだろう。

 実際に市場を活用してみると,思った以上に早く売れて気持ちいい。各国のプレイヤーが集うタイトルということもあり,とにかくプレイ人数が多くて,ダンジョンで拾ったそれほど性能が良いといはいえないアイテムでも,(相場に合ってさえいれば)どんどん売れていく。素材アイテムも出品できるので,採集の専門家として立身出世を目指すのも悪くないかも,と思ってしまったほどだ。

市場はフィルター機能が完備されており,キーワード検索も使いやすい
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 装備が整ってくると自然に活動範囲が広がるが,初めての場所に踏み込むときは,地図を確認し,そこが安全地帯かどうかを確かめておくことが大切だ。というのも,本作にはPvPシステムが盛り込まれているため,準備もせずに歩いていると,突然PKに襲われる危険があるのだ。
 とはいえ高ティア装備の素材を自力で集めようと思うなら,いずれはそうした危険な場所に足を踏み入れるのも,避けては通れない。ではどうするかと言えば,やはり市場で強い装備を買いそろえるのが手っ取り早いだろう。

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 なお本作のPKは,戦闘不能に陥った相手の所持品をすべて奪える,分かりやすくもシビアなシステムとなっている。そのリスクを背負いながら探検するスリルを求めるのか,危険は侵さずアイテムの生産に血道を上げるのか。もちろん自身がPKとなる道を選んだって構わない。楽しみ方は人それぞれというわけだ。

全体マップで青いアイコンが付いている地域は安全な場所だ。黄色や赤いアイコンは危険を伴う場所で,入るときには告知があるので見逃さないように
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 このほか,ノーリスクでPvPが体験できるインスタンスゾーンやアリーナ,パーティメンバーを集めて攻略するPvEダンジョンなども用意されており,ギルドに加入すればワールドボス討伐など,大人数を前提としたコンテンツも楽しめる。
 筆者はソロプレイがメインなこともあってすべてを試せてはいないが,MMORPGと聞いて想像できるようなコンテンツはほぼ網羅されていると考えていい。サービス開始から5年が経過していることもあり,ボリュームも満点だ。今後もさらなる新要素が追加されていくだろうし,遊び尽くそうと思ったら年単位で取り組むことになるはず。

デイリーイベントなど,日々の小さな目標になるようなイベントも用意されている
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 ただ一方で,近年のMMORPGでは定番とも言える長大なストーリークエストは,本作には用意されていないため,目的はプレイヤー自身で見つけていかなければならない。スキル制のゲームにはありがちだが,そういう意味では人を選ぶタイトルではあるだろう。そうしたタイトルに抵抗のない人は,レールが敷かれていないからこその試行錯誤を,ぜひ楽しんでみてほしい。

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 冒頭でも紹介したが,アジア太平洋地域向け新サーバー・アルビオン・イーストは3月20日にオープン予定だ。サーバーまでの距離が近くなったことによるレイテンシ改善のほか,メンテナンスやイベントなどもアジアの時間帯に合わせて実施されるようになるとのこと。さらに日本語によるサポート体制の拡充なども計画されているそうなので,この記事で本作が気になったなら,全プレイヤーがイチからのスタートとなるこの機会に,冒険の世界に飛び込んでみてはいかがだろうか。

新サーバー“アルビオン・イースト”では,現在クローズβテストも実施中だ。参加には有料アイテム「ファウンダーパック」の購入が必要となるが,一足先に本作の世界を体験できる。正式サービスへの引き継ぎはないそうだが,スタートダッシュを決めたいなら参加を検討してみよう
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